「宇田川源流」 【外国人に誇る日本のために】 「日本の製造業は終わった」という声に対する反論
「宇田川源流」 【外国人に誇る日本のために】 「日本の製造業は終わった」という声に対する反論
現在の世界のスマートフォンのシェア1位は、韓国のサムスン、第2位は、中国のファーウェイである。昔は日本の電化製品といえば世界を席巻していたにもかかわらず、なんと、日本の電気製品に関しては、世界の上位には名前を連ねることはなくなってしまった。スーパーコンピューターの内容も中国に抜かれてしまい、日本の技術力が徐々に低下してきているのではないかというような感覚になってきている。
このような「結果」を見ていると、「日本の電子製品は終わった」というような声が様々なところで聞かれるし、またそのような経済誌の記述を見ることも少なくなくなった。日本政府はそのことを気にしており、大学から文系を少なくするなど、かなり極端なことを主張していることもあり、あまり良い対応を聞かない。そもそも、「ゆとり教育」などということを始めた文部科学省がおかしなものであって、その前のカリキュラムに戻せばよいだけのこと、共産主義国家のように過去の自分たちの政策を否定し、反省する立場がないために、結局、失敗した「土台」となる政策の上に次の政策を重ねてしまうので、よりおかしな話になってしまうのである。
ある意味で、日本のこれらの技術力の喪失は文部科学省という政治の失敗であり、その意味においては55年体制下の自民党の失政といわざるを得ない。野党諸君はなぜこのようなことに関してしっかりと政策的な追及を行わないのか、非常に不思議なのである。
さて、そのような政策が迷走している中において、日本の製造業は本当にダメになってしまったのであろうか。
日本の製造業は「終わった」のか? 「まさか!まだ実力を秘めている」=中国メディア
かつては世界中で人気の高かった日本の電子製品。しかし、最近では中韓メーカーにその位置を譲り、中国国内では「日本の電子製品はもう終わった」という見方すらある。しかし、中国メディアの中財網は17日、日本は「本当の実力」を秘めているとする記事を掲載した。
ひと昔前、中国でも日本の電化製品は圧倒的人気を誇っていた。高級品だが質が非常に良いとして、嫁入り道具として重宝されていた時期もあるほどだ。記事は「他国のブランドが見上げる存在」だったとその勢いのほどを伝えた。しかし、今では日本のスマホメーカーや家電が中国市場では「散々」な状態だが、一部の人が言うように「日本の製造業はもうだめ」なのだろうか。
記事は、今では「市場の隅に追いやられた」ものの、倒産したわけではないと指摘。「装備製造と精密工作機械の製造」において日本は本物の実力を有しているという。現在の社会は、ハイテクノロジーや軍事製品が必須になっているが、そんななかで日本の技術が高く評価されているのだという。
記事は、米国の最新鋭ステルス戦闘機であるF-22の部品は日本企業の5軸プロファイラーで作られており、米国も日本の技術に頼っている状態だと伝えた。実際、工作機械分野で世界的に有名な企業はいずれも日本企業なのは事実だ。
記事は、「世界の3大工作機械企業」はいずれも日本企業だと指摘。3社それぞれに得意分野があると称賛している。この分野の日本企業はほかにも多くあり、いずれも相当な実力があるため、日本は製造業分野で「終わったと見られているが本当は実力を秘めている」と締めくくっている。
日本の工作機械は、1982年に米国を抜き生産額で世界一位になったのち、バブル崩壊やリーマンショック、さらには東日本大震災などで打撃を受けながらもそのたびに持ち直し、今でも世界トップレベルの産業となっている。日本は工作機械の方面において今後もますますその存在感を示していくことだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
2019年5月22日 7時12分 サーチナ
http://news.livedoor.com/article/detail/16496294/
さて、「教育がダメになった」ということが言えることは間違いがないが、実際に「職人」がいなくなったのであろうか。また日本のメーカーのブランドは地に落ちたのであろうか。
実際に日本の商品が売れない理由は「値段が高い」でしかない。
日本人は、その持ち前の勤勉さとまじめさで、自分で物事を考え、そして自分で開発し、そしてその技術を使って商品を完成させてゆくという「特性」は失われていないのではないか。日本人の場合、1970年代から90年代半ばくらいまであった「一億総中流階級」という概念から、失われつつ出てきた。日本の人口が1億人を突破した高度成長期末期の 1970年代に,国民の大多数が共有した,自分が中流階級に属すという意識。「中流」とは多様な階級・階層論を内包する概念である。この概念が発せし居てしまったがために、日本人の多くは「自分は中流であって、上昇志向的にブルーカラーを行わなくなった」という感じになり、大都会におけるホワイトカラーは場合によっては財テク型投機で儲けるというような状況を生んできたのである。
本来バブル崩壊後の失われた二十年といわれる状況の中で「格差社会」などといわれてきたが、実際に格差といわれた下層民衆が、労働者階級になったというような話はなく、ちょうど小選挙区制になってしまったがために、そのような「弱者層を目当てにした野党政治」が発生し、生活保護受給者が増えてしまい、ブルーカラー労働者人口が増えるということはなくなってしまったのである。
このように「政治」「社会」が変わってしまったために経済が変動し、また経済が効率化を求めてしまったために、工場を海外に移し、日本人の労働者をほとんど排除してしまった。
しかし、いまだに「MADE IN JAPAN」ブランドは非常に人気が高く、その信頼性も高い。私の経験であはあるが、同じ資生堂の化粧品を中国で売った片方は「MADE IN JAPAN」もう片方は「MADE IN CHINA」であり、値段も10倍の差をつけた。しかし、中国人の客は間違いなく「MADE IN JAPAN」の商品を行列を作り、最後は殴り合いのけんかまでしてとってゆくのである。その時に聞いてみた話は「日本人が作った商品は品質も違うし信頼も高い」というものであった。
「世界の3大工作機械企業」はいずれも日本企業だと指摘。3社それぞれに得意分野があると称賛している。この分野の日本企業はほかにも多くあり、いずれも相当な実力があるため、日本は製造業分野で「終わったと見られているが本当は実力を秘めている」と締めくくっている。<上記より抜粋>
まさにその通りで、韓国のサムスンは東芝と技術提携をしていただけであり、またファーウェイも、最近トランプ大統領の指摘で日本やアメリカからの技術流出で成り立っているものばかりだ。このように考えれば「オリジナル」が強いということは、そのノウハウの蓄積ということでこれらの「一時的な安価販売の利益」とは異なる「資産」を持っていることになり、基本的には日本の技術が強いということになる。まさにその資産こそ「秘められた実力」ではないか。
日本は、もう一度ノウハウや、自分の国の製造力を見直す時期に来ているような気がする。