Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

井の中のなんとか

新旧シリウス比較

2019.06.26 10:40

紙目が好きな水彩紙、シリウス水彩画紙が先日リニューアルしました。


衝撃で暫く新しいものに手が出せなかったのですがいい加減試してみることに。やるならとことんやります。


見た目

旧← →新

(以後並んでいるものは全て左旧右新、上旧下新)


ちょっと分かりにくいかなと思ったので紙を立てて撮影↓ 




色がまずナチュラルからホワイト寄りに。


相互さんとも話していたのですがプレス感というか、旧シリウスの空気感ある柔らかい凹凸と比べてみると新シリウスは押して紙に固めた感が強いです。


あくまで個人の好みですが旧の見た目あってのシリウス水彩紙だと思っていたのでやはりショック。

新になって特徴が薄れた気がするのは贔屓目でしょうか。



透明水彩でテスト


原画に色調寄せた後のメッセージテキスト無し画像が無かったので使い回しで失礼します……。



取り敢えずなるべく同じ色で試しました。

新は今回初めて購入したので当然のこととして、旧も水彩オンリーで塗るのは初です。



塗ってみて……悔しいのですが(?)塗りやすさで言うと新のほうが塗りやすいです。



以下、有り余るホリゾンブルー(ミジェロ)とウルトラマリンライト(マイメリブルー)で試し塗りしていきます。



余談なのですがこの二本と、同じくミジェロのコンポーズブルーを風井戸持て余していまして……もし次回公開時BOOTHご利用下さる方で欲しい方がいらっしゃいましたら絞って同封しますので、どれがとか全部とかBOOTH内メッセージにてお声掛け下さい。

15mlは私には多過ぎる……もったいないので貰って頂けると嬉しいです。




閑話休題。


水彩オンリーで塗るのが初めて、と先程書きましたが、一月、二月? 辺りに透明水彩再挑戦するまでは主にカラーインクとコピックで着彩していました。

どなたに憧れているか、わかる方には分かりそうな組み合わせですね。


まだまだ水彩はペーペーなので、だからこそ色々試している次第です。

なーんだそうなのと生温かい目で見て頂けますと幸いです。




まずは普通に一筆。



一筆?

旧はげじげじしまして、新のほうが滑らか。

分かりやすく新のほうが塗りやすいです。


紙目のせいなのかなと思っていたのですが、相互さん曰く水はじきが弱まってる? から塗りやすいとのこと。ほう、なるほど。流石です。


特徴なのか分かりませんがシリウス、広い範囲を塗ろうとして筆に含んだ絵の具が足りなくなったとき、継ぎ足して続きを塗ろうとすると滲んで割れやすいです……何もなかったみたいに続きを塗ることを許してもらえない。


水の量とか筆運びとか、私の扱い方に問題がある気がするのですがこれは新旧変わらず。木材パルプだからというのもあるのでしょうか。




ベタ塗り


水分が多かったのかちょっと割れてます。

どんどん行きます。



リフトアウト



重ね塗り



塗ってから気付いたのですが重ね塗り向きの色では有りませんでしたね!



グラデーション


ウェットイン


新のほうが綺麗なグラデーションになっていますが、紙目の筋がめちゃくちゃ出ますね。粗めのガラスの表現に良いやも。



マスキング。


左がボールペンタイプのマスキングインクで、引っ張って剥がすと紙ごと持って行かれたので消しゴムで丸め込むように剥がしています。右は日東のマスキングテープ。

こちらは旧。マスキングインクは駄目駄目です。テープの方はギリセーフかなと思いますが、実際よく見てみるとやや毛羽立っていてできれば使用は避けたい感じ。



こちらは新。旧よりはマシですがマスキングインクの使い方が下手な私は使ってはいけないやつ。ボールの形に紙が凹んでしまっています。正解が分からない……。


テープは今回セーフみたいでした。ただ波打ち防止に四面固定したときは浅くびりっと行ってしまったので、広い範囲はまずNGだと思います。



マスキングはどちらの紙も大事を取ってやらないほうが吉、といったところでしょうか。



一通り試してみてなんなのですが、風井戸は定着の弱い紙が苦手なのでどちらも扱いが難しいです。

参考にならなくてすみません……。



コピックでテスト



私的本命。


旧シリウスの特徴として、紙目が激弱で消しゴムがかけられない代わりにマルチライナーが滲みにくい、と認識しております。


どうでもいいですが水彩紙の“消しゴムに強い”の謳い文句は7割嘘だと思ってます(※ただの偏見です)


新シリウスの消しゴム耐性も旧ほどではありませんが強いとは言えない感じでした。



マルチライナー ブラウンで一発描き、消しゴム掛けゼロの状態。

がしがし塗り潰す段階でペン先に繊維を持って行かれる旧シリウス氏。

弱い、弱過ぎる。


これを0番でぐーるぐーるじーわじーわ塗って行きます。



旧もやや滲んでしまっていますが気にならない程度、新の滲みが顕著ですね。


因みに新シリウス、確実に紙が痛むレベルで消しゴムを掛けてもみたのですが線画の濃いところは滲んでしまうようでした。ちょっとおっかないです。

ここでも新は水彩向きというところが覗えますね。



塗り心地。





塗り始める前から若干そんな気はしていたのですが新シリウス、旧ほどインクの吸い込み良くないです。


たっぷりインク補充済みのコピックでないとムラになりやすい。

肌色塗っててちょっとしんどかったです。旧の紙目が恋しい。

絵にも若干私情が出てしまっている気が。

我ながら絶対旧のほうが楽しんで塗ってるでしょって感じがします。



そして新シリウス、おそらく吸い込み限界が早いです。だってそんな感じの紙目してるもの……。



公式さんの言うところのいわゆる“ねちねち”現象。


画像だと分かり難いかもしれませんが主に髪。吸い込みきれなくなったインクが紙の上で固まってテカってしまいました。


こうなると見栄えが悪くなってしまいますし、もっと濃くするつもりで居たらばインクを受け付けてくれないと困ります。困る。



長々と書いておいて結局どうなのって話ですが、体感的には水彩は新、コピックは旧シリウス向きかなと。

素人の戯言程度に参考にして頂けたら幸いです。



ただしつこく言うようですが私は旧の紙目がひたすら好きなのでそこは変わらないかなぁといった感じです。


いや〜……控えめな凹凸にコピックのインクがじゅわーっぴたーっと綺麗に張り付いたさまを見るのがどの紙より大好きなんですよ……特に肌色。可愛くて仕方ないです。


旧の紙目のほうが可愛くない!?(圧)と友人に力説するほど。なんて迷惑な奴なんだ。


新シリウスは水彩用として使いながら、徐々に慣れて行けたらと思います。



長々読んで下さった方有難うございます、お疲れ様でした。