I様 Fender Stratocaster 1970s / フレット&ナット交換
宮城県仙台市、ギター修理と中古ギター買取販売【FOOLS GOLD フールズゴールド】です。
今週末は一気に暑くなってしまいましたね・・
気づかないうちに水分不足になっていたりするので気をつけなければいけませんね〜
梅雨前のこの時期ですが、乾燥が進んでいるようです!!
楽器のコンディションにも気をつけてください〜
☆☆☆☆☆☆
さて今回は、ビンテージ・ストラトキャスターのリペアを承らせて頂きました^ ^
【Fender Stratocaster 1970s / フレット&ナット交換】
貫禄たっぷりです!!
ご本人がトップクリアを剥がしたということで、着色層がどんどん剥がれていきます!!
作業しながらエイジド加工が勝手に進む(笑)
オリジナルのフレットは一般的な細さのもの。
所謂、ビンテージサイズ。
今回は、それよりも幅・高さ共に大きい、ミディアムハイエストに交換していきます。
フレットを温めながら温めながら丁寧に抜いていきます。
やはり、年代物!!
指板がだいぶ乾燥している為、事前の保湿と温めながらの作業でも割れやすくなっていました^^;
それでも大きなダメージ無く、綺麗に抜けました〜
溝の脇に接着剤を少量垂らし、割れ防止をしてから指板調整を行います。
指板に歪みも出ていたので、ここも丁寧に調整していきます!!
時々、指板のストレートを確認します。
削りすぎに注意です。
当たり前ですが、削った分は戻ってきませんので・・・
新しいフレットを打ち終えました。
専用工具で差し込んで行くので、基本、打ち込み過ぎることはありません。
次に、はみ出た部分をカットします。
鉄鋼ヤスリで斜めに落としていきます。
当店ではあまり角度はつけません。
フレットの有効幅を多く取るためと、後々、仕上げ作業があるからです。
ちょっと飛びましたが擦り合わせ完了です!!
フレット交換で最も大事なポイントですが、弦を張った状態で擦り合わせを行なっているので、仕上がりに差が出ます。
弦を張ると、ネックは大なり小なり反ります。
演奏時と異なる状態で擦り合わせてしまうと、低めの弦高に設定した時にバズってしまうことがあります。
そんなリスクを下げるための処置ですね。
ここからは擦り合わせで角ばったフレットの頭を丸める作業です。
そのままでも勿論弾けますが、痛いです(笑)
あと変な音が出たりします(笑)
弦が振動した時に、フレットと面で接触する又は角に当たってしまうことで、不協音を発してしまうのですね。
それを防ぐためにも、頂点を残しながら角を丸める必要があるのです。
丸め終わったら、ペーパーヤスリを使って細かいキズ取りと磨きです。
最後にコンパウンドで磨けばピッカピカ!!
次にナット交換を。
ブラスナットが付いていましたが、これはオリジナルではありません。
ブラスは金属な分、音が明瞭になるというか、ハイが出るイメージでサスティンも伸びます。
ミュージックシーンに合わせて素材も変わりますが、ブラスナットもそうですね。
70〜80年代によく使われていた。と言えば何となく想像していただけるでしょう。
オイルドボーンナットに交換します。
牛骨ナットはまとまりの良いサウンドで、アコースティック寄りな印象です。
オイル漬けなので滑らかさがあり、その分チューニングの安定感もあります。
弦溝の間隔・深さに注意しながら、慎重に加工していきます。
弾き心地や響きに直接関わってくるので、とても大事なポイントです!!
更に今回はネックのセンター修正も行なっています。
ネックとネックポケットの隙間が大きく開いていたり、三点どめによる影響などで、ネックが動きやすということでした。
ネックポケットの両脇に薄板を足し、センター位置を修正していきます。
それぞれ厚さや張る位置も違うので、何度か繰り返し調整する必要があります。
ちなみに、三点だろうと四点だろうと、ネックのセンターずれは起こります・・・
その都度直せばいいのですが、それができない人はネックを外すことはやめておきましょう( ´∀`)
弦を張り、全体調整を終えました。
フレットサイドも滑らかに仕上がっているので、演奏性も上がっています!
以上、フレット&ナット交換&センター修正でした!!
それにしても貫禄あるな〜
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