華政[ファジョン] 第31〜最終話
華政[ファジョン] あらすじ
第31話
周囲の反対を押し切り、戦地に赴くことを決めた貞明公主。ジュウォンは貞明公主を守り抜くと光海君に約束する。またゲシを訪ね、貞明公主を手に入れることを決意したイヌも、ジュソンの手助けにより戦場に行くことになり、ジュウォンに対し宣戦布告をする。片や矢文を送った人物がジュソンであることを突き止めた綾陽君は、ジュソンの家を訪ね、自らを王にしてほしいと頼み込む。ついに出兵するが、明は朝鮮軍が到着するやいなや過酷な指令を下す。光海君は朝鮮軍の都元帥に任命したカン・ホンニプに、とある王命を下していた。
第32話
イヌを問い詰め事実を聞き出した貞明公主は、ジュウォンを捜しに行くが、光海君が王座をかけて火器都監の職人と兵を守るための王命を下したことを知ってしまう。ホンニプは王命に従い朝鮮軍に撤退命令を下そうとするが、ジュウォンは光海君の王座が危うくなると主張し、退却に反対。貞明公主も戦に勝つ方法を考えようと進言すると、ホンニプは鳥銃部隊を全軍で援護して戦うことを決断する。片や朝鮮では、自分を王にしてほしいと綾陽君から懇願されたジュソンが、キム・リュたちに革命の話を持ち掛ける。そして、綾陽君を次期王に据えることを決断する。
第33話
戦地では、ジュウォンの全軍で鳥銃部隊を援護するという戦術が功を奏し、勝利を収める。しかし勝利に勢いづいた明軍は、無謀にも後金の首都を攻めにいき、敵の罠にはまってしまい先発隊は大敗。その知らせを聞いたジュウォンは、イヌに貞明と職人たちを任せ、陣営に残って皆が無事に国境を越えるまで時を稼ぐ。しかし貞明公主には、必ず生きて国へ帰ると約束するのだった。ジュウォンを残したまま戦場から戻った貞明公主と職人たち。しかし、貞明公主は気丈にもジュウォンと交わした約束を信じ、待ち続けていた。一方、明と後金の板挟みになり光海君は苦悩していた…
第34話
明の大敗を聞いた綾陽君は、反乱の準備を進めようとしていた。しかし貞明公主が、綾陽君の操り人形にはならないと宣言したため、西人派に動揺が走る。一方、明からも後金から圧迫された光海君は身動きが取れず苦しんでいた。そんな中、ゲシと取引をしたイヌは貞明公主に、王を助ける方法があるが、選ぶのは公主様だと意味深に言い、片やゲシが、王を救う手立てはイヌとの婚姻であると告げる。貞明公主は頑なに拒むが、光海君が朝廷でも孤立状態であると知り、気持ちが揺れ始める。一方イヌは、ジュソンに公主の義父となり光海君を操るほうが綾陽君を王に据えるより安全な策であると提案するが…
第35話
光海君は朝鮮兵の捕虜を取り戻すため、後金と和親関係を結び、要請に応じることを宣言。この決定に西人派ばかりか、支持勢力である大北派の重臣たちも猛反対する。そんな中、綾陽君の指示で民が火器都監を襲撃。その場に居合わせた貞明公主が額にケガを負い、暴動は鎮まる。貞明公主は襲撃してきた民に、光海君が捕虜を救おうとするのは民の命を何よりも尊ぶ真なる王であるからであり、真実を知る努力をしてほしいと訴える。一方、ジャジョムは綾陽君を王座に据えるため動き始め、ジュソンは綾陽君を切り捨て光海君を選ぶ手はずを整える。そしてついに、貞明公主がイヌとの婚礼を許可してほしいと光海君に願い出る。
第36話
光海君にイヌとの縁談を許可してほしいと頼む貞明公主。自分のために公主を犠牲にしたくないという光海君だが、貞明公主は「私自身のためだ」と王を説得する。同じ頃、後金では朝鮮兵の処刑が行われようとしていた。ジュウォンをはじめとする兵が処刑台に立たされた瞬間、間一髪のところへ後金の使者が現れ、処刑が中断される。後金の兵士に扮したジャギョンは、牢に戻されるジュウォンを救い出し、朝鮮を目指していた。朝鮮軍を救うためにも一旦は貞明公主の願いを聞き入れた光海君だが、結局はゲシを王宮に呼び入れ、人間らしい選択をしたいと打ち明ける。そんな中、公主が動いたと聞いたジャジョムは、ついに綾陽君を王にする計画を実行に移すことにする。
