華政[ファジョン] 第1〜30話
華政[ファジョン] あらすじ
第1話
時は朝鮮14代王・宣祖の時代。世継ぎである光海君は嫡子でも長男でもないという理由で、16年もの間、明から正式な世子と認められずにいた。宣祖は臣下や民の信望を集める光海君を疎ましく思い、継妃の仁穆王后との間に生まれた永昌大君を新たな世子に擁立しようと目論む。片や光海君は、嫡子である永昌大君とその姉、貞明公主に敵対心を抱くこともなく兄として優しく接していた。そんなある日、山中で即身仏と共に文書が見つかる。イ・ドッキョンは即心仏の腕輪を見て、それが予言者ナム・サゴだと確信する。遺体と一緒に見つかった文書には「純粋な血統の者だけがこの世の真の主となる」と書かれていた…
第2話
光海君はこれまでの怒りをぶつけるために宣祖の寝所を訪ねるが、そこには毒に侵され苦しむ宣祖の姿があった。すでに手遅れだと知った光海君は、宣祖を見殺しにしてしまう。そして、死にゆく宣祖に宣言するのだった。この国の王は自分だと…その後、臨海君が永昌大君を殺害しようとしたと知った仁穆王后は、光海君を廃位にするという命令書を書こうとしていた。そんな兄の過ちを知った光海君は、骨肉の争いを行わず王位に就く方法を探っていたが、永昌大君と貞明公主を守ると約束するので自分を王位に就かせて欲しい、と仁穆王后を説得する。
第3話
即位した光海君だったが、臨海君に謀反の疑いがかかる。兄を信じたい光海君は、重臣たちの反発を抑えるが、明の使者が光海君を王と認める前に、臨海君に会わせろと言ってくる。長男である臨海君が乱心したという理由で次男の光海君が世子となったと報告していたため、事実を確かめるためだった。結局、臨海君は自分の潔白を信じるという光海君のため、使者の前で乱心したふりをする。しかしその夜、光海君は臨海君から思いがけない告白を受ける…それから5年。光海君は、ことあるごとに重臣たちの反発に遭い、目指す政治を実現できずにいた。その一方で、仁穆大妃は邪魔者は粛清するという光海君のやり方に恐怖と怒りを抱き、息子の永昌大君を即位させなかったことを後悔していた。
第4話
民の生活に興味を抱いた貞明公主と永昌大君は王宮を抜け出すが、王宮を出たことがない二人は町でひどい目に遭う。その時、貞明公主は酒場でとある話を聞く。それは、臨海君を殺したのは光海君で、次は永昌大君が殺される番だと…王宮に戻った貞明は、自分たちは光海君の敵であると知らされるが、光海君が優しい兄であったことを思い出し、光海君にこの先もずっとこれまでどおりの兄上でいてくれるよう頼むのだった。仁穆大妃は、永昌大君を守るため、貞明公主の婚礼を急ぐ。ドッキョンの協力によってハン・ジュウォンとカン・イヌが婿候補に挙がる。
第5話
ジュウォンとイヌが婿候補の上がる中、イヌはジュウォンに貞明公主が好きだと明かし、自分が夫になると宣言する。貞明公主の婚礼の仲介役を頼まれたドッキョンは、ジュソンの返事を聞くため屋敷を訪ねるが、そこで思わぬことを聞かされる。それは、光海君が密かに武器を製造してるというものであった。王宮では、イチョムが仁穆大妃の父ジュナムと永昌大君に謀反の罪を着せるため、銀を取引する商人を襲ったパク・ウンソに偽の告発書を書かせていた。数日後、ジュナムとその息子たちは投獄され、仁穆大妃は住まいに幽閉され、永昌大君は流刑に処される。
第6話
ある日、矢文が刺さった羊の死骸が玉座の上に吊るされていた。矢文には「今の国王は王座の真の主ではない」という一文と共に、ナム・サゴの予言書があることを知らせるものだった。仁穆大妃は予言の言葉を思い出し、「この世の真の主」が貞明公主のことだと気づく。そして、光海君たちに知られる前に、貞明公主を王宮から逃がすのだった。同じ頃、ドッキョンは医官から先王は毒殺されたと聞かされ、光海君が毒を盛ったのではないかと疑念を抱く。片や光海君は、予言書の存在を知らせてきたのは誰なのかを考えていたが、犯人は王座さえも揺るがすことのできる者ではないかと思い始める。
第7話
