【保存版】XXL Freshman 2019 紹介
どうもどうもしゃまです
みなさんお元気ですか、もう梅雨ですね。夏ですね。XXL Freshmanの発表の季節ですね!(強引)
さてさて先日待望のXXL Freshman、今年のHIPHOPルーキーが今年も選出されました!
今年選出されたのはこちら!(11人)
Comethazine (イリノイ)
Tierra Whack(フィラデルフィア)
DaBaby(ノースカロライナ)
Lil Mosey(シアトル)
Roddy Ricch(コンプトン)
YBN Cordae(メリーランド)
YK Osiris(フロリダ)
Rico Nasty(メリーランド)
Gunna(アトランタ)
Megan Thee Stallion (ヒューストン)
Blueface(ロサンゼルス) (州と地域がごっちゃになってるのは大目に見て)
そしてこの選ばれた11人はXXLのサポートを受け、DJ Schemeと共にNYとLAで7月22日と25日にライブします。
自分の予想ではJuice WRLDが入ると思ったんですが、Sheck Wesも同様に選出されませんでしたね。二人の知名度的に、わざわざFreshmanに選んでプロモーションする必要がないということでしょうかね
では、選ばれた11人をさらっと紹介していこうかと思います!
1_Comethazine
Comethazineは2018年に突如、“BAWSKEE”というアルバムとともに頭角を現してきたFreshmanのうちの一人です。その年の彼がシングルでリリースされた“Demar Derozan”はビルボードチャートに入り、彼の知名度を上げました。彼のスタイルはXXL Freshmanに求められる「若さ、ユニークさ、前科の無さ、ファンへの忠実さ」を見事にクリアしており、XXL側として彼の当選は満場一致だったのではと思います。さらに、Comethazineは他の有名所のラッパーとコラボすることをあまりせず、アルバム”BAWSKEE”で18曲中コラボしたのはLil YachyとUgly Godによる2曲、そして2019年にリリースされたアルバム、”BAWSKEE2"では10曲中誰ともコラボせず、本当に実力だけであがってきた、いわゆる「成り上がり」ラッパーといえるでしょう。そして今年はRemixという形でA$AP Rockyとのコラボが実現しました。
2_Tierra Whack
Tierra Whackといえばそのめちゃくちゃユニークなアルバム”Whack World"で話題になりました。お時間がある方はまずそちらをお聞きください。どうユニークかというとアルバム収録曲が15曲にも関わらず、通しで15分で聴き終わるという具合。そう、1曲あたり1分しかないのです。彼女はホームレスだった時期があることや、ADHD持ちであることを語っており、片親で育った彼女は寂しさを書くことでごまかしていたという。ある日彼女は詩という存在を知り、詩の世界に入り込むことになります。その影響でたった1分の曲だが、本来2分や3分にわたって曲として伝えるのが主流なところ、その1分という短さで言いたいこと、伝えたいことをまとめ切れるのだという。XXL Freshmanが重視している「ユニークさ」という部分では申し分ないだろう。なお、彼女は単に楽曲を制作するだけのラッパーではなく、彼女の出身地であるフィラデルフィアのフリースタイルラップバトルにも出場し、フリースタイルバトルという面でも活躍している。
3_DaBaby
DaBabyはEminem, Jay-Z, Lil Wayne, と2Pacから影響を受け、ラップは彼らから学んだと語る。XXL Freshmanは若さを重視するが彼は27歳と、十分若いが20歳や未成年も選ばれているのを考慮するとやや年長な印象。以前はBaby Jesusという名前で活動していたが宗教的な理由で改名し、DaBabyとなった。彼は自身のBillion Dollar Baby Entertainmentというレーベルを2016年に設立、今年行われたRolling Loudのライブにて大麻(偽物)が入ったパックを客席に投げまくり良くも悪くも話題に。少しネガティブな印象になるかもしれないが、彼のセキュリティがしつこくDaBabyと一緒に写真を取ろうとしてきたファンに対し、最終的に暴力沙汰に発展してしまったことも今年話題に。DaBabyはいままでリリースしてきたアルバムや歌詞にBabyという言葉をたくさん使っており、「視聴者に印象付ける」という意図でそうしていると考えるとするならば、彼はマーケティング、ビジネスにも優れたラッパーだといえるだろう。また、MVもユニークなのでぜひチェックしていただきたい。以下リンクは人気曲、”Suge". なお、彼はしっかりフリースタイルができるのでXXL Freshmanサイファーの動画が上がるのが楽しみ。タイラーザクリエイターと並ぶ、ユニークさ、DaBaby.