第37話
後金への返書を伝令に託した光海君は、公主とカン家の縁談は許さぬと宣言し、ジュソンを謀反の罪で捕らえる。また光海君は、無事帰還したジュウォンに、何があろうと公主を取り戻して国と火器都監を必ず守ると誓い、ジュウォンもまた命を懸けて光海君と共に戦うことを決心する。一方ヨジョンが王宮から消え、ゲシは自分が光海君を危険に陥れたことに気づく。その頃、綾陽君は王の密命の証拠を西人派に突き付け挙兵を扇動。貞明公主を拉致したジャジョムは仁穆大妃を脅し、謀反への協力を迫る。一方、光海君は貞明公主と火器都監を守るため、イヌにある命令を下していた。ジュウォンは火器都監の職人と共に有事に備えるが…
第38話
綾陽君たちは反乱を起こす。イヌの手引きで王宮の正門を突破し便殿に攻め入るも、玉座に光海君の姿はなかった。片や無事に救出された貞明公主は、光海君が王位をかけて自分と火器都監の者たちを守ったと知り助けに行こうとするが、イヌに行く手を阻まれる。王座を譲ることを決意した光海君は、密かに王宮を抜け出して貞明に会い、「お前たちは生き残り、自分の意志を継いで朝鮮を守ってほしい」と告げる。一方、王宮を占拠した反乱勢力が光海君の捜索を始めていたところにイヌが光海君を王宮に連行する。光海君は廃位され、ゲシとイチョムら大北派の重臣たちも捕らわれる。そして、仁穆大妃が綾陽君を新たな王に任命する。
第39話
即位した仁祖は、光海君の勢力を一掃するため、光海君が王座をかけて守った火器都監の人々を後金と内通した罪で捕らえてしまう。罪がないにもかかわらず拷問にかけられるジュウォンたちを救うために、貞明公主は王宮の前で座り込みを行い、無実を訴える。これにより民の同情が集まり始め、貞明公主の狙いどおり綾陽君は仕方なく火器都監の人々を放免する。その後、ゲシやイチョムなど大北派の重臣らは斬首刑に処され、光海君は流刑となる。流刑地に向かう光海君を見送る貞明公主とジュウォンは、心の中で光海君の意志を継ぐことを誓うのだった。
第40話
仁祖は、度重なる謀反の密告に悩まされていた。しかし、この密告騒動はジャジョムが政敵を一掃し、自分の力を誇示して恐怖を与えるために仕組んだものだった。一方、王宮に戻った貞明公主は毎日のように仁祖の元を訪ね、民を重んじる君主になるよう諭す。王室の農地拡大を止めて飢えた民を救うべきだとも進言し、仁祖を激怒させる。そんな中、イヌは王命に従って火器都監を閉鎖し、別造庁に格下げする。左承旨の座に就いたジャジョムは逆心を抱く者をあぶりだし、政敵を次々と罠に陥れていた。一方貞明公主は、王から下賜された王室所有の広大な土地を得るが、それは、あることを実行に移すためであった…
第41話
ある日、ジャジョムの助言で仁祖は直接民の声を聞くための場を設ける。そこで貞明公主の土地を耕す者は租税を免除するという話を耳にし、仁祖は怒りをあらわにする。貞明公主に腹を立てたヨジョンは寝所を訪ね、貞明公主に非礼な物言いをする。そこで貞明公主は、王宮のしきたりに従いヨジョンに鞭打ちの罰を下す。仁穆大妃は王が寵愛するヨジョンを罰したことで心配するが、貞明公主は戦い抜くためには何でもする覚悟だと話す。屈辱を味わされたヨジョンは、ジャジョムに公主をどう追い出すのかと詰め寄るが、ジャジョムの煮え切らない態度にしびれを切らし、仁祖をそそのかして捕盗大将に密命を下させる。
第42話
貞明公主は、仁祖に脅されながらも国を守るためチェ・ミョンギルやイ・ウォニクなど、着々と味方を増やしていた。そんなある日、ヨジョンの計略により、貞明公主は王を呪ったという濡れ衣を着せられ、ウンソルとオクチュも協力者として投獄されてしまう。ジャジョムは騒ぎを起こしたヨジョンを咎めるが、貞明公主を罠にはめる計画は王の意向であると聞かされ、仕方なく陰謀の片棒を担ぐ。ジュウォンはこれらが罠であることを証明すると誓う。ミョンギルは尋問を担当したいと志願し、貞明公主に会う機会を得る。朝廷に復帰したウォニクは仁祖に尋問の延期を進言し、別造庁の職人たちも証拠探しに奔走する…
