エッセイの先生となんか合わない、どうしよう!(前編: 自分の体験談)
はじめまして。今秋からMount Holyoke Collegeに進学します、sariです。
自分の書いた文章が初めて公に晒されるということですごくヒヤヒヤ、ドキドキしていますが、自分の思いがスクリーンを超えて、これを読んでいるあなたに届いたらいいなあと勝手ながら思っている次第です。
そんな訳で記念すべき初回は、「エッセイの先生となんか合わない、どうしよう!」です。
今回の記事では、エッセイ執筆の過程で起こった出来事について、次回の記事では後篇として、その状況をどう乗り越えたのかについて書いていきます。
前編: 自分の体験談
私は、某予備校で9月頃からエッセイ執筆を始めました。一般的にCommon Applicationの締め切りは日本時間の1月1日の昼頃だと思うのですが(毎年異なる場合があるので注意)、わたしがCommon Applicationのエッセイを提出したのは、新年が明けた3時間後のことでした。(つまり締め切りの約9時間前)
ちょうど皆さんが紅白歌合戦を見ながら過ぎ行く1年の振り返りをしていた時、わたしは自分の脳をフル稼働させながら、無心でパソコンのキーボードを叩いていたのです。
さて、なぜこんなことになってしまったのでしょう。それは夏の終わりまで遡ります。
1. 自己分析での挫折
「自分の性格を言ってみて。」
この言葉から、先生との自己分析が始まりました。
しかし当時のわたしは、自己分析とはなんぞや?という疑問が頭の中を占めていたうえ、自分のバックグラウンドや性格を口に出すことにも慣れていませんでした。
そのため、自分の情報を先生と十分に共有することができなかったのです。
2. 困惑と停滞
秋の気配が濃くなってきたある日、先生に大学で公開されている "優れたエッセイ" なるものを渡されました。それらを読んでエッセイのいろはを理解しろということだったみたいです。
そんな訳でわたしは、ロッカーの中でイチゴを育てる話や、講堂でのスピーチのためにお笑いを極めた人の経験などを齧り付くように解読しました。
しかし、読んでいるうちにこんなユニークな人たちがこの世に溢れているのに、自分にはエッセイに書けるような面白いエピソードなんて何もない、どうしようという気持ちになってきました。
先生に思いきってそのことを話してみると、”自分の中で大切にしているものを書けばいい”というアドバイスをいただきました。
確かに、人が書いた文章は、エッセイの型を学ぶ上では参考にはなるかもしれません。しかし、彼らのエピソードと私が持つエピソードは当然異なります。
そこで自分が大切にしていることってなんだろう、と何度も自分に問いかけてみることにしました。しかし答えが返ってこないのです。ただその問いかけだけが心に反響するばかり。
どうしよう。今まで自分何していたんだろう。
そのな考えが頭を駆け巡り、急斜面を転げ落ちるような勢いでドツボにはまっていきました。
エッセイ執筆期間はまるで霧の中を歩いているような気分でした。
3. 英語力の壁
英語力もエッセイ執筆の足を引っ張りました。もちろん、自分の成長の軌跡を他言語で文章化していく過程にも苦労しましたが、それ以上にアメリカ人のエッセイの先生と英語でコミュニケーションすることが悩みのタネでした。
その先生の英語は訛りが強く、それらに慣れていなかった私は、アドバイスを聞き取るだけでも精一杯だったのです。
また、頂いたアドバイスが、自分のエッセイを向上させることに本当に必要なのか、自分で判断することさえもままならず、何回も聞き直してしまい、ため息をつかれる始末でした。
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自分でも納得がいかず悩み続けるうちに、あっという間に冬の足音が近づいてきました。
先生にさまざまなネタのエッセイを持ち込みましたが、却下され続けました。なぜ、却下したのか聞いても、「どこがダメなのかわからない。でも、直す必要がある」の一点張り。
それでも刻々と、残酷にも近付く締め切り。焦り、判断力を完全に失ったわたしは、現代社会の先生から、数学を教えてもらった家庭教師に至るまで、幅広く泣きついてエッセイを手伝っていただく決断をしたのです。(すでに、12月18日でした。)
その後、多くの支えもありなんとか完成し提出するに至りました。
余談にはなりますが、supplement essayは元日から取り掛かり、最終提出日である 1月15日までに6本書き上げて提出するという、今思うと恐ろしく大胆な行動に踏み切ったのでした。(やはりここは”良い子はマネしないでね!”というテロップをつけるべきでしょう。)
後編である次回の記事では、私の経験を踏まえて、どうやってこの状況を乗り越えたのかということについてお話しします。
2019/7/4 sari