ゲシが貞明公主と永昌大君を殺すように指示したという言葉に逆上する光海君。ゲシに向かって刀を揺り上げた時、遠くから爆発音が聞こえる。火の手が上がった場所に駆け付けた光海君は、激しく炎上する船を目にし、貞明公主の死を思いその場で泣き崩れる。数日後、永昌大君も流刑地で亡くなったという知らせが届き、二人の死は事故として処理される。一方、永昌大君まで殺されたことを知った仁穆大妃は光海君への復讐を誓う。一人だけ小舟に乗って逃げた貞明公主は、奴隷船に拾われ倭国に到着。男として硫黄鉱山に売られる。奴隷の親分格のジャギョンは、朝鮮での自分は忘れろと貞明公主に忠告するが…
第8話
ドッキョンの家を訪れた光海君は宣祖の「検死日誌」を発見する。なぜ先王の「検死日誌」を持っているのかを問うと、ドッキョンは、王様の指示で先王は毒殺され、また毒を盛った者の体にはその痕が残っていると答える。光海君は、ゲシの腕に毒を盛った痕を見つけ驚愕する。すべてを知られたゲシは、毒殺の証拠を消し去るためには、自分とイチョムは自害し、ドッキョンを始末するしかないと願い出る。一方、貞明公主はマルノに女であると気づかれ、遊郭に行かされそうになったため自分は朝鮮の公主だと明かすも一笑に付される。マルノから大君と公主は王に殺されたと聞かされ絶望し、ジャギョンに自分を殺してくれと頼む。
第9話
光海君は、ドッキョンに先王毒殺の件を知らせたのはナム・サゴの予言を教えてきた者だと知り説得を試みるが、ドッキョンの信念は変わることはなかった。やむを得ずドッキョンを始末するよう命じる。ある日、ジュウォンは、王の行列の前に立ちはだかり光海君に「あなたには王の資格がない」と怒りをぶちまける。月日が流れ、火の子供という意味の「ファイ」と名を変えた貞明公主は長崎の硫黄鉱山で生き延び、鉱主からも頼られる存在になる。その頃、朝鮮では光海君が火薬の製造に全力を注いでいたが、硫黄が品薄で手に入らず、倉庫はほぼ空の状態。そこで、火器都監の校理ジュウォンに、倭国で硫黄の闇取引をしてこいと命じる。
第10話
マルノは、江戸に出て商売をしようと考えていたが、近々江戸に朝鮮通信使が来ると聞いたファイは自分も行くと言い出す。しかし、女は通行証がないと江戸へ入れない。万が一、関所で男装がバレたら、即座に処刑となってしまう。江戸に行けば朝鮮に帰れるかもしれないという希望を持つファイは、結局マルノたちと江戸へ旅立つ。通信使として江戸に到着したジュウォンは、早速硫黄職人を調べさせる。仲立ちをする男と会うため酒場で待っていたジュウォンだが、約束をした男は現れずゴロツキに絡まれてしまう。しかし、ちょうど店に居合わせたファイの助けで難を逃れる。ジュウォンが朝鮮通信使だと知ったファイは、彼に名前を尋ねるのだが…
第11話
ファイは江戸で偶然再会したジュウォンが火器都監の役人として光海君に仕えていることを知り、複雑な思いを抱く。一方、ジュウォンはファイが貞明公主であるとは夢にも思わず、硫黄を独占する商人イダチとの橋渡しを頼む。倭国で硫黄の闇取引が見つかれば即刻死罪となるが、ファイは朝鮮に帰るため、危険を承知でジュウォンに協力する。同じ頃、光海君は国境の視察へ向かう。表向きは視察を兼ねて境界地域に新しい武器を与えるという名目であったが、実際は内密の任務にあたっていたホ・ギュンを救出するためだった。
第12話
イダチとの交渉を無事に終えたファイとジュウォンは、闇取引をするため渡し場へ行く。しかし、ジュソンの密告により江戸の役人たちに取引現場を取り押さえられてしまうが、ファイのおかげで難を逃れる。ジュウォンは、闇取引を知る者の中で最も行動の怪しかった護衛に問いただすと、闇取引とは、これまで硫黄の買い付けを邪魔してきた犯人を見つけ出すために光海君が仕組んだおとりだったと聞かされ、驚愕する。通信使の船が出航する日、ジュウォンはファイを救うためジャギョンに協力を求める。片やすべての罪をかぶって投獄されたファイは、今度こそジュウォンが約束を守り、助けにきてくれると信じて待つのだった。一方、明の兵士が朝鮮に越境するという騒動が起きる。
