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柔道整復師 原田健太郎

根本改善とは何か

2019.06.24 04:29


ひらの接骨院での診療は主に急性外傷症状の治療を健康保険を使って行っていましたが

ここ数年で慢性症状に対する治療を自費診療で行うようになりました。


ただ実際始めてみて慢性症状の改善というのはとても複雑で奥深いものだと改めて気づかされました。


例えば慢性の腰痛。

腰痛の原因は主に二つ、

特異的腰痛と

非特異的腰痛というものに分けられます。


特異的腰痛とは医師による診察や画像診断で原因の特定できる腰痛のことをさします。

腰部自身に原因がある、例えば腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症、

感染性脊椎炎や脊椎腫瘍など

整形外科の病気のほか循環器科、

泌尿器科、婦人科などのさまざまな

病気が原因で起こる場合もあります。


非特異的腰痛とは前述した明らかな原因のない腰痛の総称。

画像像に異常はなくいわゆるギックリ腰(腰椎捻挫)や筋筋膜性腰痛などがあたります。


全体の腰痛のうち15%が特異的腰痛

残り85%が非特異的腰痛と言われています。


ということは皆さんが抱える腰痛のほとんどは原因がよくわかっていないというのが現状なのです。


整形外科に行き画像を撮るが異常なし。

湿布と飲み薬を続ければそのうちよくなるでしょう。

と言われるが一向に回復しない。


そうした経緯でひらの接骨院に受診される方がとても多くいらっしゃいます。


画像上は問題なく原因のわからない非特異的腰痛。


では僕らは何を根拠に治療を行っているのか。

非特異的腰痛の中にも医学的には証明できないが痛みの出ている原因が必ずあるはず。


それを探しそして評価していく。


僕ら施術者は患者さんの身体を診て触り、聞いて感じ、そして理解する。

様々な要因から腰痛の原因に対して仮説を立てていきます。


痛みを発しているのは骨なのか、

もしくは関節や筋肉なのか。


仮に筋肉が固まり、

そこから痛みが発生していたとして

そこにマッサージをして緩めてあげる。

もしくは湿布や注射を当てて

痛みを軽減させる。


痛みは一時的に減るが腰部にかかるストレスが残っているとまた痛みは再発してしまう。


では腰部にストレスがかかってしまっている原因はなに?

腰部だけでなくさらに身体全体を診ていき腰部にストレスのかかる原因を探っていきます。


全身の筋肉、筋膜の緊張性、姿勢、各種関節の可動域を診ていく。

 

ジョイントバイジョイントの考えによる代償運動によるものなのか

上行性運動連鎖もしくは下行性運動連鎖なのか

アナトミートレインによる筋膜の繋がりやトリガーポイントだったり。

上位交叉性症候群や下位交叉性症候群よる姿勢不良も考慮し。

自律神経失調や脳の思い込みによるものだったら認知行動療法が必然なのか、など。


数々の可能性の中から複合的に影響をしている原因を導き出し腰部にかかっているストレスに対してさらに仮説を立てる。 

そして消去法で原因を絞っていきます。


そうして異常が見つけられたら 

介入し再評価をする。


それが僕らが考える根本改善です。


実の所は医師でもない僕ら柔道整復師が

根本改善などとだいそれた事を

言うべきではないのかもしれません。

ただ医師が救えなかった非特異的腰痛を僕らの治療で救う事が出来るケースも多々あります。


医学的根拠もあるものもあれば依然根拠のない考え方もあります。


ただ僕が一番大事だと思っている事はどんな原因の考え方であれ、どんな治療方法であれ患者さん自身が納得する。

そして腰痛が改善される、それが一番大事なことだと考えています。



『治療の核心は単なる手技の応用にとどまらず、聴く、見る、感じる、理解する能力にある。


〜省略〜


どのようなものであっても、治療的介入はすべて2つの知的系統間、すなわち人間同士の対話である。』


アナトミー・トレイン-徒手運動療法のための筋筋膜経線 序章より引用



自費診療を始めた頃は中々結果に繋がらず悩んだ時もありました。

しかしその時悩んだおかげで勉強するきっかけになり現在に積み重なってきました。


しかしそれでもまだまだ勉強不足で経験不足だと感じます。

医学も常に発展しそれを追いかけるようにもっと沢山の事を学んでいかなければいけません。


不確定要素の多い僕らの根本改善という考え方をより精度を上げていくには勉強を継続し身体に関して幅広い考え方が出来るようになることが必須です。


 生涯学び続ける。


それが柔道整復師が根本改善を謳い続けていく上での債務なんだと思います。