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Reform Compass  東京表参道店 Staff Blog

耐震済みの物件だけれど

2019.06.14 03:18

少し前になりますが、世田谷区のO様からお問合せがありました。

リフォームコンパスでは、「暮らしの診断シート」というアンケートにご入力をいただき、

その内容に応じて、合っていると思われるリフォーム会社をご選定差し上げているのですが、

アンケートの内容を拝見して、さらに少しご質問をさせていただくことがあります。


O様の場合にも、詳しくお聞きすることがあったのですが、

すぐにご来店をいただけるとのお返事を頂戴し、

先日、実際にご計画の家に住まれる娘さんご夫婦と一緒にお越しいただくことになりました。


物件自体は、今O様がお住まいのお宅ではなく、

O様のお父様がお住まいだったお家とのことでした。

娘さんたちを住まわせるのにあたって、綺麗にしておいてあげたい、とのご希望です。

物件自体は、すでに増築箇所などもあったのですが、

その際にはきちんと申請も済ませておられ、法的な問題はなさそうでした。

また、お父様が区の耐震診断と耐震補強を済まされていらっしゃる様子で、

耐震性にも問題はなさそうです。

ただし、今回のご希望の間取りをお伺いしていると、

2階にLDKを持っていきたいとのこと。

つまり、大幅な間取り変更が必要になる訳です。


耐震診断・耐震補強を終えた物件であっても、

実は、間取り変更をすると、その耐震性が損なわれてしまう事があります。

少し難しいお話になりますが、

木造の耐震診断というのは、柱や壁の量だけではなく、そのバランスも見ています。

例えば、壁がたくさん集まっている区画は強度が強くなりますが、

一方でその反対側が窓ばかりで、壁が少ないような間取りになっていると、

その家の固さは場所によってばらつきが出てしまうのです。

このバランスの悪さはねじれにつながりますので、地震などで大きな力を受けると

倒壊につながる要素となってしまうのです。


一般的に、耐震工事を終えた建物や、築年数が浅く、耐震基準を満たした建物の場合、

リフォームしても問題ないだろう、と思いがちですが、

間取を変更する場合には、注意が必要なのです。

極端な例では、壁を1枚撤去しただけで、バランスが大幅に変わり、

耐震性能が著しく低下することも考えられるという訳です。


つまり、間取り変更のリフォームのためには、

「耐震補強」を目的としたリフォームでなくても、

耐震診断・耐震補強を十分に加味した計画のできるリフォーム会社に依頼することが

とても大切なのです。


O様にはそのあたりのご説明をさせていただき、

且つ、娘さんご夫婦の暮らしについて十分に良い提案が期待できる会社さんを3社ご紹介させていただくことになりました。


仲良く帰って行かれる父娘、そして娘婿さんをお見送りしながら、

素敵なリフォームができます様に、とお祈りさせていただいておりました。


O様、ご来店ありがとうございました。




Kousuke Kitamura