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畠田先生のバンドディレクション授業

2019.06.17 22:12

毎週月曜日は東京音大吹奏楽アカデミーのバンドディレクションという授業があります。

吹奏楽の様々な指導者さんが外部講師としていらしていただき、部活創設時のお話やコンクールで全国大会に出場する学校に成長するまでの経緯、部活指導において大切にされていることなどをお話してくださいます。


そして今回は東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部顧問の畠田貴生先生です。


メディアにも沢山登場されているので高輪台の吹奏楽部も畠田先生もご存知の方も多いことでしょう。ご本人は存じていらっしゃらないと思いますが、10年くらい前に講師をしている音楽教室隣の居酒屋で偶然お会いしたことがありました。


前半は畠田先生が吹奏楽指導者になるまでの人生をご自身が参加された吹奏楽コンクールと照らし合わせてお話を、後半は高輪台高校での、ご自身の経験からの指導者になる学生へのたくさんのアドバイスやメッセージをいただきました。


そのお話の中で胸に刺さったのが


「愛される人になる」


という言葉。気取らずまっすぐにお話をされる畠田先生そのもの、といった感じです。そして、


「社会で必要とされる人になってほしい」


たとえだれでもできる仕事だったとしても、ほんの少しの丁寧さや心を持つことで「他の人にはできない自分らしく輝ける魅力」を持つ。そんな人間になることが、社会で自分を必要としてもらえるきっかけとなる、という言葉。

そして、


「生徒を信じること」


生徒を信用せずに何でも上から目線で指示をする指導者や先生ではなく、生徒たちの力を信じて自主的に動けるように働きかけることの大切さ。

畠田先生は生徒との目線を常に合わせていらっしゃる印象を受けます。高輪台の吹奏楽部は、まさにそうした大人たちが生徒を信用しているからこそ、あれだけ輝いて見えるのだな、と感じました。


変な言い方になってしまいますが正直、「あの」高輪台の畠田先生の講義ですから、よほどユニークな話をされるのではないか、と思っていたのですが、どんな人生を歩もうとも生きていく上で大切なたくさんの言葉をくださり、良い意味で期待を裏切られました。


これまでにもバンドディレクション授業では吹奏楽で非常に有名な先生方のお話をお聞きしましたが、みなさんに共通していることは、「愛」だと思います。子どもたちへの愛情、音楽へ対する愛情、人間へ対する愛情、そうした深く強い愛情を持っている方だからこそ、周りに人が集まり、聴く人の心を動かせる演奏が生まれ、その結果吹奏楽コンクールでも優秀な結果を残すことになった、という共通のルートを感じます。



僕も見習わなければ...と毎回反省です。



東京音大吹奏楽アカデミー専攻は様々な授業があり、将来への可能性が広いのが特徴ですが、軸となっているものは「吹奏楽指導者」になるための知識や実践力を育むこと、と考えて良いかもしれません。ですから、こうした今まさに吹奏楽の現場で大活躍されている先生方のお話を毎週のように聞けるのは本当に貴重な時間です。


年間スケジュールを見ると、今から楽しみな内容がぎっしりです、学生のみなさんと一緒に僕も勉強させていただきます。



畠田先生、お忙しいところ本当にありがとうございました!




また、これまでのバンドディレクション授業についてもブログに書いておりますので(全てではありませんが)、こちらもぜひご覧ください。


荻原明(おぎわらあきら)