オーヴァー・ザ・カヴァー祭り
オーヴァー・ザ・カヴァー?
カヴァーを超える、という意味だとしたら、
かなり興味深い。
Wikipedia「カバー、カヴァー(英: cover)とは、ポピュラー音楽の分野で、他人が発表した曲を歌唱・演奏して発表することである。 元は代役を意味する言葉である。 本人が発表した曲の場合はセルフカバーとも表すがこれは和製英語で本来の意味とは異なる」
カヴァーそのものは昔から至るところで
行われてきたので、珍しいことじゃない。
気持ちとしては、
オリジナルがすばらしいから
カヴァーをしたくなる訳だけど、
現実的には、
オリジナルがすばらしいからこそ、
それを超えるのはとても難しい。
一方、オリジナルでライブを聴くことが
できなくなったものを、
その歌唱や演奏をそっくりに
カヴァーすることには意味があるとは思う。
ロックについて言えば、
60〜70年代のアーティストの
現役活動が少なくなってきているなか、
そんなカヴァーバンドが増えている。
むしろトリビュートというべき?
さて、あまりカヴァーをやらない僕が今回、
ピーター・ハミル楽曲でやってみる気に
なった理由は2つある。
僕がこの上なくハミル師を
リスペクトしていることは前提のうえで…
・基本ソロで表現できる。
・ギタリスト垂井利之さんと共演できる!
垂井さんは関西を拠点に活動されている
すばらしいギタリストである。
およそ一年前にフェイ・ターンさんの
音楽活動を通じて僕は出会った。
際立ってメローで肉厚なトーンは、
音楽の湖畔に咲く蓮の花のよう。
フェイ・ターンさんの最新作「地層」にて
その艶ツヤなトーンをどうぞ…1:56〜
今回の垂井利之さんとのユニット名の
「Fool's Mate」はピーターハミルの
1枚目ソロアルバムのタイトルにちなむ。
キングクリムゾン総帥ロバートフリップが、
自由気儘にギターを弾いている作品としても
かなり有名だ。
またピーターハミルのバンド、
ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターの
2作品にロバートフリップは一曲ずつ、
それぞれ特徴的なギターで参加している。
ということで、僕らのFool's Mateに、
今、こんな感じをイメージしている…
…スタジオでできたばかりの楽曲を
生真面目に練習するハミル師。
そこにやってきたフリップ総帥は、
おもむろにギターを取り出し、
探りながらも次第に熱量をあげてゆく…
どうしたってまともなカヴァーには
ならなさそう(笑)
その意味でオーヴァー・ザ・カヴァーを
余儀なくされること必至?
ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレイターを
トリビュートしてみたら?という話も
あったけど、
バンドでやらなければならないし、
それは僕にとってネガコやキアトの片手間に
できるような件じゃない。
安請け合い厳禁。
思わず手がでそうで、危なかった(笑)
それにハミル師の、語彙豊かな歌詞を
理解して、身につけるには
膨大な練習時間が必要で、
本来的には僕の英語力ごときで
取り組める代物ではないと、思う。
でも、これはステキな機会だ。
だから、やってみたくなったのだ。
それにしてもキレイなフライヤー!
モルフォ(形態の意)蝶がモチーフ。
さらに3つのオーヴァー・ザ・カヴァーが。
楽しみなイベントだ。