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さかなをころした日

2019.07.02 13:58



いきなり思い出した、小学生のころのわたし。


小学校4年生のわたしは今よりずっとわくわくしていて、だいたいずっと何かをつくったり、川で遊んだりひみつきちを作ったりしていた。


それはいつものなにげない日

わたしは友だちといっしょに、いつもの河原にきていた。


そうして遊んでいて、いきなりさかながとりたくなって、友だちにわけを話した。


メダカがほしかったのだ。友だちがもつ、どうどうとした水槽で、ゆらりふわりと頼りなさげに、しっかりとかがやく そのさかなが。


わたしは思い立って のみほしたペットボトルの蓋をあけ、そこに水を入れた。

さかなはあっけなく捕まり、とぽんと1ぴき、

空のペットボトルにいれられた。


目的をはたしたわたしは、そのまま仲間とたわむれに遊びだし

また明日のチャイムがなるころ、ようやく思い出して、手にいれたお宝のようなさかなをのぞきこんだ。


しんでいた。

ぷかりと、すやすやとしずかに、さかなは腹を上に向けて、ただ死んでいた



ヒュッ、と

喉のおくで音がなるのがきこえた


わたしはとたん、真っ青になり、その容器をベンチのうえに置き去りにしたまま、河原を一目散にあとにして、無我夢中で逃げた。


チャリを押すさかみち、うしろをふりかえるとやはりまだ、さかなはベンチにしんでいて、あぁ呪われる、と泣きべそをかきながらおもった



あのときあの瞬間、

わたしはさかなをころしたのだった


何気なく、なんの気もなしに、たやすく命をうばっていったわたしは、あのときたしかに、小学4年生だったのだ。