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美と健康のスーパーヘルス栄養学

30代不妊女性に共通して不足している栄養素とは?

2019.06.18 15:00

 

「妊娠力」という言葉がよく使われるようになりました。

妊娠する力があるか、ないか。

そんな言葉が使われるようになったのも、

今や日本は「世界一不妊治療で妊娠できない国」。

不妊治療件数は年間45万件に登っています。


不妊治療に対して栄養療法を行うことに日本は積極的ではないように見えますが、

海外の研究では30代の不妊女性に共通して不足する栄養素があることがわかっているのです。


その栄養素とは、

「ビタミンD」。




ビタミンDとは?


ビタミンDとは、コレステロールを材料として、日光を浴びることによって体内で合成するという

ちょっと珍しいビタミンです。

脂溶性ビタミンで、食事から補うこともできます。


種類としてはD2〜D7まで6種類ありますが、

D4〜D7は食品にはほとんど含まれておらず、

ビタミンDと言ったらD2とD3と考えておけばいいでしょう。


ビタミンDは肝臓、腎臓を経て活性型ビタミンDに変わり、様々な役割を果たします。

不足すると歯や骨の形成がうまくいかなくなったり、

赤ちゃんや子どもではくる病、成人では骨軟化症を引き起こすとされています。


今日のテーマは「30代不妊女性に共通して不足する栄養素とは」ですが、

実は30代不妊女性に限らず、現代人の9割の人がビタミンD不足であると指摘する医師もいらっしゃいます。


1日の摂取量目安は日本人の食事摂取基準(2015年版)によると成人男女共に5.5μg、

1日の上限は100μgとされていますが、

サプリメントで取り過ぎない限りはほとんどの人が過剰摂取を恐るレベルにまでは至っていないとのことなのです。



ビタミンDが妊娠力を高める

先ほどビタミンDが不足すると、くる病や骨軟化症を引き起こすことに触れましたが、

最近の研究ではそれだけでなく、ビタミンDを補うことでがんの予防、感染症の予防、

2型糖尿病の予防の可能性があり、

また、子宮・卵巣・精巣・精子にもよい働きをすることがわかってきたのです。


妊娠中にビタミンDが不足すると、母体や胎児へのリスク、出産のリスクが高くなったり、

卵胞発育障害、着床障害、免疫性の不育症といった不妊要因にも、

このビタミンDが深く影響しているという報告もあります。



しかし前述した通り、現代人はほとんどの人がビタミンD不足とされています。

それはなぜでしょうか。


ビタミンD不足の原因と対策

ビタミンD不足の原因として、

美白志向によるUVカットによって紫外線に当たることを避けていることや、

ビタミンDを多く含む魚類をあまり食べなくなってきていることが原因であると考えられます。


なぜなら日光を浴びることによって体内で合成するため、

紫外線に当たることを避けていると合成ができないからです。

日本は比較的外出すれば日に当たれる国ではありますが、

北欧などは日照期間が短いためビタミンD欠乏はもっと深刻です。

カナダの雨季などもほとんど日が出ないためビタミンD欠乏となることが多く、

鬱っぽくなる人が多いと言われています。


では1日にどれだけ日に当たればいいのかというと、

一般的には「15分ほど」と言われていますが、日本でも季節によって違いがあります。

10μgのビタミンDを合成するには

春夏の季節は15〜20分ほど、

冬は40分ほどです。


ですのでビタミンD不足対策の第一は、

晴れている日は外に出て適度に紫外線を浴びること!です。



もう一つ不足したビタミンDを補う方法としては、

「ビタミンDを含む食材を食べる」という方法ももちろんあります。



ビタミンDが含まれている食材は、

「卵」「きのこ類」「魚」

などに多く含まれています。


通常の食事で過剰症になる心配はないと言われていますので

神経質にならずに、しっかり食べましょう。



ビタミンD合成の盲点

しかし、もう一つのビタミンD不足の原因として

「コレステロール不足」

も指摘することができそうです。


はじめに書いた通り、

ビタミンDはコレステロールを材料として、紫外線を浴びることで生成されます。

つまりコレステロール値が低い方が紫外線を浴びてもビタミンDの合成効率が悪いということです。


コレステロールについては他の記事で触れたことがありますが、

コレステロール値は下げてはいけません!

肌もカッサカサになるし、性ホルモンも作れず、

今回のテーマのようにビタミンDも作れなくなり骨がもろくなったり不妊にまで影響するのです。


また、コレステロールが高い女性ほどAMH(卵巣内に残っている卵子の量)が高いこともわかっています。

20代でもAMHが低い方もいらっしゃり、食事の質がかなり問題視されています。


ですのでコレステロール値が高い方は、下げるのを頑張るではなく、

コレステロールが酸化しないように抗酸化物質の摂取を心がけるのがおすすめです。



まとめ

今日は不妊のテーマについてビタミンDに触れましたが、

もちろんビタミンDだけ摂っていればいいのかと言われたらそうではありません。


タンパク質、脂肪酸、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルなどの栄養素を摂るための食事を意識していれば著しくビタミンDが欠乏することはないですし、

紫外線に当たれない、食事も摂れない事情のある方はビタミンD3のサプリメントを使うといいと思います。



ちなみに2018年に日本がんコンベンションのために日本に来日してくれた、

メキシコ・ティファナの統合療法を行っているInternational Bio Care Hospital (https://www.biocarehospital.com/)のロドリーゲス医師も

日本人のみならず現代人の9割がビタミンD不足だということを指摘していました。

ロドリーゲス先生のオススメは

「毎朝素っ裸になって、朝日を15分間浴びること」だそうです。(笑)

今日のテーマとは逸れますが、ロドリーゲス先生が専門としているがん治療にも、

ビタミンDはかなり重要な栄養素ということです。



今年も夏が来たので紫外線を浴びるにはいい季節になりましたね♫

しっかりビタミンDを合成して今年の夏も楽しく健康に過ごしましょう!



Rumi