81.「ワン・ツ・ワン・マーケティング」にチャンスあり

皆さんの中には行きつけのバーやレストランがあると思います。ドアをあけて「いつものあれください」とバーテンダーに言えば欲しいものが出てくるはずです。わざわざ「ハイボールおねがいします」と言わなくても済みます。つまり、バーテンダーは貴方がどのような人で何を好み、何をいつも飲むかを知っています。客の立場からすると、このバーは「マイ・バー（My Bar）」で、非常に居心地のよい場所にちがいがありません。これが「ワン・ツ・ワン・マーケティング」だと言ってもいいでしょう。

結婚式を挙げたホテルはカップルにとって思い出の場所です。「結婚記念日ですね。思い出の当ホテルにご夫婦でディナーと宿泊はいかがですか」とか、「毎年、記念日には、家族写真を撮りにいらっしゃいませんか、礼服も写真室もご用意しております」といった気のきいた案内をするホテルは少ないと思います。ホテルでの結婚式が減っている世の中、今こそ、「ワン・ツ・ワン・マーケティング」を実践すべき時ではないでしょうか。最近はレストランでも会員カードを作って顧客を取り込もうとしていますが、カードを作っても、お礼状の一枚も送られてこないのが現状です。「ワン・ツ・ワン・マーケティング」にこそビジネスチャンスがあります。