76. 顧客志向

「マーケティング」の基本的な考え方のひとつが「顧客志向」です。「顧客志向」とは顧客を何事にも優先するという考え方です。従って、接客においては、お客様を常に意識してお客様が満足なさることを優先させます。これは当然のことだとか、常識だと言う人が多いのですが、具体的に実行できる人が意外に少ないのが現実です。

笑い話として聞いて欲しいのですが、幼稚園児の中には、大好物のマクドナルドのハンバーガーは何からできているのかを知らない園児が多数います。また、鰺(あじ)の干物が水槽の中で泳いでいると思っている園児もいるそうです。ハンバーグの主原料は牛肉で、鰺の干物は鰺を開いて天日に干して作られていることぐらいは大人ならば知っています。大人にとっては常識でしょうが、ビューティアドバイザーの中にも幼稚園児と同じ理解度の人がいると言うと「そんなバカな」と憤慨します。それでは大人用の質問をしてみましょう。

「貴方の給料は誰からもらっていますか？」と尋ねると、銀行から、会社から、会社の上司からだと80%のビューティアドバイザーが答えます。とんでもありません。正解はお客様が支払った代金からです。販売代金の一部が給料として還元されています。つまり、販売代金が原因で給料が結果の因果関係で、因果関係を理解していません。それではまるで幼稚園児と同じレベルです。ちなみに一番多い答えは「会社」からでした。

給料は生活をするに必須で、誰でもできるだけ多く給料をもらって良い生活をしたいと思っているはずです。もし、そうならば、売上を増やさなければなりませんが、お客様を大切にしないビューティアドバイザーが多く見受けられます。