【社長通信】現場の四季・夏
例年ならとっくに梅雨入りしている頃なのに今年はまだだ。
6月に入り週末には雨が降るも続かない。空気も乾いていてさわやか、きわめて過ごしやすい。
しかし、異常気象といわれる昨今、予断を許さず、気を引き締めてあらゆるリスクに備えたい。
業務の方は例年以上に忙しく昼夜なく動いている。
夏場の体力の消耗が激しい中、十分な休養と睡眠をとるなど体調管理には十分留意して業務にあたっていただきたい。
さて、私たちの業務は主に屋外での交通誘導警備である。
自然の中で四季折々の変化を楽しむこともできるが、一方では夏の酷暑・冬の厳寒の中での業務もある。これからは暑さにむけての熱中症対策に知恵を絞らなければならない。
最近は熱中症の予防用にさまざまな商品が開発され発売されている。
直射日光を避ける物から体温を冷やすものまでさまざまだが、各人それぞれ効果的に活用して自らの身を守っていただきたい。
そして、何よりも優先すべきは自らの身は自ら守ることである。
現場の状況にもよるが熱中症の恐れがあるときは無理をせず、隊員同士お互いに連携を密にすること。気分が悪くなったときは我慢をせずに隊長または現場責任者に申し出て、トラブルを未然に防ぐこと。
現場で倒れでもしたらそれこそ大失態である。
10年近く前になるが警備員が持ち場でうずくまり救急車で運ばれたことがあり、ユーザーに多大な迷惑をかけた苦い経験がある。
私自身の夏の現場体験だが、こんなことがあった。
国道191号線・須佐トンネルの補修工事にともなう片側交互通行の規制で徐行旗を振ったときのこと。夏の太陽がギラギラと照り付ける中で、唯一日差しを避け得るのは一本の電柱と道路を横断する交通標識だけだった。
太陽の動きによって日影が移動する。そのわずかな日影を追って立ち位置を微妙に変えていった。
幸い、通行車両も少なく無事に任務を全うできた。電柱の影に入るだけで暑さが全然違うということを実感したひと時でした。
もう一つ。
これも191号線近くの萩は三見の山中。電気工事に伴う一人片交。
雨上がりのムシムシする林のなかの側道、藪蚊がブンブン。長袖の夏の制服を身に着けていたが薄手の生地の上から襲ってくる。首筋から汗で濡れた背中やら所かまわず刺してくる。
畑の草刈りの時に頭からかぶる防蚊用のネットがあればと思ったが叶わない。身体のあちこちがぼこぼこになって、泣きっ面に蜂でなく「蚊」の苦い体験である。
ところで現在、会社の経営はお陰様にてなんとか軌道に乗り順調である。
しかし、世の中は激しく変化している。その動向から目が離せない。
上述のような現場体験をしていた頃はそれこそ試練の連続だった。
不況下で仕事も少なく、単価も安く資金繰りに追われる中での現場体験。市内の現場に出ていたとき「決済資金が足りない。5時までに入金を」との銀行からの電話にはしびれた。
このような幾多の修羅場を乗り越えて今日がある。
「命どう宝」自分を信じ、希望を失わないことが生きることの原点と心得た。人それぞれ、十人十色の生き方がある。
「一味同心」信念と希望をもって共に歩もう。
代表取締役 加藤慶昭(令和元年6月18日記す)