第43話
ジュウォンは貞明公主の無実を証明するためヨンブたちをイ・グァルの屋敷へ侵入させ、王の密命を受けたという証拠の品を探させる。片やジュウォンたちの怪しい動きに気づき彼らの狙いが分かったイヌは、すぐにヨンブたちを捕らえに行く。仁祖が何度も打診してようやく領議政の職を引き受けたウォニクが、最初に王に進言したのが「公主を許せ」だった。その進言に腹を立てた仁祖は拘束されている貞明公主に会いに行き、すぐにでもウンソルたちを処刑すると言い放つ。拷問に苦しむウンソルとオクチュを見かねた貞明公主は、自分がしたことだと罪を認めてしまう…
第44話
ウンソルとオクチュを救うため、呪いの件は自分の罪だと認めてしまった貞明公主。仁祖はついに貞明の口から謝罪の言葉を聞く。しかし仁祖は、お前はまだ自分を見下げていると言いながら、貞明公主とオクチュたちの命はないと言い放つ。一方、土取りを装いイ・グァルの家に入って証拠を探していたボンズたちだが、イヌに見つかり訓練都監に連れて行かれる。それを聞いたジュウォンは訓練都監に乗り込み、ボンズたちの代わりに自分を捕えてくれと懇願する。そこで、貞明公主の呪いの件を自らの仕業と認めたと知ったイヌは、ヨンブが所持していた証拠品に目をつぶり職人たち釈放して、密かにジュウォンに協力する。
第45話
ジュウォンはイヌのおかげで無事、イ・グァルとヨジョンが交わした書簡を手に入れることができたため、朝報所を動かして都中に貞明公主が陥れられた事実を広める。ジュウォンの活躍により貞明公主は釈放されたが、ジャジョムと仁祖は捕盗大将のイ・グァル一人に責任を負わせ、自分たちは罪を逃れようとしていた。貞明公主は一人で仁祖の元を訪ね、呪いの件に関わったジャジョムとヨジョンたちを引き渡すよう告げる。そして、いい王になりたいという決意を示してほしいと忠言する。そんな中、ジュウォンは貞明公主を危険から守るため婚姻を決意し、仁穆大妃に許しを得る。仁祖は、いい王になるためにジャジョムとヨジョンを追放すべきかどうか悩んでいた…
第46話
貞明公主とジュウォンの婚礼の日がやってくる。ジャジョムとヨジョンを捨てる決断をした仁祖は婚礼に出席しようとするが、呪いの件で平安道に追放されていたイ・グァルが反乱を起こし、破竹の勢いで都に向かっているという知らせが入る。漢陽は厳戒態勢が敷かれ、婚礼の儀も延期となってしまう。破竹の勢いで進軍する反乱軍は都まで迫る。ジャジョムはこの危機を利用して再び仁祖の心を揺さぶり、事態収拾の全権を握る。これを知った貞明公主は仁祖に別造庁と鳥銃部隊が命懸けで国と朝廷を守ると最後の進言をするが…身の危険を感じたジュソンはジャジョムに田畑を売り払い、王と避難するよう提案する。
第47話
鳥銃部隊を使って反乱軍を阻止するしかないと進言された仁祖だが、光海君の配下だった別造庁の人々と貞明公主を信じ切れずにいた。しかし反乱軍が漢陽まであと一日に迫る中、仁祖はついに鳥銃部隊を使うと決断を下す。だが、再びジャジョムの言葉に惑わされた仁祖は、都を捨てて避難する道を選ぶ。反乱軍が漢陽に到達する前日、都に残された貞明公主とジュウォンは、延期になっていた婚礼を執り行い、晴れて夫婦となる。都と王宮を占拠したイ・グァルは、貞明公主に、民の心を得る手助けも重臣たちの説得もすべて言うとおりにする代わりに反乱軍の半数を国境に戻せ、という条件を出される。
第48話
