Vol.4「お互い好きなのに結ばれない悲恋の関係・仮面夫婦のようなクールな相性」
「友―衰」(ゆうーすい)
宿曜占星術には「友―衰」(ゆうーすい)の関係というものがあります。この関係の星同士は、最高の友達・恋人であると同時に、なぜか結ばれないという宿命で、別名“悲恋星”といわれるせつない関係です。お互いに趣味や夢が重なり、相手のことを思うと楽しくて仕方がないという二人なのですが、物質・現実的なつながりがないという暗示があるのです。だから結婚して生活を共にしたり、共同で仕事をしたりすると、経済的な問題や周囲の反対などがおきたり、子どもに恵まれなかったりして破局します。でも“別れても好きな人”なので、友達として続いたり復縁すらあり得ます。特に、「衰」の側の星の人が「友」の星に夢中になり、一方的に尽くしますが色々問題が起きてボロボロになっていくという傾向があります。
「友―衰」の二人の星の関係が「近距離」の場合、とても熱い恋愛をします。仲が良い友達から恋人に発展しやすいのもこの関係です。でも、親の反対や仕事、健康面など二人以外の部分で問題が起きて、なかなか結婚できません。結婚しても、仲が良いのにうまくいかなくなり離婚や死別の可能性があります。凶意を避けるテクニックとして、正式な夫婦にならず同棲や恋人のままでいたり、夫婦別姓にするなどがあります。「友―衰」の二人の星の関係が「中距離」の場合は、近距離に比べて凶意は弱まりますので長続きしている恋人や夫婦もいます。それでも悲恋星の宿命からは逃れられず、特に「衰」側の星の人の消耗は激しいです。再婚同士だと人生経験でカバーできるといわれています。「友―衰」の二人の星の関係が「遠距離」の場合は、そもそも出会いにくいのですが、別離の作用も弱くなるので結ばれてうまくいく可能性がでてきます。
「危―成」(きーせい)
宿曜占星術で「危―成」(きーせい)の関係にある星同士は、性格や価値観が正反対です。対等なライバルの関係で、自分にないものをもっている相手という印象です。「危」の相手は自分から見て興味深いがなにをするかよくわからない危険な人です。「成」の相手はこちらに色々なアドバイスをくれたりライバルとして目標になってくれたりして結果として成功をもたらしてくれます。恋人としては先輩と後輩のような関係か、競争相手だったが急に気になって、というパターンが多いです。立場や考え方が違うがなにか利害が一致してつきあうという関係で、いずれは離れるという宿命です。
「危―成」の二人の星の関係が「近距離」や「中距離」の場合、価値観や立場、性格も全く違うため、驚きや刺激に満ちた関係です。真面目なお嬢様とヤンキー上がりの青年、年が離れた上司と部下、というような釣り合わないカップルが多いのも特徴です。ただ、二人を結びつけているきっかけがなくなったら急に別れる可能性も秘めています。「危―成」の二人の星の関係が「遠距離」の場合は、性格も関係も遠いのでなかなか出会うことはありません。このため、なにか突発的な事件や偶然で知り合って恋に落ちるということがあります。その場合は自分にないものを感じて新鮮な魅力を感じます。しかし縁自体が元々ないので絆は弱く、少し問題が起こるとあっさり別れることが多いです。