高山宏の〈驚異〉の本棚
高山宏大人より、大妻女子大の学部長時代に使っていたという〈驚異〉の本棚の写真が届きました! 文面には「學魔研究室(34002)に一年半ぶりに入った。この夏休みに解体分散する。頂点を写真におさめてみた」とあります。「書物の宇宙」をトラヴェルしてみましょう!
(高山大人の撮影したものをプリントアウトしたものが送られてきて、それを再撮影しているので解像度の低さはあらかじめご了承ください)
でーんと、まず一枚
Endless Worlds、The View from the Tower、The Closed Space、The Flutes of Dyonisus といったおもしろそうな洋書のタイトルが真ん中付近に見えます。
手前の方に Heavnly Clock Work、Haunted Journey という本を確認(背のみ)。奥の台には絶望先生がある!
手前にセクシーギャルのピンナップを配し、奥の棚に三体のアルチンボルド! 一番上のアルチンボルドの棚にジャン・クレイの超名著『ロマン派』『印象派』がありますが、あのバカでかい本がふつうサイズに見えるこのヴンダーカンマーってなに!? ガリバー旅行記か!
奥の「窓」から差し込む光はこの部屋がカメラ・オブスクーラの一種のメタファーで、この撮影行為自体をメタに言及しているといったことでしょうか? あるいは啓蒙とは「光」を、、、もう際限がないのでやめましょう。手前の机に Printed Voices という本がペンといっしょに置いてあります。蝙蝠傘が二本確認できるので、あとはミシンがあれば完璧なシュルレアリストです。
というわけであと二、三枚あるのですが、「これ、護のお守りになる」と學魔が手紙の末尾で韻を踏んでいたので、あとは個人で楽しませていただきます。
學魔の手紙。ヴンダーカンマーの全体像は掴めましたが、不鮮明な細部が多かったのでこんどは撮影隊を差し向けたいところです。先生ありがとうございました!
文責・後藤護