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崖の上のボロ庵宿坊ものぐさ帖

ワンダフル・ワールド…

2019.07.09 02:15

私は分身を創ってみてはじめて私自身を知ることができた。

私という分身は次々と分身を増やしていった。
しかしどんなに分身を増やしても私は私、ただそれだけだった。
そこで私はつぎにある計略を試みた。

分身たちに魔法をかけたのだ。

《私であるということを忘れて夢をみるように》

そうプログラムしたのだ。

おかげで私は退屈しなくなった。




※



あなたの意思が強ければ強いほど魔法は頑固だ。
挑めば挑むほど、もがけばもがくほど魔法の縛りは力を増して固く締まるはずだ。

しかし、魔法というヒントのキーワードに辿り着いただけでもあなたはもうけものだ。

あとの人生は魔法にかかったふりをして楽しもう…

すべてを任せ、委ねて…

自分が創作したプログラムがどれほど驚異的であるのか、味わってみようではないか。

魔法が解けて夢から覚めたとき、きっとあなたは至上の満足感に包まれるはずだ。

そして思うだろう。

『つぎはもっと強い魔法をかけなければと…』