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あとに残された人へ 1000の風

2019.06.02 09:54

https://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/a9fa9e2c809bfe2c6b1256fd5c80dddb   より

昨年11月に『1000の風』と『千の風になって』という連載日記を書いた。

あれで終わりにするつもりだったけど、もう少し続けよう。

辛淑玉さんが『月刊 マスコミ市民』(NPO法人 マスコミ市民フォーラム)という雑誌に、あの件について書いてくれた。

許可をもらったので、ここに全文を紹介したい。

山椒のひとつぶ  しんすご(辛淑玉)

「1000の風」の悲劇

新井満が、「千の風」を商標登録したという話を聞いて、そこまでやるかと思った。

ずうずうしいにもほどがある。

新井満の「千の風」は、南風椎(はえ・しい)が世に送り出した『1000の風』のパクリであり、

その思いを共有した人たちの心を踏みにじって、自らの利益のためだけに活用したものだ。

そして今度は、商標登録ときた。

 

私が、南風椎の『1000の風』(ポケットオラクルシリーズ)を手にしたのは、1990年代だった。

いつだったか、デーブ・スペクターが、ステキな作品だよといって、『平和』『(憲法)前文』といった小冊子を数冊持ってきて、南風さんを紹介してくれたのだ。

 

のちに、南風さんは、私が十代のとき初めてお金を出して買った本、『日本国憲法』を手がけた人だとわかった。

その文章や本の美しさに見入ってしまったことを、今でも鮮烈に憶えている。

 

90年代、南風椎の作品群は、多くの人たちの心を打つメッセージとして、店頭に並んでいた。

彼が体から搾り出した一つひとつの言葉は、いまなお褪せることなく、人々の心に届いている。

 

『1000の風』は、80年代後半、デーブ・スペクターが、両親を亡くして落ち込んでいた南風椎に、

アメリカの新聞に載った、アン・ランダースのコラムの切り抜きを、持ってきたのが始まりだった。

そこに、"A THOUSAND WINDS"の詩が、紹介されていた。

 

南風椎は、その小さな切り抜きを、大切にしまった。

 

以下、南風椎のブログ『森の日記』から引用しよう。