ベンチャー企業の年収・ボーナス事情は?年収の上げ方も紹介
いきなりですが、
「ベンチャー企業は年収が低い」
もちろん、売上や利益が十分ではないベンチャー企業の懐事情はやや厳しいことはありますが、ある程度ビジネスモデルが確立してきたタイミングのベンチャー企業は、逆に年収レンジは高く設定しています。
また、ここ最近だとベンチャーキャピタル(投資企業)も活躍しており、投資を受けているベンチャー企業は年収が高い事例もあります。
そこで今回は、これまで160社以上のベンチャー企業の採用支援をしてきたポテンシャライトがベンチャー企業の年収事情についてお話したいと思っています。
ベンチャー企業の年収は低いわけではない
業界の年収水準よりも高く提示されることもあり、まずベンチャー企業=年収が低いという認識を取っ払っていただければと思います。
初任給が大企業よりも高い場合も
大企業よりもベンチャー企業の方が初任給が高い事例もあります。
そもそもベンチャー企業は実力主義であることが多く、高いポテンシャルを感じる場合は大企業よりも高い年収提示をすることがあります。
また、大企業だと研修を3ヶ月かけて行うこともあるかと思うのですが、ベンチャー企業は入社後すぐにOJTが始まることが多いです。
即戦力として活躍するまでの期間が短いことも初任給が高い理由のひとつです。
上場後のベンチャー企業なら平均年収も比較的高い
上場後のベンチャー企業の平均年収は驚くほど高く設定している企業も多いです。
特にWeb業界においてプラットフォーム事業展開してる企業や、ここ最近のトレンドであるサブスクリプションサービスを展開している企業は売上が安定することが多く、給料も高く提示しやすいのです。
平均年収が高いメガベンチャーランキング
リクルートホールディングス 平均年収:962万円
人材サービスがメインだったリクルートはあらゆるWebサービスをリリースし、売上を担保することに成功。そして平均年収も962万円とメガベンチャー企業の中でもダントツの平均年収となっています。
グリー 平均年収:810万円
当時年収1000万円を超える社員が増えたことが平均年収が高い理由の一つだと思います。
現在もプラットフォームビジネスを展開しており、ネイティブアプリや他Webサービスの展開も進めており、依然として平均年収は非常に高いメガベンチャーとして君臨をしています。
DeNA 平均年収:791万円
ゲーム事業部の他にも多数新規事業、サービスを常に仕込んでおり、収益化をしたサービスは数知れず。平均年収を高く担保しやすい事業の広げ方をしていると思っています。
Yahoo 平均年収:765万円
ビジネスモデルが他メガベンチャーとは異なり、検索エンジンを軸としたプラットフォーム事業がメインです。
多様なビジネスモデルを確立しており、収益基盤は整えやすく、それが故に平均年収も上げやすいのだと思います。
楽天 平均年収:720万円
メガベンチャーの代名詞である楽天。
日本にECサイトを啓蒙したと言っても過言ではないでしょう。
楽天市場は安定した収益基盤であり、その他数多くのWebサービスを運営しており、ビジネスモデルも多彩であり平均年収も担保しやすい環境であると言えます。
LINE 平均年収:716万円
LINEスタンプ、LINEゲームだけでも収益は十分稼げており、いくつかの新規サービスも好調のようで、平均年収も高いです。
サイバーエージェント 平均年収:709万円
新卒入社の社員も給与を高く設定しており、平均年収も高くなっています。
ミクシィ 平均年収:666万円 ※2017年
その後SNSの勢いは止まるも、ネイティブアプリ「モンスターストライク」で業績は急拡大し、平均年収も上がってきたと思います。
GMOインターネット 平均年収:534万円
内定時には福利厚生がまとまっている資料を何十ページも見せていただけるようです。その上でこの平均年収ですので働きやすい企業と言えるかと思います。
メルカリ 平均年収:502万円
メルカリは上に記載をしている企業と比較すると収益基盤が少ないイメージはあります。今後収益基盤が多彩になっていくことで平均年収が上がってくるのであろうと思っています。
ただし、賞与や福利厚生は大企業が勝る
固定賞与が月給8ヶ月分という大企業もあるようです。
またここ最近ベンチャー企業も福利厚生が整ってまいりましたが、福利厚生は大企業に軍配が上がります。住宅手当、社宅制度、その他諸々細かい福利厚生の数は大企業のほうで多くございます。
ベンチャー企業で年収を上げるには?
成果を出し続ける
キャッシュアウトをしないように、すぐにでも成果を出してほしいと経営陣は思っているはずです。
各職種によって成果の定義は変わりますが、自分のミッションや役割をきちんと設定をして、成果をスピード感を持って出し続けることが一番の近道になります。
「どこまでやれば年収がこれくらい上がる」という握りをする
ベンチャー企業で人事評価制度、給与制度が細かく決まっている企業は多くありません。
また制度があったとしても運用ができていないことも多くあります。そのため、ベンチャー企業にジョインをして業務に慣れてきたら、「どれくらいの業務インパクトを出せば、どの程度年収額を上げていただけるのか」を経営陣に対して提案をしましょう。
ベンチャー企業の経営陣はそういった提案はウェルカムです。悪い反応はされないかと思います。
業務の「仕組み」を構築をしていく
つまり貴方以外誰もやったことがないのです。
そのため、貴方が取り組んだ業務を土台にして業務の「仕組み化」をしていく必要があります。
次に同じ業務に取り組むであろう後輩のために業務をスピード感を持って仕組み化をするのです。
これはベンチャー企業の経営陣にとってはすごく助かります。成果を出し続けていただき、そして気がついたら業務の仕組み化が進んでいた、これは年収を上げざるを得ないでしょう。
ベンチャー企業では年収以上に得られるメリットも
「自分が成果を出さなければ会社は倒産してしまう」というヒリヒリ感
つまり貴方が会社の50%の予算を持っています。
貴方が今期の予算達成率が50%だった場合、会社は倒産してしまう可能性は出てきます。
これは大企業では感じることはできないヒリヒリ感です。
逆に予算達成率が150%だった場合、会社はさらに加速し新たな人材を2名採用することができるのです。そして会社が成長をしていくのです。
なにもかも全てゼロから構築していく面白さ
営業手法や人事制度などはもちろん随時仕組みを作っていただきたいのですが、その他でいうと、理念ビジョンの再構築、バリューの設計、選考基準の設計、就業時間の変更や椅子の購入、ツールの導入、電子レンジの購入、社員旅行の実施、コミュニケーションルールなど、なにもかも全てです。
大手企業に在籍している方は全て準備をされている中で仕事をしているかと思うのですが、ベンチャー企業は大手企業の2割も仕組みがないと思ってください。
様々な企業フェーズを経験することができる
3名から10名、10名から20名、20名から50名、50名から100名に増えるフェーズは組織において様々な問題が発生します。
大手企業はまた別の問題があるでしょう。
もし3名の企業に入社をして100名に増える過程を経験できたとしたら、世にあるベンチャー企業は貴方のことを高く評価してくれると思います。
現に100名まで成長をするベンチャー企業は100社中1社くらいのイメージですから。
自分がどれくらいの年収を見込めるか知るには?
一般的な企業とベンチャー企業の年収ラインは異なりますので、専門家に相談してみると良いかと思います。