「ハッピーマーケット」観劇
6/19(水) コメディミュージカル
「ハッピーマーケット」を観劇しました。
初日。(どうでもいい)
ざっとした感想は、
ストーリー云々以上にまず個々の役者を観ていてなんか楽しかったね。って感じで。
特に若手男性陣は全然知りませんでしたが、
個々に魅力があったなぁというのと、
全労済ホールの一席のゆったり感。
あそこまで快適な観劇空間は早々ない。
ただあまりにも席が広すぎて家みたいで、
逆に集中力は下がるかなとは思いましたけど。
客席も結構明るかったので、ステージにのめり込みづらさはあって、
それは良し悪し舞台によるでしょうが。
自分はわりと巨人の方なので席広いのかなり快適だったし、
ステージは大きくて、セットや照明も含めて、
この舞台のコンセプトによく合ってた。
たぶんある程度有名だと思っている若手の人達が出ていて、
単純に「お客さん呼べる人達が集まったね」ってドライに言う人がいて良いと思う反面、反面でもないか、
やっぱそれ相応に観ていて魅力的だったんですよね。(何回目の同じ感想
芝居の上手い人や、もっと○○の役者は別にいるけど、
この華やかさはこの人達特有のもので、この舞台に合っていたし、
観ていて楽しい人達でステージ上はなんかとても豪華な感じがした。
普段はもっと陽の当たらない感じというか、闇みのある舞台が俺の好みだから、
こういうとにかく華やかな舞台は新鮮で、超たまにはいいなって感じがしました。
コメディでしたが、
当たり前だけどやっぱ山北早紀とかがあのシーンであんだけ歌が上手いとホント「オモシロ」いんですよね。
やっぱり歌が上手いって本当に面白い。
あんだけさっきまでドタバタしてたと思ってたら、
ソロが始まって
いやもう
「上手いんかい」
っていう。
コメディの中の
「いや、上手いな」
っていうのは、それだけでおもしろい。
宇宙を綺麗にするラジオも、やっぱり魅力のある人で。
綺麗~な声で。
こういう舞台で、
踊れて歌えんのって、オモシロい。
宇宙を綺麗にするラジオは、昔から気にはしてたものの、なかなか縁がなくベビレのライブの客席でよく見る方が多かったけど(俺次第)
月焦ガからすぐにまた観れてよかったし、
舞台が続くんでまた観る機会ありそう。
やったー。
で。
今回特に好きだったのは、
店長役のパンサー向井こと秋本雄基さん。
あとプリンプリンの田中さん。
横尾瑠尉さんも好きだった。
偽GACKTみたいで。
(さっきから別の人に例えすぎ失礼)
ヤクザコンビ。
優しいヤクザ好き。
要所要所でちりばめられた遊びの部分でも。
キャラ固有の演出ではなく、
キャスト個人の能力に伴った「それいいじゃんやっちゃお」ってノリも悪くなかったなって。
キャスティング段階で
「このキャラはアクションが必要だから、この人」
ではなく、
「あれ?横尾くん、もしかしてダンス自信あるの?じゃ、アクションいれちゃお」
ってノリを感じる演出がそれぞれにあって。
(知らんけど)
その得意分野で遊びを入れるのもまた、この舞台に関していえば良かった気がした。
最初は妖精2人が主に話を進めていたけど、
途中からは店長の向井さんが要所要所で絶妙なタイミングと"間"でハンコを押してくれて、物語が超スムーズに進んで、素晴らしかったんですけど
問題⇒店長が解決⇒問題⇒店長が解決
が、
ワンパンマンでサイタマ出てきて、
一発で倒すみたいな楽しさがありました。
問題起きた時点で客席みんな「店長待ち」になる状況を作れてて気持ちいい。
この店長が、
親の力だけで成り上がった成金息子というキャラクターで入ってきたけど、
実は何手先も読んでいて頭のキレる人特有の余裕のオーラを持っているっていうキャラ自体もすごく好きだったし、そもそも役者としての秋本雄基さんを好きになりました。
途中、店長が歌のシーンで上に座って、
しんどそうに顔面をめちゃめちゃクシャクシャしてる「あー疲れるなー」みたいなシーンも
