"a thousand winds"「千の風になって」考 ①
https://kibashiri.hatenablog.com/entry/20070120/1169277319
より
●「千の風になって」クラシック系のアーティストで初めてオリコン首位〜朝日新聞
15日の朝日新聞記事から・・・
「千の風になって」オリコン首位 紅白出場効果か
2007年01月16日
昨年大みそかのNHK紅白歌合戦で歌われたテノール歌手秋川雅史さんの「千の風になって」が、15日発表された22日付オリコンのシングルチャートで首位になった。クラシック系のアーティストがシングル首位となったのは初めてという。
この曲は昨年5月発売で、オリコンによると半月後に168位でチャートに初登場。秋川さんの紅白出場決定後にトップ100、紅白放送後の先週にトップ10入りと順位を上げていた。
作家の新井満さんが作者不詳の英語詩を訳し、曲をつけたものを、秋川さんがカバーした。03年に発売された新井さんのオリジナルも、22日付のオリコンチャートで24位で、先週の61位から大きく上昇した。
http://www.asahi.com/culture/music/TKY200701150370.html
ふーん、「昨年大みそかのNHK紅白歌合戦で歌われたテノール歌手秋川雅史さんの「千の風になって」が、15日発表された22日付オリコンのシングルチャートで首位になった。クラシック系のアーティストがシングル首位となったのは初めて」なのだそうです。
音楽にはまったく疎い不肖・木走オヤジでありますが、「クラシック系のアーティストがシングル首位となったのは初めて」だそうでありまして、「作家の新井満さんが作者不詳の英語詩を訳し、曲をつけたもの」というのも興味深いですね。
今日はこの「千の風になって」に関してあれこれ考察してみたいと思いました。
●死をどうやって受け止めたらいいのか、この歌は、その方向性を示してくれる存在。〜東京新聞の記名芸能記事
昨日(19日)の東京新聞の記名芸能記事から・・・
英語原詩で作者不詳『千の風になって』
喪失の悲しみ癒やす
♪私のお墓の前で 泣かないでください−。作者不詳の英語原詩を基にした「千の風になって」という歌が、大ブームを巻き起こしている。昨年大みそかのNHK「第57回紅白歌合戦」で、テノール歌手・秋川雅史が歌ったのが弾みとなって、オリコン週間シングルチャート(22日付)で一位に躍り出るなど、知名度は全国に広がった。亡くなった人が、残された人に向けて語り掛けるかのようなこの歌が、なぜ人々の心をつかんだのか。 (山田晴子)
秋川が歌う「千の風になって」は、紅白効果を追い風に、年明けのオリコン週間シングルチャート(15日付)で三十一位から一気に四位に浮上、今回、一位を記録することが確定した。クラシック系アーティストの首位獲得は史上初の快挙。秋川は「曲全体が広がって大きくなっているところに自分が引っ張られていく感じ。これからも多くの人の心に届くように大切に歌っていきたい」と語る。
東京・新宿の歌声喫茶「ともしび」では、昨年二月から十一カ月連続、トップリクエスト曲に君臨している人気ぶりだ。常連客の笹口健さん(66)=世田谷区=は「死ということを前向きにとらえているところが詞の魅力」、藤吉恵子さん(61)=東京都八王子市=も「十一年前に夫を亡くした。この曲に励まされ、(亡くなった夫を)千の風になったのかなって思うようになった」と話す。
もともと、この楽曲の誕生は、芥川賞作家でシンガー・ソングライターの新井満さんが、知人の死をきっかけに「千の風になって」の英語原詩で作者不詳の「A Thousand Winds」に感銘を受けたことから始まった。六年前、この詩を日本語詞に意訳してメロディーを付け、私家版としてCDを三十枚作成、友人らに送った。
二〇〇三年、この話が新聞で紹介されると問い合わせが殺到、シングルCDと詩集が同時に発売されるに至った。
「最初に作った三十枚のCDを配り歩いて、無くなった瞬間に(この曲は)忘れられてしまう運命だと思っていた」と振り返る新井さん。そんな思いをかき消すかのように吹き渡る「千の風になって」ブームには驚きを隠さない。
原詩については「死ぬということは風に生まれ変わることだったんだ、星に生まれ変わることだったんだ、遠くに行ったわけではなくて、再生してあなたのすぐ近くにいるっていうことを、初めて伝えてくれたポエム」と解説し、「死生観を根底から覆した、これまでにない歌に出合い、感銘を受けた人が続出しているのでは」と分析する。
さらに「大切なあの人が、死んでもなお私のすぐそばにいてくれるんだと分かったときの安堵(あんど)感を運んでくれるから、喪失の悲しみが癒やされるのだと思う。葬儀場でもよく流れているようです」。
原詩も、世界中で読み継がれてきた。米中枢同時テロで亡くなった十一歳の少女の一周忌で朗読され、IRA(アイルランド共和軍)のテロで命を落とした二十四歳の青年が「私が死んだときに開封してください」と両親に託した手紙の中にも、この詩が入っていた。
昨年十一月にはNHKの衛星ハイビジョンで、詩が広く知れ渡った軌跡などをたどる「千の風になって」の特集が放送された(12月にNHK総合でも放送)。番組では、女優の木村多江をナビゲーターに、世界中の人々が「千の風になって」を通じて、身近な人の死をどう受け止めてきたのかを、詩の朗読や曲を合間に流しながら紹介。電話などで寄せられた感想が千件を超える反響だったという。NHKは二十五日、衛星ハイビジョンで午前十時から再放送する。
番組担当の山本展也チーフプロデューサーは「死をどうやって受け止めたらいいのか、この歌は、その方向性を示してくれる存在。この歌を求めている人たちがまだまだたくさんいると思う」とブームのさらなる広がりを予測している。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/hog/20070119/mng_____hog_____000.shtml
NHKの山本展也チーフプロデューサーによれば、「死をどうやって受け止めたらいいのか、この歌は、その方向性を示してくれる存在。この歌を求めている人たちがまだまだたくさんいると思う」と、ブームのさらなる広がりを予測しているのです。
うーむ、なるほど、「原詩も、世界中で読み継がれてきた。米中枢同時テロで亡くなった十一歳の少女の一周忌で朗読され、IRA(アイルランド共和軍)のテロで命を落とした二十四歳の青年が「私が死んだときに開封してください」と両親に託した手紙の中にも、この詩が入っていた」のだそうです。
あと微笑ましかったのが、「東京・新宿の歌声喫茶「ともしび」では、昨年二月から十一カ月連続、トップリクエスト曲に君臨している人気ぶり」だったのですね。
しかし、歌声喫茶ってまだあったんですねえ(爆笑)
・・・