安倍首相と省庁幹部の面談記録が一切作成されなくなった!
LITERA
【転載開始】
■安倍首相と省庁幹部の面談記録が
一切作成されなくなった!
森友・加計後に宣言した
「公文書管理見直し」の正体
2019.06.03
安倍首相の強権政治によって、
国が国として体を成さないレベル
にまで壊されている──
はっきりとそうわかる事実が判明した。
安倍官邸が、安倍首相と官庁幹部との
面談の際、議事概要などといった打ち
合わせ記録を、一切、作成していない
ことを毎日新聞が本日朝刊トップで
伝えたからだ。
政府は昨年4月、森友・加計学園問題
などを受けて行政文書の管理に関する
ガイドラインを改正したが、毎日新聞は
今年4月、ガイドライン改正後に安倍首相
が省庁の幹部らと面談した際の議事録や
説明資料などの記録を官邸に情報公開
請求したところ、すべてが「不存在」と
いう回答が返ってきたと伝えた。
ガイドライン改正から今年1月末までの
あいだに首相動静で記録されている
安倍首相の面談は、約1000件だ。
しかし、官邸の文書を管理する内閣総務官
は〈いずれの記録も「存在しない」と回答〉。
首相の議事録などの記録がつくられている
のかどうか、それさえ不明の状態だった。
だが今回、官邸への取材によって新た
にわかったのは、そもそも面談の記録を
官邸では作成していない、という事実
だったのだ。
取材に対し、官邸は
「(記録は)官庁側の責任で作るべきものだ」
と主張したというが、しかし、一方の相手
官庁側がきちんと作成して情報開示している
というわけではない。
それどころか、毎日新聞の情報開示請求
では驚きの回答が寄せられた。
たとえば、安倍首相のもとで重要政策や
災害・テロ対策などを担っている内閣官房
は、情報開示請求に対し、
「外国人材の受け入れ」「西日本豪雨」
「台風21号」などにかんする安倍首相と
内閣官房幹部の面談時の説明資料計47件
を開示したが、打ち合わせ記録は
〈47件中1件もない〉と回答したのである。
官邸は「官庁側の責任でつくるべき」と
言うのに、一方の官庁側にも打ち合わせ
記録は存在しない──。
改正ガイドラインでは
〈政策立案や事務及び事業の実施の方針等
に影響を及ぼす打合せ等の記録については、
文書を作成するものとする〉と定められ、
ガイドライン解説集でも
「事案の決定権者への説明は記録を作成
する」とされているが、そうしたことが
まるで何も守られていないのだ。
しかも、こうした公文書管理の杜撰さが
露呈したというのに、菅義偉官房長官は
この期に及んで
「安倍総理大臣の打ち合わせ等の記録に
ついては、説明・報告を行う各行政機関
において、公文書管理法等の規定に基づき、
必要に応じて作成・保存している」など
と本日おこなわれた定例記者会見で主張。
政策決定過程を記録できているかという
問いに対しても「できていると思っている」
と言い張ったのだ。
どこが「できている」だ。
官邸も内閣官房も打ち合わせ記録を作成
していないいまの状態では、初動が遅れ
に遅れた西日本豪雨の際、安倍首相が
内閣官房幹部に対して一体どのような指示
をおこなったのかも不明で、その判断や
意思決定が適切なものだったのかを検証
することさえできないではないか。
だが、これこそが公文書管理徹底の
ためのガイドラインを改正した、
安倍首相 の「狙い」だったのだ。
■省庁幹部が証言「首相の目の前でメモを
取ったら、面談に入れてもらえない」
現に、これまでの毎日新聞の取材では、
複数の省の幹部職員がこんな証言をおこ
なっている。
「官邸は情報漏えいを警戒して面談に
記録要員を入れさせない」
「首相の目の前ではメモは取れない。見つ
かれば、次の面談から入れてもらえなく
なる」
「面談後に記録を作っても、あえて公文書
扱いにはしていない」
「幹部は面談後、記憶した首相とのやり取り