たぶん、アレ演技じゃなくて半分マジだと思うんですけど
目を見開いて高速まばたきするシーンが多いから、
あのタイミングでホントに一回顔面の体操したんだと思うけど、
それを舞台上でやる余裕と、
「店長はこういうこと今やるだろうな」っていう計算した上での振る舞い。
はじめて観たけど好きでしたね。この方。
で、プリンプリンの田中さんは、
マジでボキャブラ以来なくらいに見た気がするけど、
さすが。
優しく心から笑える。
素敵だなぁと。
で。
妖精の二人は、小嶋菜月はよく舞台出てるけど意外と見るの初めて。
もうひとりの吉岡さんは初めて知りましたが、
はじめ舞台が始まって。
まだ俺とこの舞台の信頼関係がない状態で、
いちばんはじめに信頼を構築してくれたのがこの人。
「あーこの人見てれば楽しいな」
っていうのが序盤であったし、
この舞台を引っ張れる確かなクオリティがあって、
むしむしQを見てるみたいな良いキャラで。
この人はこれまで本気で仕事してきたんだろうなぁっていう感じがしたし、
この舞台の中で好きになったキャラクターのひとりでした。
あとは言うまでもなく、野村宏伸さんもとてもよかった。
主役の二人も、好きでした。
ニセ山崎賢人くんが特にやりきってて好きでしたね。
ステージの舞台セットも力を入れて作っていたし、
おかげで始まる前から楽しかった。
ところで、
この舞台を何で知ったかっていうと。
普段はもっと内容のあるやつというか、
舞台を観に行く決め手って、
ストーリーが面白そうなやつを観に行こうと思うこと多いけど、
今回は伊藤千咲美さん目当てで行ったんですね。
ずっとミュージカルに出るとこが観たくて。
あ、
「もっと内容があるやつ」って、要は今回のが「内容がなかった」って失礼なことをさらっと言えてしまったのは、そもそもこの舞台がストーリーとかを重視してないから。
別に作家さんが「内容がない」とか言われても傷つきもしないわけで。
とにかくクスッとでも、声を出してでも、なんでもいいから笑顔になって帰って欲しいってことだけだって個人的には受け取ったので。
そういう意味で、俺はとても楽しくて見てよかったなぁと思ってるし、
格言めいたことはなんにも残ってなくて良い。
なんか華やかで楽しかった。
笑ったなー。ってのが残ってる。
それでいいはず。
で、俺がこの舞台で伊藤千咲美を使うなら、
やっぱりあの役だったかなと思う。偽EXITと一緒に。
わざわざこの役に選ばないけど、
キャスト決まっててその中から選ぶなら。ね。
個人的には出演者の中でもやっぱ好きだったし、
声も演技も歌もビジュアル含め良いと思っているし、
それはアイストの歌劇団のときもそうだったけど。
まぁこの辺は好みの話かもしれない。
性格も舞台への姿勢も、知っているからだけど。
で、
"こういう舞台"では、アイストのときと同じくこの役かなって。
活きてはなかったですよね。
不得意だと本人が思っていることを、周りもみんな思っていて。
そこに閉じたままの初日。
じゃぁ、それがダメだったのかというと、どうなんでしょうね。
この役をどこまで出来ればいいのか。
これらの舞台と他の舞台は必要な能力が違うし。
自分にこういう引き出しが少ないのは知ってて初日を迎えてるわけだけど。
セリーグで強いカープが交流戦で弱いのはある種当たり前で。
同じ野球でも、セとパでは競技が違う。
(本当の話するともう少し話したいけど関係ないからスルー)
海外で通用するからってJリーグで活躍は出来ない。
同じサッカーでも競技が違う。
ひとくちにミュージカル、演劇と言っても
活躍できる場は人それぞれ。
ファンのみんなは「POWER OF DREAM」みたいな役を望むだろうし、
あの舞台を観た人は、いろいろわかると思うし、
俺も別の演劇の場で、この人を観たいとは思うんだけど。
とりあえずこの舞台での伊藤千咲美を観たあとに
