イスの座り方 その2
ピアノは同じ大きさ(横幅 縦はグランドの種類によってだいぶ差があります。)の楽器を弾かなければならない理不尽な楽器です。
未就学児から大人まで同じ楽器です。なんて不平等なんだろう、どう考えたって大きい方が有利。と考えがちですがどうやらそうでもないようです。近年、日本人の平均身長は伸びていますがそれでも外国の大きい人は本当にでかい。
人は、自分を基本にして物事を考えます。でも自分にとって一番良いことは他の人にも良いかどうかはやってみないと分かりません。
外国の大きい人はピアノに足や手が収まりきらないので折りたたむようにして窮屈にピアノを弾くようです。
なので今日は身長160㎝、腕ちょっと短め、足ちょっと短め、現在御年51歳のおじさんを例にとって基本的な座り方を考えてみたいと思います。
基準はイスに座った時に肘が丁度良い高さになるところです。肘が鍵盤と同じが若干、下になるところに合わせます。こうすると肩が変に上がったり下がったりしんたくなります。
ピアノとの距離は腕がちょっとたるむ程度に伸ばせるところ。なので肘は身体に着くことはありません。
足はやや開きますがちょこんと床に乗せます。踏ん張ったり内側に向けて力を入れないようにします。難しい曲になると上級者でも足を踏ん張ってしまうことがありますがどんな曲を弾くときでも足はちょこんと床に乗っているのが理想です。
良い足の基本であるアーチ型。偏平足は直しておきたいです。
最近、浮指というものが流行っているらしいです。足の指先に上手く力が入らず歩いているときに浮いてしまっているというものです。こうなると上手く地面をけることができず足を痛めやすくなります。
足の指のストレッチをやりましょう。気持ち良いですよ。
ピアノを弾くときは足を踏ん張らないのが理想ですが最小限で最大の効果を出せるよう足や指のケアは日々しておきたいところです。
骨盤を立ててそこに背骨を置きます。背骨はビシっとそらせたり前傾姿勢にならないようにします。
頭は背骨に乗せ真っすぐにしておきます。頭の重さは普段、感じることはありません。成人だと4~6㎏あるそうです。結構重いですね。
スマホなどで前傾姿勢になる人が増えていますが、頭が前に傾くと負担が何倍にもなるそうです。60度前に傾くとなんと27㎏もの負担があるとの記事があります。
これは重い。
脱力ということがよく言われますがまず余計な筋力を使わないよう姿勢力を磨いた方が良いかも知れません。
演劇やパントマイムなどの説明では上から人形のようにつられているようなと表現しますが、しかるべき場所にちょこんと乗せておくというようにした方が良いような気もします。
目は、ぼうっとピアノの後ろの方も見えるように視野を広く見ます。楽譜を読もうとして一点に目を凝らすと頭の後ろの筋肉が硬直し余計な力のもととなります。視力にも影響します。これはまた別の記事で説明します。
そしてピアノ真ん中に座ります。これは次回、詳細を説明します。