第13話
王を脅かす者の手がかりだけでなく、硫黄まで手に入れた光海君は、ホ・ギュンを朝廷に呼び寄せて、ある計画を実行しようとしていた。その頃、ジュウォンが王宮に行った隙に漢陽の町に出たファイは、町人たちに仁穆大妃の消息を聞いて回っていたが、王宮を追い出されてわびしく過ごす大妃の現状を知り胸を痛める。沈んだ顔でジュウォンの屋敷に戻ったファイだが、ジュウォンの友イヌによって女であることを知られてしまう。イヌは、ジュウォンの家に忍び込んだ男を捕らえるが、それが父ジュソンの部下だと知り、驚く。
第14話
ジュウォンは硫黄に製錬技術を習得したファイを火器都監で働けるようにするという約束をしていた。しかし、ファイが女だと知ったジュウォンは、その約束を反古にしようとするが、ファイが硫黄の製錬技術「焼き取り法」を習得していると知り、真偽を確かめるため火器都監に連れていく。光海君は、明の出兵要請を拒むことを重臣たちに告げる。西人派の重臣たちが猛反発する中、ジュソンは明の援助なしでは朝鮮は生き残れないと諭す。しかし、光海君はこれまで誰にも明かさなかった火器都監の内部を重臣たちに見せ、大量の硫黄を確保したことと、火薬製法の秘伝の書を手に入れたことを告げる。
第15話
ファイはついに光海君と再会する。光海君は挑戦的な態度を取る正体不明のファイを怪しむが、ジュウォンに説得され、技術者として火器都監に採用するという王命を下す。そんな中、ジュソンが「王の上に立つ者」ではと考える光海君は、火器都監の責任者にならないかと提案して反応を窺う。ファイが正式に働き始めた日。イヌはジュウォンに、公主様を忘れていないはずのお前が、なぜ王様に忠誠を誓うのか理解できないと問うが、王様がどんな人物であれ、今の国に必要な方だ、と返す。そして、ジュソンは倭国から来たファイを利用し、光海君とジュウォンを破滅させようと目論む…
第16話
ファイが触った釜から吹き出す怪しい蒸気のせいで次々と職人が倒れ、死者が出る。火器都監の新たな提調となったホン・ヨンは、息子のジュウォンとファイを逮捕する。西人派は光海君の元に押しかけ、火器都監の閉鎖を要求する。そんな中、ジュウォンは隠し通路からファイを逃がし、事故の真相解明を託す。片や光海君は、火器都監の騒動はジュソンの仕業ではないかと思い始める。火器都監のために何を取るか選択を迫られた光海君は、ジュウォンの尋問を自ら行うことを決断するが、ジュウォンは「火器都監を守ってほしい」と告げる。そして、ジュウォンはこの時初めて「王様」と呼ぶ。
第17話
火器都監から逃げたファイは、都で唯一頼れるイヌに協力を求める。他にも硫黄長のヨンブと煙硝長のボンスにも力を貸してほしいと頼みに行く。封鎖中の火器都監に侵入したファイは、有毒な煙が出た原因を突き止めるが、無実を証明することができないと知り、焦りを感じる。しかし、完全には諦めていなかった。父のホン・ヨンにより、ジュウォンは厳しい拷問にかけられるが、火器都監を守るため、光海君に自分を処刑してほしいと告げる。光海君はやむなくジュウォンを斬首刑に処すと宣言するが、そこにファイが現れ、光海君は自分の存在を知っていたと明かす。
第18話
光海君が自分のことを知っていたというファイの証言により、尋問は一時中断される。同じ頃、イヌはファイの指示で騒動の日に負傷していなかった職人とその職人が着ていた作業着を見つけるため奔走していた。一方、ファイの証言で重臣たちが焦るなか、イヌの文を受け取った光海君は、真犯人が他にいることを知る。犯人である職人を推薦したユン・ドハの名を名簿に見つけた光海君は、ジュソンの家にホ・ギュンを送る。しかし、王の部下であるはずのホ・ギュンがユン・ドハを自害に見せかけて刺し殺したため、光海君は結局、黒幕のジュソンを捕らえることができなかった。騒動が一件落着したファイは、腕につけていた数珠をなくしていることに気づく…
第19話