イ・グァルが仁穆大妃やジュウォンたちの命を盾に従わせようとしたため、貞明公主は反乱軍と戦うことを決意する。仁祖は、都は反乱軍に占拠され、国境地帯では後金が今にも攻め入ってくるという知らせに動揺する。一方、ジャジョムとジュソンは保身のため官軍を都に進撃させ反乱軍を全滅させる計画を立てる。同じ頃、ジュウォンは反乱軍への奇襲を計画するが、進撃命令を受けたチャン・マンとイヌが率いる官軍が現れる…片や王宮では、イ・グァルが貞明公主やミョンギルたちの様子から奇襲計画に気づくと都と王宮の警戒を強める。翌朝、官軍が都に進撃しようとしジュウォンは説得を試みるが、聞き入れてもらえず、仕方なく剣を突きつけ進撃を阻止しようとする。
第49話
ジュウォンに協力することを決意したイヌは、チャン・マンの指揮権を奪い王宮に攻め入る準備を始める。一方、ジュウォンたちは鳥銃部隊が反乱軍を引きつけている間、官軍が王宮を攻める計画を立てる。激闘の末、官軍は守備が手薄になった王宮に攻め込み、ついに奪還に成功する。こうして無事に反乱が平定されるが、都から逃げ出した仁祖と重臣たちが何食わぬ顔で王宮に戻ってくる。そして、ジャジョムは後金が再び攻め込んでくる危険性を予測しながらも、国境より都の守備強化を優先すべきだと仁祖に主張し、政治の主導権を握り続けようとする。
第50話
ジャジョムの意見に耳を貸した仁祖の決定に失望した貞明公主は、仁祖を訪ね最後の機会を逃したと話す…仁祖が即位して5年後、後金による第一次朝鮮侵攻が起きる。仁祖はイ・グァルの乱に続き、またもや都を捨てて逃げるが、結局は降伏し後金と兄弟国の条約を結ぶ。また、この戦によって多くの民が後金の捕虜となった。時は流れ1636年。嬪宮カン氏の出産が間近に迫り、昭顕世子(仁祖の長男)は学問に集中できずにいた。教育係のジュウォンは昭顕世子を諌めるが、貞明公主が産気づいたことを知ると慌てて帰宅。カン氏も貞明公主も無事に男児を出産する。
第51話
王の子孫が生まれたことに仁祖は大いに喜んだが、一方で、国境地帯では後金から脱走してきた捕虜を送り返そうとするたび襲撃団が現れ捕虜を逃がすという事件が続き、朝廷が捜査に乗り出す。しかし、この襲撃事件の黒幕は貞明公主と昭顕世子であった…ある日、仁祖の元に後金から命令書が届く。その内容は、明との関係を絶ち国号を清と変えた後金と君臣関係を結ぶよう要求するもので、命令に従わなければ再度戦を仕掛けるという宣戦布告であった。憤慨した仁祖は使節の出迎えを拒否しため、結局、戦を避けるために昭顕世子が代わりに出迎えることになる。
第52話
密かに訪ねてきた世子嬪の頼みもあり、昭顕世子に後金との件から手を引いてはと提案する貞明公主だが、昭顕世子は父である仁祖を信じると言って説得に応じない。会談に臨んだ昭顕世子に対し、清の将軍は仁祖が獣の生き血を飲み交わす盟約式に出席すれば捕虜を送還すると約束する。仁祖は猛反対するが、昭顕世子の偽りのない助言により、戦を防ぐためにも盟約式に出ることを決意する。しかし、別造庁から後金の捕虜が見つかった件や、世子嬪が貞明公主と密会していたことを聞かされた仁祖は、世子の提案に疑念を抱くようになり、清との盟約を拒否してしまう。朝鮮は、再び戦乱の危機に直面するのだった…
第53話
仁祖の信頼を失った昭顕世子はいよいよ苦境に立たされる。鳳林大君は兄である昭顕世子のため、危険を承知でジュソンのもとに助けを求める。鳳林大君の訪問を受けたジュソンは私財を投じて軍資金を提供するだけでなく、清と和議を結ぶために密使を派遣すると仁祖に約束する。しかしジュソンは、鳳林大君に協力するフリをして裏では清が朝鮮へ侵攻するための時間を稼いでいたのだった。同じ頃、昭顕世子の命で西北地方に左遷されていたジャジョムは、清が侵攻してきたという味方の合図を黙殺。これを機に中央での再起を図ろうとする。
第54話