4_Lil Mosey
そう、めちゃめちゃ童顔である。17歳なのだから。日本でも人気なビリーアイリッシュとほぼ同い年。本当、音楽に年齢は関係ありませんね。Lil MoseyはさまざまなサイトでXXL Freshmanに選ばれるのでは?という憶測がたっていましたが、見事期待に応え当選。彼のデビューアルバム“Northsbest”はビルボード200にて、いきなり29位をマーク。一躍ラッパーとしてその名を世界に知らしめました。17歳という若さでAvicii、Eminem、Kendric Lamarらが所属するInterscopeレコードと契約し、ゴリゴリにプロモーションされてきました。少し前に(今もか)マンブルラップという、もごもご歌うようなラップスタイルが流行りましたが彼のスタイルは「マンブルラップ」と他の「ポップアーティストのような歌い方」のちょうど中間をとったような”マンブルシング”を武器としており、いままでにないような歌い方でラップしていることから「中毒性のあるラップ」と言われています。以下リンクはデビューアルバム、“Northsbest”。
5_Roddy Ricch
コンプトン出身、20歳。”Die Young”という曲がメガヒットし話題に。それを受け最近はMeek MillやMashmelloともコラボ。また、ファンの間から彼は若い頃のMeek Millのようだ、というコメントも少なくない。8歳ほどからラップを始め、2週間ほど牢屋にいた時期があったがその時に真剣にラップをしようと決意。彼のラップは自身の体験や身の回りでおきている事を伝えることを目的とした「ストーリーテリング」を基調としており、中身の詰まった歌詞が特徴。生前のニプシーハッスルに会ったことから大きな影響を受け、「彼がいなければおれは今日、いままでラップを続けていなかっただろう」と語る。以下のリンクは彼のヒット曲”Die Young"だが、この曲はテンタシオンが銃殺された日にレコーディングされ、テンタシオンと直接的な繋がりはないがテンタシオン、Lil SnupeとSpeaker Knockerzに捧げた曲で、「才能を持つものはなぜ若くして死んでしまうか」という嘆きをテーマにした曲になっている。さらに、HIPHOPマガジンRolling Stoneでは「知っておくべき1曲」として紹介された。
6_YBN Cordae
YBN CordaeはYBNのメンバーの中でもかなりのリリシストとしても有名でFreshmanを予想していたサイトの数々でも彼は当選するのでは?と予想されたいたうちの一人です。彼は特別ヒットした曲があるというわけではありませんが、強いていうならJ.Coleの”1985"という曲のアンサーソングとしてリリースした"Old N*ggas"が話題になりました(ゴリゴリのディスソングというわけではない)。彼はJ.Coleのようなオールドスクール(になりつつある)ラッパー、オールドスクールなラッパーも含めて先人にはリスペクトを送った上で、新時代である俺たちが次のラップ界を牽引するといったメッセージとともに"Old N*ggas"(意訳:過去のラッパー)を歌っています。ちなみに。YBNのリーダーであるYBN NahmirとはXboxを通じてオンラインで連絡を1年ほどとっており、ネットを通してフリースタイルをし合っていた仲らしいのだが、そのYBN Nahmirが“Rubbin Off Paint”という曲をリリースし、それを聞いたYBN Cordaeは衝撃を受け、YBNグループに入ることを決定したそう。また彼はいわゆるギラギラしたラッパーとはちがく、あまりブランドものやジュエリーを買うことをしない。理由は、「一旦そういうのを買い始めるときりがない、金を減らす一方」だからだという。以下リンクは"Old N*ggas"。(ちなみに、エミネムの”My Name Is"をリリックした曲も出している)
https://www.youtube.com/watch?v=SrUqA4WLqDQ (My Name Is Remix)
7_YK Osiris
YK Osirisは有名になる前、自身でネット上に曲をあげていたところ”I'm Next"というフリースタイル曲がミリオンヒットを記録しその知名度をあげた。その2ヶ月後に”Valentine”という曲が2Chainzやカニエらが所属するDef Jamレコードの目に留まり契約。若干18歳の彼のスタイルはゴリゴリのラップというよりはR&Bに近く、「オールドスクールラップ+現代のラップ+R&B」といった感じで少し表現しがたいスタイルが彼の特徴。ニュースクールという表現が正しいところだろう。彼のラップスタイルにR&B要素が多く含まれる原因は、彼が幼少期に音楽的に影響を受けたのがマイケルジャクソン、ブルーノマーズ、The Temptationsだから、という点にある。彼は「ラッパー」というカテゴリーに分別されることに関しては抵抗があるようで、あくまでも「YK Osirisというジャンル」でいたい。とされている。(ちなみに彼と同じフロリダ出身のラッパーはテンタシオンとコダックブラック。)以下のリンクは”Valentine”。こちらもYoutube上でミリオン再生を記録しており、自分が一瞬で恋に落ちてしまう模様と、不運にもその女の子に振られてしまう事をテーマとした曲。
