【柿渋は、長い長い歴史の中で導き出された、集大成です】 2016.03.17 15:05 柿渋は青い渋柿を発酵熟成させて作ります。渋柿を細かく砕きます。(もろみ)搾り桶で渋を搾ります(一番渋)絞りかすに少し水を混ぜもう一度搾ります(二番渋)大きな桶に一番渋と二番渋を合わせます(大樽=とうご)発酵が始まり一週間ほどで発酵は止まります。その間1日に数回かき混ぜます。全体的に同じような色の濃さになります。もろみに水を加え麻袋に入れたらい(ふね)で絞ります。涼しいところで寝かせ、沈殿物(おり)がさがりきったら上澄みをとります。以上で出来たものが柿渋。何年もすると柿渋は茶褐色に変色し、「玉渋」と呼びます。柿渋は、自然塗料です。人体に害のない塗料です。ほかにも利点がたくさんあります。防水効果。防虫効果。布の強度を上げる。耐久性を上げる。昔は、漁綿糸の網、漁船(船体の腐食を防ぐため)、 建物や汁器 、和傘、雨合羽、酒袋などにも用いられていました。柿渋に含まれる「タンニン」が「発酵」という過程を経て、上記のようないろいろな、すばらしい効力を発揮するのに気付き、愛用してきました。【自然塗料で人体に害のない柿渋。なぜ、使わないのですか?】柿は生で食べてビタミン豊富。干し柿にしておやつや非常食に。そして、柿渋にする。柿渋をとったときに出る絞りかすは地中で窒素化して肥料に。柿の葉は落ちて柿の木の肥料に。お茶にしてもおいしい。柿の葉茶は健康にもよいそうです。