火器都監に戻り必死に数珠を捜すファイの前に、突如ゲシが現れ、光海君が呼んでいると告げる。光海君は王室の作法を知っていたファイに刀を突き付け、正体を問いただすが、ファイは漁夫の娘だと嘘をつき通す。片や仁穆大妃は、慶運宮に“観音の目”の数珠が落ちていたことを知り、貞明公主が生きているのではないかという期待を抱き始めていた。数珠を拾った門番を問いただすと、持ち主は分からなかったが、前日に土取り係が来たと知らされる。数珠の件で仁穆大妃に問いただされた門番は、この一部始終をゲシに報告していた。同じ頃ホ・ギュンとジュソンは、仁穆大妃を利用して光海君の失脚を目論む。
第20話
ホ・ギュンは、イヌの知り合いがなくした数珠と、慶運宮の門番がゲシに報告していた数珠が同じものだと気づく。そして数珠の持ち主であるファイを連れ去り、その正体と目的を聞き出そうとする。ホ・ギュンの狙いが光海君だと知ったファイは、自分の目的も光海君を王座から引きずり下ろすことだと明かし、仁穆大妃に会わせてほしいと要求、手を組もうと提案する。一方、明の使節団は出兵を拒んだ光海君を挑発するため、先に慶運宮を訪れて仁穆大妃に挨拶をする。憤った光海君は重臣を集め、明への対処について意見を求める。結局、火器都監を離れると決心したファイは、ジュウォンに自分がいると迷惑がかかるからと別れを告げ、屋敷を出ていく。
第21話
約束の日、ファイが慶運宮を訪ねるも仁穆大妃は何者かの書状を受け取り、出かけた後だった。ファイがホ・ギュンの罠だと気づいた時はすでに遅く、同じく書状を受け取り集まった重臣らとともに、仁穆大妃は謀逆の罪で捕らえられる。そんな中、ジュソンと会っていたホ・ギュンを怪しく思ったイヌは、ホ・ギュンに刀を突きつけ問い詰める。ホ・ギュンは、光海君に恨みを持つ者同士、ファイと手を組んだと答え、数珠が貞明公主の物だと話す。それを聞いたイヌは“観音の目”が貞明公主の証しだったと知り、ファイを問い詰める…
第22話
イヌに正体を知られた貞明公主は、謀反の濡れ衣を着せられた仁穆大妃を救いに行こうとするが、かえって仁穆大妃の身に危険が及ぶとイヌに止められる。王宮では、仁穆大妃の処罰を求める声に光海君は苦悩していた。そして、真相を確かめるため仁穆大妃に会いに行くと、仁穆大妃の口からは、公主の証しを使って自分をおびき寄せたと言われる。また、ホ・ギュンが密かに会っていたのはジュソンではなくファイだったと知り驚く。同じ頃、ファイは仁穆大妃を救い出すためジュウォンに用意してもらった女人用の衣に着替えて光海君を訪ねるが…
第23話
光海君の前に女の姿で現れたファイは、母を救うため、正体を明かし、取引を持ちかける。母まで殺されたくないという貞明公主の告白に衝撃を受ける光海君だが、ジュウォンに貞明公主をかくまうよう命じる。そんな中、収儀が開かれ、光海君を陥れようとするホ・ギュンは、仁穆大妃を死罪にするよう主張するが、光海君は死罪にも廃位にもしないと宣言する。ジュウォンの屋敷にかくまわれた貞明公主は、ついに母との再会を果たす。だが、仁穆大妃は光海君を信用してはならないと言いながら、予言を知るイチョムとゲシからも逃げるよう忠告する。そんな中、ジュソンはホ・ギュンと貞明公主を始末するため、ジュウォンの屋敷に刺客を送り込むのだが…
第24話
ジュウォンは貞明公主をかばって刺客に斬られるが、一命をとりとめる。貞明公主は、この件を自分の力で解決したいと光海君に伝え、一人でホ・ギュンの隠れ家に乗り込む。その頃ホ・ギュンは、自分を始末しようとしたジュソンに、共に死ぬか生き延びるかどちらかを選ぶよう迫っていた。ホ・ギュンが黒幕のジュソンを道連れにするとにらんだ光海君は、イチョムに謀反の偽装を指示し、ホ・ギュンに罠を仕掛ける。貞明公主はホ・ギュンと密会し、ジュウォンを刺したせいで王に追われていると嘘をつく。追い詰められたホ・ギュンは光海君の暗殺計画を企て、貞明公主に協力を求めるが…
第25話
