ピアニスト たっくやまだ/TAK-YAMADA

ピアノを語る─。

2007.11.15 21:04

はい、こんばんは~。




日付はとっくに変わり、
まもなく日の出の時間ですが、
僕はまだまだ寝る気配ナシです。

なんか今週はずっと音楽漬けの日々だったんで、
レッスンだけやっている時とは
生活リズムがまるで違うんですよねー。


来週11/22と25のライブの為のリハの他、
ウチでの譜面制作・アレンジ・バックトラック作り等、
空いている時間はずーっと
音楽の事を考えている感じです、ハイ。

あんまり寝てないからかなー、
何曲手がけたかよぅ分からんのですよ(笑)。


今日なんかも、初台でリハがあったんですけど、
もともとレッスンでスケジュールが
埋まっているのにも関わらず、
わずかな隙間をぬってリハで使うメロ譜制作。

ちなみにこのメロ譜、
昨日の電車移動中に音を採ったんですけどね。

立ったままでも譜面書いておいてよかった~。
有って良かった、絶対音感




あのー、話変わりますけど、
CXで始まったドラマ「SP」を観ていると、
主人公の"人並み外れた感覚"を表現するシーンを見るにつけ、
人ごとじゃないなー‥と思わずにはいられません。

音楽に関しては、ホント「SP」ばりの感覚だよね。
自慢じゃないけど、パっと聴いただけで
大概の曲は見通せてしまうから。

構成やコード進行で、誰の影響を受けているとか─‥ね。


もちろん「音楽がわかる」というだけでもダメなんだけど。
やはり実践が必要な訳で。

わかっているからといって、
楽器を上手く弾けるとは限らない。


ほら、"作曲家"って言われる人たちは、
大概ピアノが下手だったりするでしょ?

あれは単純に練習量が足りないから。

ピアノを弾くのは一種のスポーツみたいなもので、
常に弾いてないとダメなんだよね。


水曜の僕のように
1日にリハ2本・6時間弾いて、
尚かつレッスンをしても
大丈夫な位じゃないと(笑)。


えー、現在33のワタクシですけど、
ピアノを弾き始めてから
今が一番弾けてると思うよ。

去年と比べても、今年は全然違うね。

単純に場数を踏んだのが大きいと思うけれど、
ピアノソナタ"月光"第3楽章を弾くようになってから、
本当の意味でピアノの奏法に開眼したと思うんですよ。


弾く姿勢は昔から良かったけど、
指先の当て方・手のフォーム・腕の動き・体重のかけ方etc.に
細かい改良を加えたんですね。

多分ご一緒しているミュージシャンの面々は
よく分かっていると思うんですが。


どんなに重いタッチの
グランドピアノ(特にカワイ)であろうと、
弾きこなせるテクニック。

""重量(重力)奏法"と呼ばれるやり方なんですが、
"月光"以降、僕はこの奏法にスイッチ出来たようです。


この奏法はクラシックはもちろん、
歌伴でも威力を発揮します。

特にテンポキープにね。

腰を落ち着け、腕の重さをしっかりかけて
ストロークプレイをすると、
全然タイミングがブレないんですよ。


なんかピアノおたく的話になってきたな~…。

まぁピアニストのblogだから全然イイけどさ。

亀田ネタを書いてるよりイイでしょ(笑)。


他の楽器の人、ましてや
音楽をやってない人からみれば、
ピアノもキーボードもシンセもエレクトーンも
似た様な鍵盤楽器に見えるでしょうけど、
僕に言わせればまるで別物!

似ているのは鍵盤が白と黒って事くらい。

重さも。 押してから離す瞬間の返り具合・スピードも。


えーい、乗りかかった船だ、
いろいろ書いちゃうよ。


あのね、鍵盤楽器と一口に言っても、
何がご先祖様かによって種類が分かれるんですよ。

大まかに言えば、種類は二つ。

●リードを空気で振動させる。
●弦を弾く(はじく)。

リードを使うものは「管楽器的」。
空気の量=音量で、鍵盤の操作は音のON/OFFのみ。
オルガンやアコーディオンがそうですね。

リードオルガンの仕組みを電気に置き換えたのが、
ハモンドオルガンやエレクトーンetc.。

シンセサイザーもどちらかといえば
こちらの分類ですよね。
[鍵盤=スイッチという発想]



一方、弦を弾く(はじく)ものは「打楽器的」。
ほら、女子十二楽坊で使われている
楽器で、弦を竹のバチで叩くものがあるでしょ?

ピアノのルーツと言われる「揚琴」という楽器です。

もともとバチで叩く事からスタートして、
それが鍵盤を介して演奏する様になっていった─。

揚琴(ダルシマー)から進化したものが
チェンバロやクラヴィコード、フォルテピアノ(ピアノの原型)、
そしてピアノフォルテ(ピアノの正式名称)だったりするんです。


ここまで読めばもう分かるでしょう。

ピアノの鍵盤はバチの代わり。
叩く為の装置なんです!

一度でもピアノの中身を見た事がある人なら分かるでしょう。


ピアノの鍵盤は「ハンマーアクション」。
ハンマーですよ、ハンマー!


叩くんだってば!!


極論すれば、「弾」という字は
ピアノやハープ、マリンバetc.
「はじく・たたく楽器」にしか当てはまらない気がするね。

あっ、ギターもそうですね。琵琶とか。
こちらはリュート属をご先祖とする楽器ですよ。
(チェンバロは鍵盤楽器でありながら、発音構造がギターと酷似)


リード系の鍵盤楽器は
「弾」ではなく新たな言葉を使った方がイイかも。

だって、はじいてないんだもん。

もう面倒だから、管楽器と同じ「吹く」でイイんじゃない?

オルガン吹いてますとか、アコーディオン吹いてますとか。


現にハーモニカで有名なHohnerは、
アコーディオンも作っているでしょ?
メロディカ(鍵盤ハーモニカ)もね。

じゃあ、「吹く」でイイじゃん。


あっ、6時過ぎてしまった…。
もう寝ます。


しかしまぁ、なんで鍵盤楽器の歴史を
ひも解いてしまったのだろう?