尿路結石
尿路結石の病気について簡単にまとめてみました。
症状は、尿の回数が増える、尿の回数は増えるが尿が少量しか出ない、尿に血が混じるなどです。
腎臓は、血液中の老廃物をろ過し、体に必要なものは再吸収し、不要なものは尿として排出します。
尿路とは、尿管(腎臓から膀胱へ尿を運ぶ管)、
膀胱、尿道(膀胱から体の外へ排出する管)のことを言います。
尿路結石といっても、膀胱結石、尿道結石など部位により病名も変わります。
結石が一番多く見られるのは膀胱で、細菌感染から膀胱炎に発症し、結石ができる場合が多いようです。
尿道は、外部から侵入した細菌を防御し、膀胱の中に細菌を入れない働きがあります。
それにもかかわらず細菌感染してしまうのは、体の免疫力の低下によるものだったり、水分摂取量が少ない、トイレを我慢することが多い、食事や体質などの要因もあるようです。
結石の種類の主なものは2つで、「ストラバイト結石」と「シュウ酸カルシウム結石」です。
犬の尿のpHの正常値6.0~7.0で、弱酸性です。
ストラバイト結石は、尿のpHが酸性だと溶けてアルカリ性だと結晶になります。
膀胱炎を起こすと、細菌増殖のため尿のpHがアルカリ性になってしまい、
アルカリ性のミネラルの結晶が作られます。そこへ細菌や炎症産物を核にして結晶がくっつき結石ができます。
この場合は、抗生物質などの投与に、尿のpHを弱酸性にするための食事療法や、免疫力を落とさない健康管理も必要です。
シュウ酸カルシウム結石は、アルカリ性だと溶けて酸性だと結晶になります。
ストラバイト結石を改善しようとして、尿のpHが酸性に傾きすぎたことによりシュウ酸カルシウム結石ができてしまうという場合もあるようです。
尿路結石症は、メスの方がなりやすいです。それはオスに比べて尿道が短く太いので細菌感染を起こしやすいためです。逆にメリットもあります。短くて太い尿道のおかげで小さい結石なら排出し、膀胱に留まりにくいのです。
オスは尿路結石になりにくい反面、なってしまうと細く長い尿道のために結石が排出されにくく、小さいものまで膀胱に留まってしまいます。運が悪いと尿道につかえて尿が出にくくなり治療に苦労することになります。
どの犬種にも起こりうることで、仔犬から老犬すべての年齢の犬がなる可能性があります。
ダックス、ペキニーズ、ダルメシアン、シュナウザーがなりやすいと言われています。