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漣蓮のブログ

第2話 会話 漣蓮視点

2019.06.26 21:47

目覚めの良さには自信が無かった。

それなのに、さっと起きれた。

起きた、という表現は正しいのだろうか。

正確には意識を取り戻した、なのかもしれない。

目の前に写るは質素な天井。

黒っぽい色をした、なんの装飾も施されていない普通の天井。

なのに何処か歪な空間を作っているような。そんな錯覚。

目が慣れてきた頃、体を起こし周りを確認する。

自分がいるのは部屋の隅のベッドの上。

そのベッドも白を基調に赤色のアクセントがあるだけでそこまで高級感はしない。

けど、ベッドなんて使ってこなかったからちょっと新鮮だった。

部屋の中心には小さな机と椅子が並んでいる。

その奥、部屋の一角を見ると扉がある。

クローゼットのようなものも扉の隣らへんに存在する。

認識が追い付いて来たが、理解が出来ない。

何故自分は今此処に居るのか。

意識を落とす前の記憶が全く無い。

一種の記憶喪失と言うものなのだろうか。

重要情報だけ記憶に残したままそのほかの記憶が全て無くなるという、軽い記憶喪失。

そういった記憶喪失は案外身近で簡単な要因で治るという。

私も例外ではなかった。

ベッドの隣、床で寝ている少女がいた。

灯台下暗しとはよく言ったものだが本当に分からないものなのだなと。

その少女を見て思い出す。

森で寝ていたらこの少女と出会って、何故か森が火の海になって・・・。

しかし戻った記憶はそこまでだった。

そこから何が起きたのかはどう頑張っても欠片すら見当たらない。

記憶探しを諦め、次の話題へと移る。

この少女だ。

色々聞きたい事があり過ぎて何から聞けばよいのか分からないが、とりあえずこれだけは。

「えっと、大丈夫?」

相手の安否確認。

社交辞令としては当然の行いであろう。

答える少女の声は何処か心細く、折れそうであったが、どうにか聞こえるボリュームで帰って来た。

「だぃ・・・じょう・・・ぅぶ・・・ぅ」

完全に衰弱しているのだろう。

彼女に何があったのかは分からない。しかし衰弱しきった命が目の前にある。

それだけで後の行動は自然と絞られていた。

「?・・・なに、して・・・」

半ば無意識に、彼女を自分が寝ていたベッドへ寝かし付けていた。

先程まで自分が寝ていたベッドと言う事もあり多少気が引けたが、今はそれを気にしてる場合じゃないと自分を急かし説得する。

少女は驚いたように此方を見つめる。

「そんなに見つめられると照れるんだけど」

掛ける言葉はあくまでひょうきんな内容ばかり。

それで彼女の気が休まればいいとでも思っているのだろうか。

「まあ、なんだ・・・とりあえず、名前聞いていいか?」

「・・・・・・」

答えない。

当たり前だ。信用どころか相手は見ず知らずの謎人物。

そう易々と個人情報は提示したくないだろう。

「えっと、変なこと聞いてご―」

「・・・フラン」

謝罪の言葉を並べようとしたら、それを質問に対する答えが遮った。

名前は、フラン、と言うらしい。

「フ、ラン・・・?」

「そう、わた・・し、の・・・名前・・・・」

言葉はたどたどしかったが、確実に私の質問に答えてくれている。

「ほんとは、フランドール・スカーレット」

体力が回復して来たのか普通な受け答えが出来るようになっていた。

そっけなさが残るが、それでも答えてくれる。

何故かちょっと、嬉しかった。

「フラン、か・・・いい名前だな」

決まり文句のような文であったが、本心から思っていた事だ。

聞きなれない横文字の名前。

それなのに何処かしっくり来る感覚に違和感を覚えながらも、直ぐに忘れる。

「私は蓮って言うんだ、漣蓮」

「れん・・・?」

すげえ怪訝な顔された。

後々考えたら当たり前だろう。

彼女は横文字の名前なのだ。バリバリ日本語な私の名前は不思議でしょうがないはずだ。

「そっちも、いい名前、だね」


とりあえずの会話が終わり、色々聞きたい事を聞いていく。


後書き

この作品、実は4日ぐらい跨いで書いたんですけど、駄目だww

日を跨ぐと設定とか地味に忘れてて話が若干可笑しくなる。

まだ読み返して校正してないので修正は後々入ります。

おかしな部分を指摘して頂けると有難いです。

それでは、

よいフリーライフを。


漣蓮視点 第1話 誘い


漣蓮視点 第3話 理解