フジコ・ヘミング Piano Concert @すみだトリフォニーホール
去年の今頃、たまたま無印良品の本屋で手に取った『フジコ・ヘミング14歳の夏休み絵日記』後、映画『フジコ・ヘミングの時間』を映画館で見て以来、My ヒーローになり、昨年12月、八王子でのコンサートへも行き、その翌日に今日のチケットもGETしました。フジコさん人気がありすぎて、売り切れ速い! 次は11月のコンサートを来週に購入する予定です。
以下のプログラムは、フジコ・ヘミングさんのイラスト。本当に可愛らしいですね。ピアニストで自分のプログラムのイラストを描いている人もなかなか少なさそうですね。こういうところが、ファンを魅了します。
私が席をGETした瞬間に「売り切れ」と表示された席は、1階席の後ろから2番目でしたが、すみだトリフォニーホールは傾斜がついているので、本当によく見えました。ピアノのメーカー「ベーゼンドルファーのBまでくっきり」これは視力がいいからです。(笑)
そのとき、母の分が予約できなかったのですが、諦めない私は、翌日もう一度サイトを訪れると、なんと買えたのです。母も後ろから2番目、しかし私と逆側。別々の席ですが一緒に行ってきました。満席なのに私の隣の席は最後まで空席で、リラックスして聞くことができてラッキーでした。
今日のフジコさんは、少し足の調子が悪いようでしたが、ピアノの席につくとそんなことみじんも感じさせませんでした。スカラッティの明るめの曲から入りまして、モーツアルトの「トルコ行進曲」そのあと、ショパンだったのですが…。
エチュード op.25-1 「エオリアン・ハープ」がよすぎて、自然に涙が流れてきてしまいました。これにはびっくり。トルコ行進曲のあとというのもあったのでしょうか。あまりの旋律の美しさ、フジコ・ヘミングさん独特のテンポと音の強弱が心の琴線に触れたのです。心がクレンジングされてくよう。最高に癒されました。なんとYouTubeにありました。
曲の長さが2分くらいのピアニストが多いのに、フジコ・ヘミングさんの場合、3分あります。丁寧に音を聴かせてくれる感じが素敵です。本当にすごくよかったです。
そして、ショパン『ボロネーズ 英雄』からのドビュッシー『月の光』…この流れ最高です。最後は、フジコさんと言えば『リストのカンパネラ』。前回とあまりプログラム変わっていないかもしれませんが、フジコさんの年齢でピアノを弾いて世界中をかけ周っている人は、フジコさんしかいないから、唯一無二の存在であるところと、独特の優しい音色にファンが殺到してしまうのです。
今日の衣装は、和装風。前半は黒+ラメ、後半は紫と差し色が水色でした。ヘアスタイルは、柔らかなゴールドです。ピアノを弾いていらっしゃるときは、髪で顔は完全に隠れていて、表情が見えないところかミステリアスです。
休憩中に隣の男女ペアの会話が聞こえてきて、「スタンウエイじゃないよね、あのピアノなんだろう?」と言ったので、「あれはベーゼンドルファーと言って、鍵盤の数が標準的なピアノに加えて、低音部が拡張されたピアノになっているから、音の響きが違うんですよ」と、知っていたから突然、しゃべりました。「勉強になりました」と言っていました。かつてピアニストから教わった知識が、こんなところで生かされるんだなと、勉強している気が全くないのに、意外と物知りになっていたことに気づきました。しかも、私が目指していた「自然と会話に加われるおばさん」の域についに到達できました。(笑) そんな「ベーゼンドルファー」は、倍音の響きがとても良くて、高音の音の響きが特に澄み渡る感じがしました。
ところで、ピアニストの曲が終わったあとの、手の持っていきかたというのがそれぞれあると思うのですが、フジコさんのキレ、カッコイイのです。そしてアンコールの前にマイクでお礼を述べられます。
「今日はたくさんの拍手をありがとうございました。(中略)映画『フジコヘミングの時間』のDVD買ってくださいね。今日はありがとうございまーす!」まあ、可愛らしい。(笑)
そのとき気づきました。私はフジコ・ヘミングさんの声のモノマネができることに。早速母に披露したら、似すぎて笑えると言っていました。(笑)
ピアノの後は、母が「つばめグリルがいい!」というので、ピアノの余韻を身体に感じながら、ロールキャベツを頂きました。ピアノの後はいつもご飯がおいしい! やはり脳にも影響があるんでしょうか! 最初のスカラッティで「フジコヘミング瞑想」もしましたし、コンサートの時間を十分に味わい尽くしました。
フジコ・ヘミングさん、本当にありがとうございました。また伺いますので、これからもお元気で!