【主催者開催報告】【縁起でもない話をしよう会 @喜入】
【縁起でもない話をしよう会 @喜入 主催者開催レポート】
【縁起でもない話をしよう会 @喜入】
そんな縁起でもないと言って大事な話、避けていませんか?
…鹿児島生協病院の平野慎一郎医師に話題提供をご依頼し、善行寺にて6月19日に喜入にて『縁起でもない話をしよう会@喜入』が初開催されました。
喜入で行われる会にどれだけの方がいらっしゃってくれるだろうか、という不安があったものの開始前には椅子が足りなくなるぐらいのご来場をいただき、本堂が熱気に包まれました。
19時より平野慎一郎先生から映画『おくりびと』導入から始まり、穏やかな口調でなぜ縁起でもない話をすることが重要であるのかの話題提供されました。その後
なぜ私たちは縁起でもない話をすることが大事なのか。
大事だと分かっていても、なぜ話をすることが出来ないのか。
実際に平野医師が経験された2症例を元に、分かりやすく説明されています。
1:80台女性の肺癌
死を受け入れることが出来ない離れて住む息子さんの苦悩を、医師の視点から。どのように接していいか分からなくても、時間が過ぎていく様子を話されました。
2:70台男性癌末期
『病気になってよかったこともあるんです』。癌末期という誰がどうみても苦しみでしかない中であるのに『良かった』と言えるその男性。心の動きに注目されていました。
最後はグリーフについて。
喪失の悲しみ=グリーフ。周りは出来れば話に触れたくないと思い意図的に話を避けることがあるが、それではよくない。
苦しみや悲しみを表現することで私たちは自分の気持ちを整理することが出来る。
1人では出来ない縁起でもない話を、これからしましょう!と次のグループワークに移ります。
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20:00~21:00
4人1組の縁起でもないグループワーク。
2つのタイトルについて話し合いました。
1:最後の晩餐について~あなたは最期の時何を食べたいですか?~
2:自分の通夜が見れたら~あなたはどんな人だったと言われたいですか?~
1:印象的だったのは‥食事の話をするときには、みんな笑顔だったということです。
最期をイメージするのは嫌なことですが、『食べる』という希望について話をするから笑顔になるのでしょう。
ある人はハンバーグ、ある人は美味しい肉。「水」「白米」という意見もありました。食べたいものだけでなく、『なぜそれを選んだのか?』が重要で、そこに皆さんが耳を傾けその想いや歴史に心を打たれていました。相手を否定せず、なぜ色々ある中で「白米」を選んだのか。ある方には戦時中に食べたくても食べれなかった想いがそこにはありましたー。
2:自分の通夜が見れたら~
これは西本願寺鹿児島別院開催と同様のタイトルです。
この話題のポイントは『死を考えることで生を考える』気付き。
『良い人だったね』と言われるためには、今の生き方でいいのか。『子供から尊敬されるお母さんと言われたい』なら、今の家族関係でよいのか。それなら、これからどのようにしていったら良いのかー 自然と、これからの生活や家族関係の修復などに話しが移っていく。
『縁起でもない話』なのに会場全体が笑いで包まれる、不思議な様子を俯瞰してみることが出来て私は感無量でした。
最後に感謝の言葉を。
今回の話題提供を一つ返事で快くお受けいただいた平野慎一郎先生。
また会場を提供いただき告知など共に活動していただいた亀井愛子さんとご住職、気持ちよく受付をして頂いた前原直美さん。
後ろで温かく見守っていただいた井上從昭住職。
そして遠方にも関わらず参加いただいた皆様。
多くの方々のお力で喜入の会が無事に行うことが出来ました。ありがとうございました!
縁起でもない話を当たり前にする空気があれば、地域が変わる。
死を考えることは生を考えること。
次回は9月30日を予定としています。是非またご参加ください!