『ビューティフル』あらすじ&登場人物
あらすじ
2019年。
とある雑居ビルが解体されることになった。
その最後の日。
ビルの大家であり売れない画家の工太郎はもうわずかな荷物を残すのみとなってしまったビルで、雨があがるのを待っている。
時は遡り、太平洋戦争下。
淑子は手紙を書いていた。
1年前に結婚したばかりの彼女の夫は遠く離れた戦地に赴いている。夫からの返信を拠り所に、彼の帰りを待っている。
「この手紙を書いている今は、とてもとても平和な夏です」
戦争と、現代を生きる私達について。
宇野 工太郎
演:磯尚太郎(快晴プロジェクト)
主人公。25歳。
美大卒業後、画家を志すも一向に芽が出ず、家具のデザインと曽祖母の遺した津田ビルディングの大家としての仕事で生計を立てている。津田ビルディング1Fが彼のアトリエ。
津田 淑子
演:滝口裕香(実験劇場)
もうひとりの主人公。
1年前に結婚し、夫・巳介との間に子を授かっている。軍に召集され戦地に赴いた夫と手紙のやりとりをしている。
それから数十年、曾孫の工太郎に所有していた津田ビルディングを譲った後の2010年に他界。
三村 真緒
演:香村泉希(Petit French Kiss)
工太郎の恋人である写真家。25歳。
工太郎とは美大時代の同級生であり彼と交際を始めて5年になる。宇野家の人々とも面識があり、そろそろお互いに結婚を意識する仲。
宇野 菜々子
演:後藤佑里乃
工太郎の妹。20歳。
関西の大学に通うため普段は実家を離れているが、夏休みを利用して帰省してきている。曽祖母である淑子の生前は彼女のことを慕っていた。
水野 一也
演:齊藤航希(劇団くるめるシアター)
津田ビルディング2Fに入居していた学習塾の経営者。26歳。
大家である工太郎とは年齢も近いことから仲が良い。入居は2年前のことなので、先代の大家である淑子とは面識がない。
津田 巳介
演:松塚道顕(快晴プロジェクト/実験劇場)
工太郎の曽祖父。淑子の夫。
八百屋を営む青年。太平洋戦争下で軍の召集を受け、妻の淑子とそのお腹の中の子を残して戦地へと赴く。