王宮では重臣たちが破竹の勢いで南下する清軍を避けて江華島へ避難するよう進言するが、仁祖は隠れるのではなく最後まで戦うことを宣言。昭顕世子も命が尽きるまで王様と国を守り抜くと告げる。貞明公主と世子嬪たちが江華島へ避難するため渡し場へ到着すると、王族用に用意された船はすでに出発したあとだった…清軍の進撃により行く手を阻まれた仁祖と昭顕世子は、南漢山城で孤立状態に陥る。朝鮮の敗戦が色濃くなる中、ジュソンが清の使節として仁祖の前に現れ、清が提示した和議条件を伝える。その内容は世子を人質として差し出せというものだった。
第55話
仁祖の反対を押し切って人質として出向こうとする昭顕世子だが、ジュウォンは世子に交渉をしている隙を突いて総攻撃を仕掛けようと提案する。清との交渉の場で世子の替え玉を使い時間を稼いでいる間、南漢山城ではイヌがつれてくるはずの援軍を待っていたが、イヌもジャジャムからの援軍を得られず敗退し、江華城でも雨により鳥銃部隊の銃が使えなくなり作戦は失敗に終わる。追い詰められた仁祖は清に対して降伏することを決意する。ジュソンの思惑どおり人質として清に送られることとなった昭顕世子と鳳林大君は、貞明公主とジュウォンに、再び戻って朝鮮を変えてみせると誓い、清へと旅立つのだった…
第56話
清の人質となっていた昭顕世子と鳳林大君は、8年後にようやく朝鮮への帰国を許される。しかし昭顕世子たちが清にいる間に、仁祖は病に伏し、朝廷はジャジョムが牛耳っていた。王宮へ戻った昭顕世子は、以前から計画していたジュソンとジャジョムたちの一掃を実行に移す。粗悪な銀を鋳造して莫大な富を得ていたジュソンの商団の摘発に乗り出し、ジュソンと手下は捕らえられる。同時にジャジョムたちに摘発の計画がバレないよう罠を仕掛けていた。同じ頃、昭顕世子が帰国したことで息子崇善君と自分の身に危険を感じ焦ったヨジョンは、仁祖の意識を回復させるため医官のヒョンイクを訪ねる。
第57話
ヒョンイクの治療の甲斐があって意識が戻った仁祖は、ジャジョムのウソの報告により昭顕世子が清と内通していると疑い、昭顕世子を呼び出し問い詰める。疑うようなことは何もないと答える昭顕世子だが、仁祖はそれを信じられず激怒し、二度と会わぬと言い放つ。大殿から引きずり出された昭顕世子は、泣きながら奸臣に惑わされるなと訴えるが、結局東宮殿に幽閉されてしまう。ジャジョムはこれを機に昭顕世子を廃し新たな後継者を立てるべきだと主張し、ヨジョンの子である崇善君を後継者に据えようと考える。そんな中、ヨジョンは昭顕世子が体調を崩して寝込んだことを知り…
第58話
貞明公主は苦境に立たされた昭顕世子を救うため、ジュソンから賄賂を受け取っていた重臣らの名簿を街に張り、世論を動かそうと試みる。その頃ジャジョムとヨジョンは、医官を東宮殿に送り込み、昭顕世子の暗殺をもくろむ。事情を察した貞明公主とジュウォンは急いで駆けつけるが、昭顕世子は謎の死を遂げる。ジュウォンは、医官に世子の診察を命じたのは仁祖だと聞かされ衝撃を受ける。一方、ヨジョンは自分たちを断罪すれば王も責任を問われることになると仁祖を脅迫する。突然の昭顕世子の死に宮中も悲しみにくれ、死の真相を究明するよう官吏たちが立ち上がり、都中の民も真相究明を訴える抗議行動に出る。
第59話
王から全権を譲り受けたジャジョムはジュソンを釈放し、崇善君を世子に据えようと目論む。同じ頃、世子嬪は鳳林大君に昭顕世子の遺志を継いで世子になるよう説得する。貞明公主も昭顕世子の最後の言葉を伝えて後押しする。ある日、仁祖と王妃は静養のため温泉へ向かうが、ジャジョムは二人が留守の間に便殿会議を開いて崇善君を世子にする命令書を発表しようとする。貞明公主は仁祖を説得するために後を追う。仁祖は貞明公主の説得を受け入れて王宮に戻り、鳳林大君を新たな世子の座に据えると宣言。ジャジョムらは、崇善君を世子に指名する命令書があると抗言するが、仁祖は承諾した覚えはないと突っぱねる。
第60話
