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蕎麦を食べながら思ったこと

2019.05.29 14:51

今日、宮崎市の中心市街地にいく用事があり、以前から一度行ってみたかった蕎麦の老舗、「蕎麦處 しみず」に行ってきました。


たぬき蕎麦1杯で850円、平均単価が1400円位は軽くする、実に高単価なお店なのですがオープンから客足が絶えず小さな店の中は直ぐに一杯となり、すぐに待ちがでる状態になります。


手打ちというだけではなく、無添加で科学調味料などは一切使用していない点、本物の素材を熟練した技術、感性で美しくシンプルに仕上げる点が顧客にきちんと評価されていて、


しばらく観察してみましたが顧客はリピーターばかりのようでした。予約客も多い感じです。聞けば、わざわざこの店の蕎麦を食べにくるだけに飛行機に乗って来る県外客もいるくらいだとか。


なかなか食べれない蕎麦を味わいながらゆっくりいただいていると、ふと隣の客の会話が耳に入ってきました。


大将には後継者がおらず、せっかくこんなに愛されているのに、蕎麦處 しみずは今の大将の代で廃業してしまうのだそうです。


なんとももったいない話です。


後継者がいなくて廃業、

という話は飲食店においても最近よく聞く話ではあります。


技術や感性、こだわり、顧客サービスというものはなかなか他の産業のように受け継がれるものではない、というのが


そういった飲食店のオーナーシェフがよく言われることなのですが、私はこれを聴くと、いつも若干の違和感を感じてしまいます。


思うに職人というものは、自分の腕や築き上げてきたものに高いプライドを持っていて、それは苦労して手に入れたものですから、


簡単に誰かに引き渡したりすることに、無意識に抵抗を感じていて、そもそも事業を誰かに引き渡す、後継者を根気強く育てるという思想を持つ人が少ないのではないでしょうか。


私自身も齢を重ね、もう年金をもらう齢になったこともありそれはわからない感情ではないのですが、


そうするとこの店のようにせっかく高単価、でも喜んで顧客がせっせと通う、高付加価値の店はオーナーの人生とともに幕を閉じてしまいます。


歴史や伝統のある技術職においても早い時期から事業承継について中長期経営計画に取り入れ、人材教育やマニュアル化に取り組んでいたら、


何も廃業という選択をしなくとも、店が次世代にも受け継がれていくことは可能なのではないかと感じます。


未来にありたい姿と、現在とのギャップをよく考察することで今やるべき事が見えてくる、というのが未来会計の考え方です。


そうするとやはり、ここでも早いうちに、未来から逆算して経営計画をしっかり立てることが重要なのだなあということを感じ、会計人としての自分の使命感を再認識しつつ、


私ももあと20年若かったら…としみじみと感じてしまった昼下がりでした。


代表 中村公彦