タッチポイントを意識させる工夫いろいろ
今回ご紹介するのは、第一関節を立てることができない生徒さんに向け、
バタバタ弾き防止し、タッチポイントを意識させて整えさせるグッズの紹介です。
その工夫の足跡をご覧ください。
【色紙をテープで留める】
最初に試したのは、色紙とテープを使ったものです。
色紙を生徒さんの指(第一関節)に合わせて細く細く切って、セロテープで留めてみました。
突き指防止のテーピングみたいな感じです↓
生徒さんには、色紙があたらないようにピアノを弾いてもらいます。
色紙に指番号を書き込むこともできます。
思った以上にバタバタ弾き防止はできました。
しかし、1度は面白がって弾いてくれますが、
ちょっと遊び心が少なく強制的に感じるのか、興味をすぐになくして長続きはしませんでした。
【シールを爪に貼る】
100円ショップには可愛いシールがいっぱいあります。
生徒さんたちはシールが大好きなので、このシールを使えないかと考えてみました。
次に試してみたのは、オバケのシールです。
これは、小学1年生の女の子の爪に付けてみましたところ↓
「オバケが見えないように、黒い鍵盤を弾いてみましょう」と
言って弾いてもらうと↓
やりましたね。指の第一関節がしっかり立って良い形で弾くことができました。
この形のまま、バーナムテクニックの曲を上手に弾くことができました。
「シール、こっちにも貼っていい?」とたくさん貼りました↓
シールは喜んでやってくれて、指を立てることができ、効果がありました。
難点は、ちゃんとできると可愛いシールが見えないところですね。
【バラの指サックを使う】
次も100均で見つけたバラの指サックを利用したものです↓
すぐに生徒さんが見つけて興味を持ったので、早速使ってもらいました。
指先から1センチくらい奥、第一関節手前ギリギリの所につけ、
「バラの指サックが、鍵盤につかないように弾いてね」と弾いてもらいました。
ピアノを弾くとき、指の第一関節が凹んでしまう生徒さんでしたが、
この日は違いました。
バラの指サックを取っても、指の形がバッチリです↓
バラの指輪の指サックは、シールよりも目立つので指の形に意識がいくようです。
特に指の形が整え難い5(小指)の指にも効果がありました。
【キラキラ指輪で誘う】
最後に紹介するのは、私がせっせっと作った宝石箱です↓
キラキラにしたかったのですが、手元に材料がなく、
黄色いお花とリボンでカントリー調の宝石箱になりました。
なぜ、宝石箱なのか?
生徒さんたちは、教室に何か珍しいものがあるとすぐに目がいきます。
「先生、これなあに?」と聞いてくれたらしめたものです。
「開けてみて~」と開けてもらいました↓
「うわぁ~、指輪きれい~!」と喜んでくれたので、さっそく嵌めてもらいました。
実は指に嵌めてピアノを弾くのです。
でも、リングが小さいので、第一関節までしか入りません。それが狙いです↓
「指輪がピアノに当たって音がしちゃだめよ~、カチカチしないように弾いてね~」と私。
生徒さん、「難しい~」と言いながらも、タッチポイントで上手に弾けました。
「指輪、もらってもいい?」と可愛く聞くので、
「お家で指輪をつけて、練習してね」と、 二つ持って帰ってもらいました。
この指先がつぶれないようにする指輪は、
アマゾンで買ったチェンリングに100均のキラキラシールを貼ってつくったものです↓
宝石箱に入っているのがミソで、女の子が喜んでやってくれて効果抜群でした。
男の子には受けが悪く、上手く使わせないと鍵盤を傷める恐れもあり、回数は少なめにやりました。
今後は男の子向けのグッズづくりが課題ですね。
小さい生徒さんは好奇心が強い反面、飽きやすいので、
上記例のようにグッズをタイミングよく変え、
興味が続くうちにタッチポイントが身につくように指導しています。