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にこにこ通信 96号 ~散歩があたえてくれる大切なひととき~

2017.06.28 05:12

 桜の開花に合わせて、宇陀市菟田野岩端の空に、鯉のぼりが泳ぎ始めました。

 古市場水分(みくまり)桜も満開で、その川沿いは、ひろくんの散歩コースです。体格がよく、笑顔が素敵なひろくんは、地域の一員として生活し、スタッフと一緒に歩く姿を見かけたまちの人が「元気に歩いてたな~」と話してくれるように記憶に残る存在となっています。

 少しぽっちゃり体型のひろくんの散歩は、運動不足解消や筋力向上とダイエットを目的としていますが、地域の方々との出会いの場でもあり、何気ない暮らしの一場面としてたいせつなひとときです。

 太陽光を浴びることで、セロトニンの分泌を促すことはよく知られていますが、「幸せホルモン」とも呼ばれ、集中力を高めたり、ストレスを軽減する効果があるとも言われています。

 この4月から、グループホームにこにこに入所し、支援者と毎日生活することになったひろくんが、ぐっすり眠れて、翌朝気持ち良い目覚めでスタートできるようにと散歩は、大事な日課です。

 もう一人、散歩が大好きな少年ひーくんは、この春特別支援学校中学部に入学しました。

 小学部1年生から利用し、あまえんぼうだったころから6年、すでにスタッフの身長を追い越し、たくましく成長してくれています。

 健脚ひーくんの散歩コースは、まずにこにこを出発し、歩いて10分ぐらいの児童館まで行き、少し遊具で遊んでから、足慣らしをしたのち、菟田野水分神社、ひらら、時間があるときは、また児童館に寄ってから、にこにこに戻るという約1時間の行程です。

 しっかり歩いた後は、気分もすっきり、笑顔で帰ってきますが、まだまだ余力のあるひーくんは、たまにニヤッとしながらいたずらを始めることもあり、スタッフの支援力を鍛えてくれています。

 ひーくんのドライブコースは、たくさんあるのですが、最近のお気に入りは大宇陀の図書館です。あまり人もいなくて、静かで、空調が整っている場所というのが落ち着けるところで、好きな本を選んでスタッフと一緒に読んだり、物の名前などを言葉にして、繰り返し練習するなどゆったりとしたひとときをすごします。多いときは10冊以上読むときもあります。

 自閉症スペクトラムと診断されているひーくんは、何かをしようと促すとまず「イヤ」という反応を返してきますが、彼のタイミングを待って、静かに黙ってそばにいると、自分から動き出してくれます。

 誰かがゆったりとそばに寄り添っていることで、気持ちが安らぎ、ほっとする、そこから力が養われて、いろいろなことができるようになる、そしてその成長をみんなで喜び合えるという、支援の幸せサイクルを上手に作っていきたいと願っています。