ポイ利用。
「わ〜、梅雨なのに涼しい〜」と喜んでいられた夜も今や遠く。
急遽急ぎの作業を御依頼頂いた為、作業を早める秘密兵器としてストーブを出さざるを得ない本日。
「実に暑苦しい」
というのは見た目だけで、熱い風呂にお湯を入れてもあまり変化が無いのと同じく案外苦にならんです。
さぁそんなストーブの事は無視して、「遺跡発掘」と題した作業を進めて参りましょう。
此方のチョイとビンテージなMTB、オーナー様曰く基本的に購入時に組んだままの状態との事。
素材がチタンなので固着に怯えつつ何は無くとも解体。
幸いな事にBBはすんなり外れてくれました。ポロポロ出て来る切子が往年のアメリカ製って感じ。
フレームを見る限り1990年代後半のモノな気がしますが、組んだ時期はもう少し後っぽいかも。
シマノ四角軸BBのミドルハイモデル「UN72」は時空を越えた良い状態。
砂埃は積もりまくっているのに各部の素性がこれだけ良好って事は、乗られるよりも保管されていた時期が長いのでしょう。
高価な部品で構成された一台ですから、日々実用するには少々腰が引ける存在だったのかもしれません。
しかし永い時間を経て随分熟れて角が取れた此奴、今一度毎日乗れる気軽なMTBとしてリボーン、という事で。
良い感じです。というか己の好みを反映させ過ぎか。
このポジションではデッカいアウターリング回す機会も無かろうて、とバッシュガードを用いてダブル化。
94pcdの5アーム用バッシュガードなんて今更どこにも・・・なんて事は無く此処に。
正直、このまま必要とされる事無く店の片隅で朽ちて行くと思っていましたのでこの機会を祝福しとう御座います。
「持っててよかったデンジャーボーイ」
グリスが切れてモサモサとしか動かなかったXTRのVブレーキも、ピボット分解・清掃・給油・調整でスカッ!と爽快。
「メンテ出来る=メンテしてやらなければならない」という図式が成立しますゆえ、
チョッと面倒くさい印象もあるハイエンドパーツですが、こうして永い時間を経て向き合う時には、
何と言うかこう・・・「オマエ、いいヤツだな」と嬉しくなっちゃうですよ、うん。
英雄・中野浩一氏も仰ってましたもんね。