を部下に口頭で伝えてメモを作らせている」
そもそも面談記録をつくらせない、
つくっても公文書にはしない──。
いや、この「公文書の危機」は、
すでに昨年の段階から不安視されてきた。
ガイドライン改正にあわせ、経産省では
政治家をはじめ省内外の人物との打ち合わ
せの記録を
「個別の発言まで記録する必要はない」
などと指示するなど、“議事録は不要”と
する内部文書を作成していたことを、
やはり毎日新聞がスクープ。
また、西日本新聞でも、都市圏総局次長
の植田祐一氏がこんな話を明かしていた。
植田氏の〈旧知のキャリア官僚〉の弁に
よると、ガイドラインが改正される直前の
昨年3月末、上司から公文書管理にかんして
こんな指示がなされたというのだ。
〈「機微に触れるものは記録に残さず、
頭の中にメモせよ。報告する際は口頭で」。
首相官邸で首相秘書官らと打ち合わせる際
は「メモ厳禁。録音不可」の徹底が言い
渡されたという。〉
(西日本新聞2018年7月13日)
つまり、こういうことだ。
森友・加計学園問題や自衛隊日報隠蔽問題
などが発覚したことを受け、安倍首相は
「私のリーダーシップの下、公文書管理
の在り方について政府を挙げて抜本的な
見直しをおこなう」などと述べたが、
その見直しの結果、公文書を改ざんしたり
隠蔽する必要がないよう、そもそも記録を
残さないようになってしまった。
ようするに、 安倍首相が「徹底的に実施する」
と言って いたのは、
「正確な面談記録をこの世からなくして
しまう」ことの徹底だったのである。
■首相との面談で使用した説明資料も、
面談後に即、廃棄
しかも、これは打ち合わせ記録だけに
とどまらない。
面談時に使用された説明資料についても、
官邸の文書を管理する内閣総務官室は
〈保存期間を国立公文書館の審査を経ず
いつでも廃棄できる1年未満に設定し、
面談後に廃棄している〉と説明
(毎日新聞4月13日付)。
「1年未満でいつでも廃棄できる」という
ことは、面談翌日でも廃棄できるという
ことだ。
事実、各大臣の面会記録をめぐっても、
「作成当日」あるいは「極めて短い期間」
で破棄されていることが、今年4月末、
NPO法人「情報公開クリアリングハウス」
の情報公開請求を通じて判明したばかり。
また、塚田一郎国交副大臣(当時)が
「私が忖度した」と安倍首相と麻生太郎
財務相の地元への利益誘導を認めた件の
問題追及でも、道路建設に向けて動いて
いた自民党の大家敏志参院議員が自身の
Facebookで、昨年12月19日に自民党の
北村経夫参院議員と財務省を訪問し
麻生太郎財務相に陳情をおこない、
麻生財務相からも「しっかりやってほしい」
と言葉をもらったことを写真付きで報告
していたが、財務省はこのときの面談記録
は「ない」とし、 麻生財務相も
「陳情を受けた記憶はない」 と言い張った。
福岡県選出で麻生派の子飼い議員である
大家議員が写真まで公開しているのに、
「記録がない」ことをいいことに
「記憶がない」で逃げたのだ。
記録は取らない、残さない。
資料は破棄する……
これは国民主権を 踏みにじる行為だ。
このままでは森友・加計や自衛隊日報隠蔽
といった問題はなくなるどころか悪化し、
政権に不都合な記録はまったく表に出ず、
後世になって重要政策の決定過程なども
検証することも不可能になってしまう。
安倍首相がこうしてこの国を、近代国家
として機能しない状態に陥らせていると
いうことに、一体どれだけの人が危機感
をもっているのだろうか。
(編集部)
【転載終了】
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政治というものは、多少国民に知られ
たくないこともありますが、アメポチは
全て知られたくないことばかりなので
しょう。
これほど、国民の知る権利を蹂躙する
政権もありませんね。