「What can you do with a shoe ?」Beatrice Schenk de Regniers Maurice Sendak
ベアトリス・シェンク・ド・レーニエと言うと、すぐ思い浮かぶ絵本はベニ・モントレソールが絵を描いた「ともだちつれてよろしいですか」ですけれど、その次にはこのセンダックが絵を描いた「What can you do with a shoe ?」(日本語タイトル「くつがあったらどうする?」)ではないでしょうか。
初版は1955年、最初の版は色が塗られていない絵だったのですけれど、1997年からは色のついた版が発売になり、今回の本はその1997年版の初版です。
この経緯は日本語版も同様で最初の二色刷りのものは1961年〜、色のついたものは2001年〜(訳も変わりタイトルは「くつがあったらなにをする?」になりました)に発売になっています。
お話は、既に読んで知っている方も多いかと思いますが、タイトルの通り、靴があったらどうするのか?ということを男の子と女の子が遊びながら、歌いながら、色々なことに使っていくのです。
耳にかけたり、バターを塗ったり…でも男の子は女の子に怒られて泣かれて、その靴を(本来の使い方である)女の子に履かせてあげます。
靴の次は椅子が出てきて、その次は帽子、そしてカップ。
二人の子どもは遊びながら仲良く色んな使い方を楽しく見せてくれます。
リズムの良い言葉も楽しいですね。
そして最後に出てくるのはベッド。
ベッドがあったらどうするの?
二人の子どもは赤に黄色に、ベッドに色を塗り、その上で飛び跳ねて遊びます。
でも最後には、違う違う、ほんとはベッドは何に使うんだっけ?そう耳打ちして、二人は寝間着に着替えて…おやすみなさい!
センダックの描く二人の子どもが心から楽しそうに見えるのは、ベアトリス・シェンク・ド・レーニエのこの楽しいお話/歌に、センダック自身もきっと魅了され、彼も心から楽しんでこの絵を描いたからなのではないでしょうか。
この絵本を読む読者も勿論、ページを開けば途端にその喜びの中に入っていけます。
小さな子どもから大人まで、幅広く楽しめる絵本だと思います。
横長のこのちょっと変わった判型も、楽しいです。
ぜひオンラインストアの方でもご覧ください。
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