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旧優生保護法は違憲、しかし賠償は認めず…強制不妊手術の被害者救済は叶うのか(19/05/29)

2019.05.29 14:00

 旧優生保護法のもと不妊手術を強制され、人権を侵害されたなどとして、宮城県内の60代と70代の女性2人が国に対し合わせて7150万円の損害賠償を求めていた裁判。仙台地裁は29日、「人が幸福を追求しようとする権利の重みは、たとえその者が心身にいかなる障害を背負う場合であっても何ら変わるものではない」として、旧優生保護法が幸福追求権を保障する憲法13条に違反するとの初判断を下した。その一方、手術からは20年が経過していることから、請求権が消滅する民法の「除斥期間」の規定が適用されるとして、請求については原告の訴えを退けた。


 原告側弁護団の新里宏二弁護士は「初めて憲法判断が下ったという意味で"そこまできた"とは思うけれども、救済につながらないと十分な意味がないのではないか。まったく予期しない判決だった」とコメント、控訴する意向を示した。また、16歳の時、何も知らされないまま不妊手術を受けたという原告の女性(70代)は「国には誠意をもって謝罪してもらいたいと思う。被害者はみんな高齢化している。一刻も早い解決ができるよう、誠意ある対応を求める」と訴えた。


 菅官房長官は会見で「今回の判決は国家賠償法上の責任の有無に関する国の主張が認められたものと聞いている」「政府としては法律(救済法)の趣旨を踏まえて着実な一時金の支給に向けて全力で取り組んでいきたい」と述べている。


 29日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、旧優生保護法訴訟の弁護団の一人でもある佐々木信夫弁護士に話を聞いた。


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