火器都監に潜り込んだホ・ギュンは、火薬倉庫に地雷火を仕掛ける。貞明公主は、火器都監の火薬もろとも光海君を吹き飛ばすのがホ・ギュンの本当の計画だと知り、火薬倉庫へ向かい爆発を止めようとする。片やジャギョンから貞明公主の伝言を聞いた光海君とジュウォンは、急いで火器都監へやってくるが、間もなくして中から爆発音が聞こえてくる。その時、爆発する建物の中から貞明が出てくるのだった。貞明公主が火器都監の爆発を阻止した直後、光海君はホ・ギュンを捕えるよう命ずる。爆発が失敗に終わったと知ったホ・ギュンは逃げ道を探すが、すでに城門は封鎖されていた。焦ったホ・ギュンが自害を試みようとした時、ジュソンにより捕えられてしまう。
第26話
ホ・ギュンを兵曹に差し出し、王宮にて光海君と対峙したジュソンは、自分が共謀していたとしても、自分の配下にある者たちの力により、断罪はできないと言い放つ。だが光海君は、イヌがジュソンを告発したことをほのめかす。一方、爆発を止めて負傷した貞明公主は、光海君の計らいで御医から治療を受ける。貞明公主を心配するジュウォンの姿を見て、彼の気持ちを知った光海君は、ジュウォンの前で最後まで妹を守ると約束する。そんな中、ゲシは貞明公主を殺害するため医官の毒を盛るように命ずる。命じる。御医の指示と言われ王宮に移された貞明公主は、医官に差し出された薬を飲むのだが…
第27話
光海君は、またしても貞明公主の毒殺を企てたゲシを捕らえ、王宮から追放する。一方、貞明公主は自分が命を狙われる理由を光海君に尋ねると、予言のせいだという事実を知り驚く。また、祭祀の場で貞明公主が生きていることを皆に公表するという意向を聞かされ、さらに戸惑う。同じ頃ジュソンは、手下の報告でファイが貞明公主だと知る。またイヌが貞明公主に好意を寄せていると知り、息子を使って光海君を仕留めることを目論む。片や仁穆大妃は、ホン・ヨンに協力を求めて、貞明公主を都から逃がそうとしていた。貞明公主は都を去るか残るか迷っていたが、ジャギョンに自分自身を信じろと言われて決心がつく。
第28話
貞明公主は光海君を訪ね、硫黄職人として火器都監に残って国に尽くすと告げる。間もなくして後金が明を攻撃し、ついに戦争が始まる。光海君の甥、綾陽君は王宮の前に座り込み、明への派兵を要求。明への出兵だけは断固阻止したい光海君は、ジュソンに西人派を説得させようとするが、明との繋がりを絶ちたくないジュソンは、イチョムを丸め込み、大北派が出兵に反対するよう仕向ける。次の王座を狙う綾陽君は慶運宮を訪れ貞明公主を味方に引き入れようとする。そんな中、王宮を追われたゲシは片思いに苦しむイヌを見かけ、貞明公主を手に入れる方法があるとほのめかす。
第29話
ジュウォンは後金や明の戦況に関する情報を得るため奔走していた。ジャギョンから倭国の商人イダチが朝鮮に来ていると聞き、早速、大陸の情報を聞き出すため貞明公主とジャギョンと共に済物浦(チェムルポ)に向かう。同じ頃、朝鮮が出兵を拒んだら明が攻め込んでくるという情報を入手したジュソンは、その事実を綾陽君に知らせ、光海君が出兵要請に応じざるを得ないよう追い込もうと考えていた。綾陽君はまたしても王宮の前で座り込みを行い、出兵しなければ明が攻めてくるという情報を民に知らせてしまう。その浅はかな行動のせいで国は混乱に陥る。
第30話
光海君は民の前で事実を説明しようと決心するが、ジュソンは、綾陽君がどこまで使えるか見極めるため、金を使って民を動かす。綾陽君は、ジュソンの差し金とも知らず、自分のもとに集まってきた民と共に暴動を起こす。暴動があった翌日、貞明公主はヨンブたちから預かった上訴文を持って王宮を訪ね光海君に出兵を許可してほしいと願い出る。また貞明公主は、火器都監の硫黄職人として皆と戦地へ行くことを心に決めていた。貞明公主が戦地へ行くと聞いたイヌは、阻止するためゲシを訪ねる。片やジュウォンは、貞明公主を火器都監に入れたことを心から後悔し、戦地へ行くことを考え直すよう説得するが…
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