丸付けは解いた「熱」が残っているうちに!みんなが勘違いしている勉強の仕方のお話
なんだかもうタイトルですべて言っちゃっている感がありますが、折角開いてくれたのですから詳しく説明していきましょう。
よく「勉強の仕方がわからない」と言う子がいますが、勉強の仕方って実はシンプルなんです。
端的に言ってしまえば、
①問題を解く→②丸付けする→③間違えた問題を自力で解けるようにする
例えばこれが勉強です。ね、シンプルでしょ。
あえて困るポイントを挙げるとすれば、①の「やるもの」ですが、これは学校や塾の先生に訊けば適切なものを教えてくれるでしょうし、教科書や学校のワークでもいいのです。もしも③が自力で無理なら先生でもネットでも辞書でも頼ってみるといいですよね。今は簡単にそれができる時代です。
ほとんどの場合は、③までやらずに「成績が上がらない」となるんですよね。もっと言えば、③までやる時間を取らない(取れない)というのが一番近いニュアンスでしょうか。昨今、小中学生だって忙しいですからね。
つまり、「勉強の仕方がわからない」ではなくて、「勉強の仕方はそれなりに分かっているけれど、それができない」というのが本当のところだと思うんです。
忙しい中で、見つけた隙間時間。とりあえず問題を解く。ここまでで満足しちゃう人が意外と多いんです。そんな時はね、②を意識しましょう。ここでタイトルの文言の登場です。
丸付けは解いた「熱」が残っているうちに!
つまり、①と②の間を意識して短くするってことですね。でも、どうしてでしょう。その狙いは①と②と③を連動させて短い時間でも成長できるようにすることにあります。
まず①で大切なのは、何も見ずに問題を精一杯解くことです。①はどんだけ時間をかけてもいいんです。めっちゃ考えることが重要です。
そして、めっちゃ考えて問題を解いた時って、答えが気になりますよね。その、「答えが気になる」状態までもっていくわけです。ほんの少しだけでも②や③がやりたいって気持ちを創るんですね。
わかるかわからないか、勝手にいい勝負になるようなちょうどいいレベルの教材があるとベストなんですけどね。わかりすぎてもわからなすぎてもいい闘いはできませんから。
そして、その「答えが気になる」熱が冷めないうちに、②の丸付けをするのです。人間は忘れる生き物。たまたま見ていて気になったTV番組のCM明けを見逃しても、そのうちどうでもよくなってますよね。そんぐらい熱が冷めるのって早いんです。ですから、なるべく小刻みに、必ず、丸付けを行います。
すると、「気になって」いるわけですから、間違いがあった時にその印象が強まります。間違いだってわかった時に「え、なんで!?」と、こんな風に思えたら最高です。
その熱のまま、「なんで!?」を解説から読み解き、③をするのです。納得し理解して、改めて自分で解いてみて、その問題に印をつけておいて、時間をあけて、もう一回解く。これで一人でできるようになったら、やったね、レベルアップです。
改めてポイントをお伝えすると、①のあと、②を素早くすることで、③をしやすくするわけですね。必ずここまでワンセットにすることが、成長のポイントです。
人はね、課題を見つけて、それを解決し、成長していくのです。
丸付けをせず課題を無視し続けたり、折角課題を見つけたのに解決せずに放ったらかしては、折角そこまで頑張った時間の無駄にもなってしまいます。だって成長しないんだもん。
以前、そうしている子に「え、なんで解き直ししないの?」と訊いたら、「だってこっちの方が早いから」と言っていました。どこのスピード狂なのでしょう。
まぁ、僕もあんまり勉強が好きではありませんでしたから、気持ちはわかります。「早く終わらせたい」っていう気持ちですよね。でもこれ実は、もうその時点で、「成長より楽したい」って言っちゃってるんですよね。
まぁまぁ、百歩譲って、目的意識がはっきりしないうちは楽を求めちゃうのも仕方がないでしょう。でもでも、実はそれは結果楽じゃないことをちゃんと知っておきましょうと言う話をします。
丸付けしなかったり、丸付けしたあと赤ぺンで写すのって、短期的にみれば時間はかかっていないのですが、長期的にみたらどうせまた課題にぶつかるわけですから、どんどん遠回りをしているようなものなんですよね。図にするとこんな感じ。
その場その場で楽を求めるか、長い目で見た時の真の楽を求めるか、もちろん個々人の価値観によるものなんですが、こんな事実を知ってから選んでほしいですね。
そして僕個人的には、子どもたちにはぜひ後者を選んでもらいたくて、こんなお話をしているわけです。
学生のうちはどうしても「勉強」というものがついてまわりますから、やらない理由がはっきりするまでは、ぜひきちんと課題と向き合って解決して成長していってほしいです。
あわよくば、「え、面倒臭いのになんで解き直しするの!?」と誰かに言われて、
「え?だってそっちのが早いから」
とドヤ顔で答えてくれたら幸いですね。
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苦しみや痛みの先に成長があるって言うのは本当だよ。筋トレだってそうでしょ。でも、念の為言っておくと、負荷のかけすぎは逆効果だからね。