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テマヒマ

文化

2019.06.11 21:19

おはようございます。


暮らし、味わう。

食を通して豊かなライフスタイルを提案する

古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ

プロデューサー,バイヤーの太田 準です。


現在テマヒマでは、小倉ヒラクさんの「日本

発酵紀行」「発酵文化人類学」を販売してい

てご準備していた半分ほどがお客様のもとへ

と旅立っていきました。

その小倉ヒラクさんと、編集者の藤本智士さ

んのトークイベント「蔦屋発酵計画 〜書店を

発酵させるには?」を聴講しにちょうど一週

間前になりますが梅田の蔦屋書店に行ってきました。

これまで3度小倉ヒラクさんのお話を聞きに

行ってるのですが、改めて、賢い人だと思い

ました。すごく雑な表現ですけど。そして考

えだけでなく行動、実践しているのがすごいと。


いい商品を作りさえすれば(テマヒマで言え

ばいい商品をセレクトしさえすれば、美味

いしいランチやスイーツを作りさえすれば)売

れるということはなく、いいお店さえ作れば

お客様が来て下さるということはないと僕自

身思っていて、だから広告宣伝費こそかけな

いものの、自前のSNSやブログでテマヒマ

は発信し続けています。

小倉ヒラクさんは、前著「発酵文化人類学」

で、もちろん本の内容は非常に素晴らしいの

ですが、同時にそれをお客様にお届けするの

に、現在の出版の流通の問題点を分析し、そ

の土俵ではなく、自分の土俵を作るというこ

とに成功しています。

その戦略については、小倉ヒラクさん自身の

ブログに詳しいので、是非是非ご一読下さ

い。非常に面白いです。そしてきっとすごさ

に唸ってしまうと思います。

新著「日本発酵紀行」も基本的にはこの路線

の延長にあり、テマヒマもその祭りに手を挙

げさせて頂きました。


テマヒマは民藝の品を販売するというセレク

トショップの顔、発酵食品を中心としたカフ

ェの顔、と同時に、食をテーマにセレクトし

た本を販売するという書店の顔を持っていま

す。といってもほとんどは古書ですので古書

店ですが、新刊書としては、小倉ヒラクさん

の「発酵文化人類学」「日本発酵紀行」、影

山知明さんの「続・ゆっくり、いそげ」、あ

と、雑誌「民藝」をお取扱いしていますが、

いずれも「取次」経由ではなく出版社から直

接というルートです。


小倉ヒラクさんはイケてる本屋さんは、文化

の発信拠点、コミュニティーのハブになる、

と考えていて、だからこそそんなイケてる本

屋さんのテンションが上がるようなことを考

え様々な施策を打っていっているように思え

ます。

テマヒマブログの中で、たまに焦りや危機感

を表明してしまうのも、配り手、繋ぎ手、あ

るいはサードプレイスといったことを標榜し

ながら、飲食店のある一面だけが捉えられる

そこしか伝わってないのでは?ということに

起因します。9ヶ月目で言うようなことか、そ

れにはそれこそテマヒマかかるだろう・・・

ということは重々承知の上で。


トークイベントの最後に、スタンダードブッ

クストア代表の中川さんが緊急登壇されまし

た。「本屋は文化を売るのではなく、文化を

作るところ」「場を作りたい。そのためには

隙間が大事」といった趣旨のことを仰ってい

て、僕も思わず深ーく頷いていました。現在

スタンダードブックストアは閉店していて次

の新店の構想を練ってらっしゃるところだと

思いますがどんなお店が出来るのか楽しみで

すね。テマヒマもそんな文化的な場所であり

たいと改めて思っています。


藤本智士さんのお話も大変興味深かったので

すが、今回はどちらかと言えば小倉ヒラクさ

んの発言にフォーカスしたまとめになってし

まいました。

「疲れているところを元気にする(≒問題点を

解消する、太田訳)ことでミドルサイズのヒ

ット(成功)が出来る」

という小倉ヒラクさんの言葉は、出版業界の

ことに限らず、他のことにも当てはまる、示

唆に富むものに思います。


「日本発酵紀行」「発酵文化人類学」追加注

文した方がいいかなぁ?どうしようかなぁ?

と迷いつつ、今日も11時オープンで皆様のお

越しをお待ちしています。ランチの11時半の

お時間もご予約は4組のみ残席7と余裕がござ

います。

それでは今日もよい一日を!



小倉ヒラクさんが登場するこれまで書いたテマヒマブログのリンクも貼っておきます。