呼吸6
安静時に異常な緊張のある肋骨は、最大吸気時に押さえるとユルユルになります。
指で押さえると凹む感じです。しかし、安静時にはカチカチに緊張しています。
つまり筋肉が正しく収縮していないということだと思います。
それならば、もっと単純な筋肉で体表面から触りやすい上腕二頭筋を収縮させた時はどうか?
と考えてみました。
上腕二頭筋は、深層に上腕筋はありますが単一で大きな筋肉のはずですから、肘関節を屈曲して力を入れれば力こぶができて筋肉は収縮するはずです。当然上腕筋も緊張します。
つまり収縮して硬くなるはずです。
しかし、実際は右と左で比べると違いがでることがあります。異常を起こしている側は筋肉を収縮させてもユルユルなのです。
そこで力を抜くと外側は緩みますが、内側はカチカチになってます。これによって上腕二頭筋の腱には捻れる力が常にかかっているはずなので肩にも問題が出やすい状態だと推測できます。
つまり単一の筋肉を収縮させても緊張するところと緊張しないところがあるということです。左右を比べると正常側は内側も外側も緊張してカチカチになっています。自分が意識的に行っている訳ではないので、あきらかに脳からの何らかの信号が誤送信されている状態だと考えられます。
上腕二頭筋なら意識的に使う時と使わない時がありますが、呼吸筋はそうはいきません。生きている間は、止まっていることが僅かな時間しかできないのですから、このような片寄りは、呼吸をしているだけで常に負担になっているということなのではないかということです。
呼吸をする上で右と左がチグハグな動きを続ければ疲労が早く訪れるはずです。片足ケンケンで100m走るのと両足で走るのなら、どちらが疲れるかは、誰でもわかるはずです。そんなことに科学的証拠はいらないでしょう。
それが呼吸をするたびに起こっている訳です。身体の片寄りが良い悪いという議論がありますが、やはりこの状態ならエネルギー消費は大きいと思います。
それが証拠に、この緊張を改善させると呼吸が深くなり、目が見やすくなったり肩の凝りが楽になったり、頭がスッキリしたりしてくるのですから間違いのない事実だろうと思います。頭で考えた内容ばかりを議論したり、エビデンスがどうとか言うより身体が楽になることが重要です。そしてそれを維持していく方法をセルフケアとして指導していくことが重要だと言うことです。