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ショートと骨格【167時間目】

2019.06.12 06:52

ちょーリアルサロンワークスタイルです。


「ショートは襟足」


襟足を制すものはカットを制す。

とまではいきませんが、

襟足=骨格切り替わり激しい、生えグセ強い

を綺麗に(自分の思い通りにカット)出来る人は、色々な場面で応用できると思います。


まさに、うってつけなお客様が来ていただいたので、写真を撮らせて頂きました。

beforeスタイルです。

今回は伸ばしていきたいわぁ。なんてことなので、骨格で切り分け、余分なところきっていきましょう。


気になるのがトップのボリュームが潰れてしまうこと、そして耳後ろ周辺の重み。

襟足の生えグセです。

短くしたいけど、自然にしたい。


今回のオーダーまとめると

こんな感じでしょうか。

先にアフタースタイル

完全に形が変わったのがわかるかと思います。


ハンドブローのみの状態です。

骨格は、カットでカバーできます。

襟足で悩んでいる方も、カットでカバーできます。



今回のオーダーは

あくまで長さを、そこまで変えないので、トップ、ミドル、アンダーの3分割で考えた時に、トップとミドルのレングスは変えない。という選択を取ります。


主に厚みが出ているのがアンダーですね。

ディスコネクトでカットしていきます。

耳後ろでわけ


もってきたいウエイトから切ります。

盆の窪あたり、一番骨格の出ている部分の毛が

「どういう雰囲気で襟足として落ちてきて欲しいか」

というイメージでカットを設定していくと、とても柔らかい仕上がりになります。


骨格の切り替わり激しい後頭部部分では、このイメージがとても大事かと思います。


そしてそのまま引き出せば、もちろん、襟足の長いスタイルになります

これでいいのです。


今からこの襟足を[回収]します。


ここに「自然さ」を出すヒントがあります。

この襟足が長く見える部分というのは、骨格が最終的に入り込む部分だったりします 。


なので「長くなるのです」


ここをRシェイプなどで取ると、重さがでてしまいます。

せっかくレイヤーを入れて先細りにしたいと切ったのに、また仕切り直しです。


では、フリーハンドやトリマーなどで取るとどうなるか。

次は、ラインがでます。

なぜなら骨格入り込みが激しい部分なので、角度が0度の状態でカットされることと同じ状態になってしまうからです。



では、どうするか。


ウエイト設定で決めたスライス(黄色)に対し、赤い線(襟足付近、さらに骨格入り込むところ)を細かく分け、ミニ前下がりにようにカットします。


頭皮に対して髪の毛が90度で生えていると仮定すると、襟の襟部分は、少しリフトするだけで角度がしっかりつきます。

角度がつくということはレイヤーが入ります。


レイヤーが入るということは、先細りになり

やわらかさがでて、自然な襟足になります

指では拾えないので、コームで少しリフトしてカットします。



そして、耳後ろの骨の出っ張りと盆の窪で囲まれた部分の凹みに対して、二等辺三角形のように分け、部分的にレイヤーをいれて厚みをとります




これをしていくだけでも、セニングなど使わずして自然なネープが作り込めます。


更に、この耳上の毛。

この部分も、骨格で考えた時に、耳上の指一本分。

自分の耳上の骨を触っていただけるとわかるのですが、凹んでます。



この凹みから生えている毛が、先程の襟足でも同じようにポイントとなる毛になります。


ここも凹みの部分毛がたまりやすく、少しのリフトでレイヤーが入ります。

プラス


毛の流れが重なり、量が溜まりやすい場所です。

セニングを使う前に、カットで処理できると仕上がりに差が生まれ、時間経過した後でもスタイルの持ちがアップします。


ドライの状態でも同じです。

毛の重なり=おもさ

という事を考えカットを組んでいき

頭の形に合わせて、パネルを引き出して行った時に、どの毛が長さを作る毛で、どこが重さを作る毛か、を考えていると、ハンドブローだけで綺麗な仕上がりになります。


ハンドブローで仕上がる=お客様が自分でできる

ことに繋がると思うので、大事な部分かと思います。

そして最後にちょい技。


つむじ周りの毛は放射線状に広がるので、そこだけ個別に少しだけしっかりレイヤーを入れます。

そうすると、いい感じふわっと広がり、ラインも出なくて、骨格カバーにつながります。


アイロンやカーラーを使ってセットする方にはとてもオススメな小技です。

骨格に対してカットができるだけで、スピードも提案力も劇的に変わるかと思います。

是非試してみてください!