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(Report) Vol.97 「○○して欲しい!」親の思いを子どもに上手く伝える魔法の言葉がけ

2019.05.26 02:00

2019年5月26日、川口由佳子さんによる『「○○して欲しい!」親の思いを子どもに上手く伝える魔法の言葉がけ』が開催されました。

毎月開催される由佳子さんの子育て講義、今月は、子を持つ親なら誰でも一度は困り果てた経験がある「外出時の子どもとのコミュニケーション」がテーマでした。

休日でも「このテーマはぜひ学びたい!」と集まった参加者の顔には、それぞれ切実感がにじみ出ています。


最初に由佳子さんから「あなたはまったく初めての場所や国へ行くとき、どんな準備をしますか?」という問いかけがあり、講義が始まりました。


どのような場所なのか調べる、道順を調べる、移動手段を決める、スケジュールを組む・・・

大人であれば自分でそうした準備をしておくことで、次に何が起こるのか予測できますが、予定を知らされていない子どもたちにとっては、予期せぬサプライズの連続でしかありません。

いつもと違う様子の親、乗ったことのない乗り物の揺れや音、突然連れてこられた場所の見たことのない風景や見知らぬ人々…。


「びっくりしたり不安な気持ちになって、いつもと違う反応をするのは無理のないことと思いませんか?」という由佳子さんの言葉に、うなずく参加者一同。


そんな子どもの気持ちに寄り添いながら、それぞれの場に適したマナーも伝えていきたい。

そのために外出前/外出中と、それぞれに適したコミュニケーションについて学び、日頃のわが子とのやり取りを振り返る時間となりました。

こんなお話をお聞きしました…

「親の思いを子どもに上手く伝える魔法の言葉がけ」について、こんなことを学びました!


・お出かけに備える外出前のコミュニケーション3ステップ

・まだ言葉が話せない赤ちゃんに心の準備をしてもらう方法

・イメージしやすい!写真を使ったビジュアルでのインプット

・子どもから行動を起すための準備と、それを引き出す効果的な言葉がけのタイミング

・ハプニングによる予定変更時の鉄則

・「自分で決めたい!」という気持ちを尊重する方法

・親による強制終了をしなければならない状況での効果的なステップ

・手がつけられない!泣きじゃくる子どもへの対処法

・子どもはあなたの“家来”ですか?「〜しなさい!」と、つい言ってしまう時のマインドと言葉の転換

・事態が収束した後にとりがちな親のNG行動

なかでも、とりわけ盛り上がりを見せたのは、何とか事態が収束した後の言葉かけについて話題が展開した時でした。


子どもが自分の気持ちに整理をつけて、求められている行動が「できた」ことに対して褒めてあげるべきか?という質問が挙がりました。

「私なら特別には褒めない」と言い切る由佳子さんの回答に、日頃のわが子とのコミュニケーションを振り返る一同。


外出時に限らず、子どもが行動した結果については、褒めたり評価したりはしないようにしているという由佳子さん。

「褒められる=親の評価」のために子どもが行動するようになって欲しくないという視点がベースにあるそうです。


褒めるなら結果に至るまでの過程を褒めたり、例えどのような結果であっても【あなたがその状態でそこにいるだけでいい】ということが伝わるような言葉がけを心掛けている、というお話にハッとさせらました。

親は、よかれと思ってわが子の良いところは積極的に褒めたいと思うものだと思いますが、「すごいね」「上手だね」「よく出来たね」という声掛けは、純粋に親の評価である、というお話しは大きな気づきとなったようでした。


では具体的に、例えば絵を描いたとき、登れなかった遊具に登れたとき、どんな言葉をかけてあげようか?由佳子さんとともに参加者みんなで考える、そんな貴重な時間となりました。

参加者より嬉しい感想をいただきました!

何度も繰り返し参加している由佳子さんの講義ですが、講義から知識と気付きを得て、家に持ち帰って実践して、次の講義でうまく行かなかったことを報告して、フィードバックをもらって…どんどん実践できているし理解が深まってきている感覚があります。
こうしたら良かったんだと言う発見がいつもあり、由佳子さんの講義は、ジワジワと長期に渡ってとても気付きが多いです。
子どもによって、同じ声掛けをしても反応は全く違いますし、時間がかかる子もいるしすぐ効果がでる子もいると思うのですが、この由佳子さんの伝えてくれている方法を根気良く続けることで、よくならない親子はいないと思いました!!!
本当につたえてくれる本質のメッセージが心の奥に響いています。
(N.Y.さま)
今回のテーマ「外出先でのコミュニケーション」は、まさに今我が家の3歳児について頭を悩ませているドンピシャの内容で、どんな学びが得られるのだろう?とワクワクして参加しました。
今回、参加してみての感想は「いかに知ってるつもり、やってるつもりだったか」ということへの気づきが一番で、そしてベースとして持っていた知識をアップデートもしくは意味の捉えなおしをする大変学びの濃い時間になりました。
例えば「外出前に行く方法や行く場所、会う人について説明しておく」など既にやっているかな…と思っていることでも、いざ事前に説明していたのと違う事態になった場合(バスで行くよ、と言っていたのに雨でタクシーで行くことになった等)の声かけは?会う人の写真を見せて説明するなど、新たに知る具体的な方法を学べました。
またテーマに直接かかわることではなかったのですが「褒め方」についてのトピックについてが非常に大きな気づきになり、公共の場での声かけだけにかかわらず、子どもへの声かけ・見守り方全般を振り返るきっかけになりました。
8割ぐらいの親がやってしまいがちな褒め方…まさに思考停止して、我が家でもしていたなと痛感しました。
子どもの存在自体をまるっと受けとめて、価値観が率直に現れる自分達の言葉を大事にして子どもに関わっていきたいな、と思いました。
(K.F.さま)

子どもにとって必要な心の準備という視点で、トラブルになりがちな外出時のコミュニケーションについて改めて振り返ってみると、親の都合を押し付けていたり、子どもの感情を置き去りにしてしまっている場面が多いことに改めて気づかされます。


忙しく過ぎてしまう毎日のなかで、親としての自分の振る舞いについてあらためて考える機会は貴重で、参加者からは「意識しているつもりだったけどまだまだだった」「自分の言葉かけのくせに改めて気づくことかできた」という声も。


「この場面ではどんな言葉をかける?」

「こういう反応に対しては?」


子育てに正解はないからこそ、より良い子どもとのコミュニケーションを目指して学んでいきたい。まるで井戸端会議のようにざっくばらんに話し合える時間は、前向きでとても心地よく、次のおでかけや毎日変わってゆく子どもとの関わりがますます楽しみになりました。


Writer: Fumiyo Mitsunobu