Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

spectrums

食べる。とは。【閲覧注意/人によってはショッキングな画像が含まれます。】

2016.03.19 02:46

PENTAX Q7

01 STANDARD PRIME

絞り優先f2.8

WB:auto


フォーン寺に向かう途中の舟着き場は、食堂や商店が並ぶ賑やかなエリアだ。

お詣りに来た人々は食事をとったり、食堂奥の仮眠スペースで身体を休めたり。

匂い立つような、ベトナムの生活臭がそこにはあった。


むせ返るような獣臭にあたりを見回すと、


シカ肉、犬肉、ヤマアラシの肉などが食堂の入口に並べられていた。

客はここから好みの食材を選び調理を頼む。というシステムだ。

写真からは伝わりにくいが、ハエがとにかくすごい。上の女子は血抜きをしたばかりと思われるシカにハエがつくのを払う役目だ。


そして、これがシカ肉とウリとペパーミントの甘辛炒め。

言われなければ牛肉の薄切りと変わらない。

普通に美味い。

調理される前のシカやら犬やらが積み上げられたカウンターからそう遠くないテーブルでいただく。

カブの漬物。

発酵し糸を引く。

トマトと厚揚げの炒め物。ベトナムらしい優しい味わい。

正直言って、食欲は鈍る。

むせ返るような熱気に、飛び交うハエ、獣臭、どこからか漂う下水臭。

しかし、生き物を殺して食う。というのはこういうことなのだ、と不思議に納得した。

結果、最低限の空腹を満たす程度に食べた。



また、食堂前の道ばたには、まさに川で取れたばかりの魚類が売られている。

ウナギに雷魚、ナマズといった、いかにも土臭い魚達。

カニだ。



食堂の裏のトイレは、神経質な人なら発狂してしまうであろう様子であったが、何故か気にならなかった。

トイレから戻る途中、つい今しがた屠殺されたと思わしき動物の死骸が転がっていたが、それも何故か特別なものには見えなかった。

日本にいてはもう見ることの出来ない、食。生きることの本質が見えた気がした。