ムカデ飼育 床材
ムカデの飼育にはどんな床材を用いるべきなのでしょうか。
素材
Terminal Legs はオオムカデの飼育には赤玉土を中心に用いています。
使用している理由は2点あります。
1つ目は、適切な水分管理が色で可能な点です。
赤玉土は濡れている箇所の色が変わるため、水分の度合いが把握しやすいという長所を持っています。
多くの種類の場合、水入れやシェルター周りは良く濡らし、他は多少濡らす程度の
水がありながら、全体がビショビショにならないような環境を好みます。
2つ目は、アンモニアの吸着性です。
ムカデは「突然死をする…」という噂を聞いたことがありますでしょうか。
健康だったはずのムカデが急に亡くなってしまう現象がたまに報告されます。
その原因には様々な背景がありますが、そのうちの1つがアンモニアの蓄積です。
突然死してしまったムカデの飼育ケージに検知管を用い、
アンモニアの有無を確認すると、アンモニアが発生している場合が何度か見られています。
これは定期的な床材の交換を行っていれば防げることなのですが
ムカデという攻撃性の高い生物の床材を高頻度で変えることはリスクを伴います。
上記、写真の様に同体積の床材を用意し、アンモニア水を3mlずつ垂らし
臭気を確かめると、赤玉土は圧倒的な早さでアンモニアを吸着することが確認できます。
厚さ
厚さは少なくとも5cm、欲を言えば10cmは敷くとよいでしょう。
短所と対策
もちろん、それぞれに一長一短があり、例えば赤玉土をメインで使うと重く、また乾燥してくるとムカデの代表に細かなチリが付着するという問題点もあります。
やや乾燥が早い点も挙げられますが、こちらは水入れ設置と、樹皮などシェルターを配置することで緩和されます。
使い慣れている床材をお持ちでしたら、そのまま継続するというのも1つの方法です。
ムカデにとって最適な環境作りをする事が目標ですので、その点を達成できるように慣れた床材を使うという方もいらっしゃると思います。
もしさらに良い方法をお持ちでしたら、ご教示頂けると幸いです。
乾燥に弱い幼体や、オオムカデ属以外のアオムカデ、リシダ、
Ethmostigmus、フェザーテールなどはパウダー状のヤシガラ土を中心に組むのが良いように思います。
その際も、樹皮など隠れ家は必ず用意します。
Terminal Legsでは、フンや食べ残しの除去の他、床材の全交換を少なくとも半年に1度行っています。
同じセットを組んで、ムカデだけをサッとピンセットで移動するシンプルな儀式です。
手早く行うこと、万一の脱走に備え周囲を整理しておくことが肝要でございます。