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国立民族学博物館・国立科学博物館共同企画展「ビーズ 自然をつなぐ、世界をつなぐ」訪問記

2019.06.08 07:37

 国立民族学博物館・国立科学博物館共同企画展「ビーズ 自然をつなぐ、世界をつなぐ」へ行ってきました。

 展示会場は決して広くはないのですが、展示内容は圧巻でした。 

 会場内は撮影OKでしたので(一部不可の箇所もあります)、写真を撮りながら、説明文と展示物をじっくり見較べて世界のビーズを堪能しました。 


 <展示内容>

 1.ビーズとは   2.植物のビーズ  3.動物のビーズ 

 4.貝のビーズ   5.石のビーズ   6.金属のビーズ

 7.ガラスのビーズ 8.21世紀のビーズ


 展示物の中では、台湾のタイヤル族のシャコ貝の貝ビーズの長衣に注目しました。

 貝殻は鉄や石に較べると欠けやすく脆い素材であるにも関わらず、優れた手わざで細い貝ビーズをつなげて作られたワンピースのようなロングベストのような長衣は、きらびやかな派手さはないのに、天然の色彩と自然が生み出した形の貝から生まれたビーズによって、ゴージャス感に溢れていました。

 資料で見た時から気になっていた衣装だったので、実物を見ることができてうれしかったです。


 会場では世界のビーズ文化のビデオ映像が流されていました。 

 宗教儀礼、とくにシャーマニズムに自然素材のビーズが使われているのは大変興味深かったです。  数珠やロザリオの珠などもビーズと見ることができますので、ビーズ文化の奥深さに改めて感心しました。


 科博のミュージアムショップで、図録の『ビーズ つなぐ かざる みせる』を購入しました。 

 こちらは2017年に開催された国立民族学博物館開館40周年記念特別展「ビーズ——つなぐ かざる みせる——」の図録として出版されたものです。 

 カラー写真満載で、解説はコンパクトながら充実しており、この一冊でビーズ文化について一通りわかるようになっています。 

 ただし、現在開催中の今回の企画展で展示されているビーズの写真が全ては載っていません。

 なので、会場で写真撮影ができてよかったです。


 会場には、国立民族学博物館のリーフレット類もありました。 

 この夏の企画展「サウジアラビア、オアシスに生きる女性たちの50年――『みられる私』より『みる私』――」では、砂漠社会ならではの装飾品を見ることができるそうです。

 また、特別展「驚異と怪異——想像界の生きものたち」は、夏にぴったりの興味深い展覧会です。


 今回の企画展ですが、以前、イラストがメインの民族衣装の書籍製作に携わった際に、資料調べで目にしたものに連なる展示物があり、頭の中で資料と実物を照らし合わせながら、存分に楽しませていただきました。


<国立民族学博物館・国立科学博物館 共同企画展 「ビーズ -自然をつなぐ、世界をつなぐ-」 >

 展覧会サイト 

  国立民族学博物館・国立科学博物館 共同企画展 「ビーズ -自然をつなぐ、世界をつなぐ-」   

 開催期間 2019年4月9日(火)~6月16日(日)

 開催場所 国立科学博物館(東京・上野)日本館1階 企画展示室、中央ホール 



【写真:蜜蝋ビーズ】

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