8_Rico Nasty
出身がNYの育ちがメリーランド。Rico Nastyはアニメっぽい曲が特徴、英語で言うとカートゥーン。彼女は"Poppin”が2016年にヒットし有名に。ラッパーとしての活動は高校卒業前ぐらいから開始、ネット上に自身のラップをあげるようになる。それ以前はスポーツウーマンで、サッカーやラクロスをしておりリーダーを務めるほど。最近はKenny Beatsとコラボした”Anger Management"をリリース。
9_Gunna
はい、ガンナちゃんです。死ぬほど賛否両論が別れるような感じがするGunna。満を辞してFreshmanに選ばれましたけど、なんでJUICEとSheck Wes落ちてお前やねん感は否めない。知名度で言うと今回のFreshmanの中では一番あるのではないでしょうか、いろんな人とコラボしまくってて肝心な彼自身の単独曲はあまり表になってない気もしますが。アトランタ出身、2016年に同じレーベルのYoung Thugがリリースした”Jeffery”というアルバムに収録されている"Floyd Mayweather"で若手のGunnaはYoung Thug,Gucci Mane, Travis Scottに混じり、フューチャリングされ有名になり始めました。しかも、ラップは十代の前半から聞きはじめ、正式にラップで生きる決意を固めたのは2016年の彼が21歳の頃。そして同年に自身のMixtape”Drip Season"をリリース。Lil Babyとのジョイントアルバムの中の1曲、”Drip Too Hard”はビルボードで4位まで上り詰めた。Metro Boominにもかわいがられているようで、ラップスキルももちろんだが、Gunnaの人望、人柄が彼の現在のポジションを築いたと言っても過言ではないだろう。
10_Megan Thee Stallion
Megan Thee Stallionは南テキサス大学に在学中にブレイク、彼女が注目され始めたのはネット上にアップされたサイファー動画。パーティ中に10人ほどの男がサイファーしているのを見つけ、「ワタシもラップできるよ」とそのサイファーに参加。女には無理だ、と最初はバカにされたがその実力は本物。以下リンクは彼女の存在が知られるきっかけとなったサイファー動画。2018年にリリースしたMixtape,”Tina Snow”がヒットし南部アメリカのラッパーのほとんどが男の中、女性ラッパーとして成功。一人っ子のMeganは幼少期、物静かで、わがままだったとインタビューで語っており、また彼女は地元ではかなり有名なラッパー、”Holly Thomas”を母に持ち、母のレコーディングにスタジオまでついて行ったり、UGK, Three 6 MafiaやBiggieを昔から聞いていたという英才教育を受けていたおかげで今のラッパー、Meganがあると考えられる。今後の彼女の活躍に期待:)
11_Blueface
高校時代のBluefaceはアメフトでクォーターバック(QB)として活躍し、その実力は地域リーグで優勝するほど。またその腕が評価され高額な奨学金を支給されていた。BigBoyとの対話で、彼は5つの高校へ通ったことがあり、彼のQBとしてのポテンシャルが一番発揮されるようなチームを探し回っていたと語る。アメリカにはスポーツ選手を育てるために優秀な選手には「長く在学してスポーツの腕を磨く事」を許される”Redshirt"という制度がありその権利が彼には与えられていたのだが、試合中に負傷しアメフトの道を諦めることとなった。彼は高校卒業後、一度就職したがその頃彼はTy Dolla $ignの従兄弟、TeeCee4800(LAラッパー)と絡むようになり彼の影響でスタジオへ通うことが増え、次第に自身もラップを始めることに。そしてある日リリースした“Respect My Crypn”がヒット、そのMVをみたIce Cubeがその実力を認め、契約。Bluefaceのラップスタイルは「ビートに乗れていない」と賛否両論が激しい中、Ice Cubeは「Bluefaceはビートに乗れていなんじゃない、所々わざとビートから外し、またビートに乗せてフローしたり、その変化をコントロールしている。それが彼のラップスタイルの強み」と彼のスタイルを評価。またDrake,Lil Uzi Vert,J.I.D, Danzel Curry、ケンドリックラマーも彼のスタイルを高く評価しており、金銭面やプロモーションのサポートをしていく契約を交わした。また、様々なインタビュー動画にて自分を”天才”(Geneous)と表現している、そりゃ、アメリカで一番人気なアメフトの超優待選手でちやほやされたでしょうし、ラップしてもこの活躍。自分を天才と言いたくなる気持ちもわかりますね。すでにDrakeやLil Uzi Vert,Quavoともコラボしており今後もたくさんのラッパーとコラボしていくことを公にしています。そして現在22歳ですがすでに1児の父。
彼のビートからあえて外すスタイルは「オフビート」というのですが、あえて違和感を与えることで印象付けるこのスタイルが流行る時代が来るかもしれませんね:)
長文、おつきあいありがとうございました:)