「もっとできる」とか言っても、言葉に力が出ないから今は黙っておこうと←
言いたかったのは、
確かに周りと比べたり、もっとこうしたら、こういう気持ちになれたら、
自分の中の殻とか限界とか吹っ切れたらとか。
いろんな気持ちが出るんだろうなぁって思うけど、
その引き出しを開ける前に。
まずは、突出したものというか、
「私はこれが出来ます!」ってやつを持つ方が先じゃないかと思ったり。
出来ないことなんて、美輪明宏でもあるし。
俺は名古屋のミュージカルを観て、
自信を持って「伊藤千咲美良いぞ」って言えるわけで。
まぁ役だけでなく、小さな劇場と、今回のような大きな劇場とでも当然別の引き出しは必要だし、それは愛夏の舞台を観ても少し思ったけど。
とか。
だんだんオマエ誰目線だよって自分に言いたくなるような感じになってきたから、黙ろう。
で、
せっかくなのでついでにいくつか言ってしまうと。
ハッキリいうとこの舞台、全部あんまり良い曲じゃなかった。
そこは結構、残念。
どの曲もあんまりいい曲じゃなくて、絶対もっとあったなっていう。
自信ある人が作った感じがしなくて、あえてなのかな?
俺らが高校生のとき音楽の授業で作った感じ。
舞台構成上、あえてかな?とも考えてるけど。
誰かに「任せる」って選択肢があってもいいんじゃないかと。
曲がよければ、あの序盤の要所要所のノッキングとかモヤモヤがなくなって、
一気にトータルかなり気持ちのいい舞台だった気がする。
でも、レオンの曲は良い曲だったし、歌の力に感動したし笑ったけど。
あと、ゆみちゃんも良い曲だった。
アレもほんと心から笑った。
あとは、
一人一人を表す特徴や紹介パートも。
「魚を9割引きにしちゃう」
「お店のお酒を飲んじゃう」
などの1点だけの1視点からの表現のみで。
設定を極端にしているのは子供向けにはよくあるけど。
気になるのが、
例えば最初にキャラクターを妖精が紹介していくシーンで、
「この人は自分がいないとお店が回らないと思っている」
という妖精の紹介に対して、すぐに
「この店は私がいないと回らない~!」
と、言葉の前後もなく、さっきのそのままの歌詞で歌っちゃう。
よくあるのは同じことでも別の表現方法でいろんな言い方を混ぜて、
「みんな私だけが頼り~~!」とかになると思う。
いやそんな言いがかり。と自分でも思うんだけど、
雑にしていいところとそうでないところの実はココはそうでないところかなって。
全員そうだった。
なんかモヤッとしてしまう。
このあえて一辺倒だったとこが、わかりやすさを求めたというよりも
シンプルにボキャブラリーの少なさというか、考えるのを諦めてる感がしてしまって。
っていう、その二つは気になったけど、
トータル、観てよかったなぁって気持で帰りました。
たのしかった、たのしかった。
舞台の中でもあったけど、
日常はきっとオモシロいことで溢れていて。
ただ楽しむ気持ちがないと。ってやつで。
その面白いってのは、別に今回のような面白さである必要もなくて、
深刻に考えたり、シリアスな面白さもある。
それぞれのオモシロがあるんだけど。
当然、作り手の本気も必要だけど、観る側の寄り添いも必要で。
特に笑いは信頼関係だから、そこのお互いの気持ちの面は大切だけど、
とかグダグダ書きながら、
まぁ観る側もある程度は楽しむ気持ちないと何見てもだいたいつまんないよって思います。
演劇もライブも、何事も楽しむ気持ち、盛り上がる気持ちがないと。
中華食べたいやつに高級イタリアン連れてっても全然良いと思わない理論のやつですね。
はい、この辺で終わり。
グッズはランダムって言葉に弱いので、一回勝負で缶バッチチャレンジしたら、
主演のニセ山崎賢人くんが出て、よっしゃーってなった。
ただ、遠くから見るとみんな〇〇に似てるなってなったけど、
HP観に行ったら全然違ったよね。
視力の問題。
じゃそういうことで。