コクヨが天板が上がるデスク『アプティス』発売、「イング」との併用で美姿勢なデスクワークに
【ビジネス報道】 コクヨ(7984.T1)は、令和元年五月二十七日に東京・品川にて天板の角度が調整できるワークステーション『アプティス』の記者発表会を行った。ラップトップ使用の想定で水平を含めて八段階、角度は十二度まで調整できる。一昨年に発売した座面が三百六十度動くオフィス チェア「イング」との併用を推奨している。
アプティスとイングは極めて低めであり、天板の位置が女性の膝あたりとなる。高めのオフィス家具が多い中、日本人の体形に合った高さと云えよう。同社は、この二つを「パフォーマンス家具」と命名。アプティスの発売は六月三日。開発にあたっては、人間工学と様々な実態調査から天板角度十二度を導き出した。人の頭は体重の十分の一程の重さがある。体重五十㌔㌘で頭は五㌔。水五㍑分だ。ラップトップでは姿勢が悪くなり、うつむきになってしまう。
長時間のデスクワークを続けていると、首への負担から肩凝りや腰痛、頬のたるみ、精神面の悪化等を招いてしまう。有名スポーツ選手やタレントの施術実績を有す柔道整復師の酒井慎太郎は、これらを総じて「デスクワーク症候群」と呼び、今回のアプティスとイングが予防や解決に導くと考える。同社はオフィス ワーカーへの調査で、八割が「姿勢の悪さ」を自覚しており、悪姿勢による不調感や仕事の生産性の低下に影響している点を判明させていた。
当日のゲストは元・体操選手の田中理恵(丁卯、写真中左)。「東京オリンピック・パラリンピック競技大会 組織委員会」の理事も現在は務めている。ブログの更新等では前のめりの姿勢で日々、打ち込んでいるという。会場に用意されたイングから先ず試してみたところ、挫骨が立ち、座っている姿勢にイスが吸いついてくる点に感動。「バランスボールの様。」と三百六十度動く座面を色々試した。
そしてアプティスでラップトップに手を置くと、更に驚愕の表情。ディスプレイに「(自身の)首が映っている。」と目を見開いていた。体操の選手であった為、日頃より姿勢を良くする事を意識。だが、このアプティスとイングは意識をせずとも、自然体で綺麗な姿勢を保てる事実に、ただ感嘆していた。横から見ても確かに自然に良い姿勢となっていた。
採用した組織は年単位で大幅な生産性の向上が期待できるだろう。
記事:荒田雅、撮影:金剛正臣