世子となった鳳林大君は早速、ジュソンとジャジョムを追い詰めにかかる。焦ったジャジョムとヨジョンは、貞明公主を陥れて鳳林大君もろとも倒そうと計画するが、貞明公主たちは、ジュソンとジャジョムを互いに戦わせる作戦を考えていた。一方、何も知らないジャジョムは、ジュソンと手を組み貞明公主を陥れる計画に着手する。翌日、王宮から貞明公主が謀反を企んだ証拠が出たという知らせが入る。だが、それは「世子と王を廃して、崇善君を王にする」という内容の祈願文で、ジャジョムが謀反を起こそうとした証拠となるものだった。ジャジョムとジュソンは協力し合うフリをして、互いを陥れようとしたのだった…
第61話
お互いに裏切り合い、共倒れしたジュソンとジャジョム。仁祖に無実を訴えたヨジョンも義禁府に捕らわれる。やがて取り調べが始まるが、ジャジョムは口を割らず、ジュソンは「時が味方する」という意味深長な言葉を残す。貞明公主は、ジュソンが清を利用して世子の地位を脅かす恐れがあると鳳林大君に伝える。一方、仁祖は自分の余命が長くないことを悟り、王として最後の選択をする…シベクに命令書を託し、指示した日に布告するよう命じる。またキム・リュを顧命大臣に任命し後継者の再論を命じる。王として、父としての願いを鳳林大君に伝えながら倒れた仁祖は、死の間際に貞明公主を呼び、自分の思いを包み隠さず語る。
第62話
貞明公主は、仁祖による王としての最後の選択に不安を覚えるが、ジャジョムと尚膳から仁祖の本心を聞かされて驚く。片やキム・リュは、顧命大臣の権限を利用してジュソンの指示どおり崇善君を王位に就けることにする。数日後、便殿会議の場で命令書が開封されるが、そこには何も書かれていなかった。動揺する重臣たちの前に、伏せっているはずの仁祖が現れるのだった。一方、ジュソンは追手をかいくぐって逃走し、清の助けを借りて権力を奪還しようとしていた。鳳林大君が17代王として即位するやいなや、朝鮮は再び危機に直面する…
第63話
仁祖の命令によりキム・リュやヨジョンが捕まるなか、王宮を抜け出したジュソンは、清の助けを得て権力を奪還しようとしていた。ジュソンから、新たに王座についた孝宗が北伐を計画しているとの報告を受けた清の皇帝の弟ドルゴンは、兵を率いて朝鮮の国境まで迫る。ドルゴンの要求は孝宗が王座から退くことで、期限までに要求をのまないと国境を越えるというものだった。貞明公主らは、清との衝突を避けるため何としてもジュソンを捜そうと躍起になっていた。そんな中、貞明公主を義禁府に呼び出したジャジョムは「協力する」と言い出す。一方、自分を追う刺客がジュソンの妻ユン氏の手配だと気づいたイヌは、刺客を生け捕りにし、ジュソンの居場所を聞き出そうと試みるが…
第64話
清の問責団が朝鮮へやってくるが、孝宗の北伐計画が事実か調査するためであった。また問責団には、皇帝の忠僕オボイが同行していた。貞明公主は、問責団との交渉役をジャジョムに任せ、時を稼ごうとする。交渉の座に着いたジャジョムは、皇帝の弟ドルゴンが逆心を抱いていて皇帝の座を狙っていると告げる。ジャジョムの言葉に動かされたオボイは、国境へ戻る計画を中止する。策略が暴かれ窮地に追い込まれたジュソンは、孝宗の首を討ち取るため、私兵を率いてオボイとの話し合いの場を襲撃する。しかし、すぐに駆けつけた官軍によって逃げ道を断たれ、目の前にいるジュウォンに銃口を向けるのだった…
最終話
刑の執行前日、牢を訪ねた貞明公主に、ジャジョムは「我々が死んでもまた同じような人間が現れる」と忠告するが、貞明公主は志を共にする者と、希望を捨てず戦い続けると答える。長い戦いに決着がつき、孝宗はホン・ヨンとジュウォンを栄転させ、貞明公主にもそばで忠言してくれるよう頼む。しかし、貞明公主は「権力は民のためにあるものではない。王は今日の誓いを忘れ、暴政を敷くようになるかもしれない。自分はいつでもそんな王と戦える敵でいたい」と言って辞退の意を示し、「華政」と書かれた書を残して、執務室を去るのだった。
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