個人塾物語。教育シンポジウムで公教育と私教育が対話したお話
これは、藤沢県という架空の県を舞台にしたフィクションの物語です。実在の人物・団体とは何の関係もありません。物語を通じて、塾業界のあるあるや先生方の頑張りをお伝えできればと存じます。
それでは、早速物語の開幕です。
第一話 神奈川県で教育シンポジウムが開かれたってよ!
学習犬「ねぇねぇ、聞いた?神奈川県では教育シンポジウムって言って、教育委員会と民間の塾との情報交換の場が持たれたらしいよ」
勉強ロボ「へ?公教育と私教育の話し合い?そんなこと、可能なんですか」
学習犬「ね。しかも、チェーンの大手塾じゃなくて、個人塾だって。それって何気にすごいことだよね」
勉強ロボ「ちょ、ちょっと待ってください。『公教育は太陽、塾は月』という時代に育った私にはまだあんまり想像がついていないんですが」
学習犬「君それいつの時代?とにかく本当なんだよ!ちょっと調べてみようよ!」
忍「それには及ぶまい。こちら、その詳しい情報でござる」
学習犬「お、サンクス忍。すげー!しかも今回で3回目だって!!」
勉強ロボ「ほ、本当でしたね。これはすごい。ちょっと感動してしまいました」
M先生「素晴らしい取り組みですよね。神奈川県民間教育協会が主催の会合だそうです」
一同「あ、M先生!おはようございまーす」
M先生「我々もぜひ真似したいものです。教育委員会教育局教育参事監の岡野さんと中小の塾団体の間で、こんなことが話し合われていたみたいですよ」
- 学力向上進学重点校(今年度での昇格はなし。しばらくは湘南・横浜翠嵐・柏陽・厚木の4校のまま。エントリー校から新しく選ばれるとしたら毎年度末の進学実績などを加味して決める)
- 重点校はブランド化していきたい(無理に増やしたり基準を下げたりはしない予定)
- 特色検査は「教科横断型」。数学や英語といった「教科」はあくまで題材。5教科の学力検査については「横断型」とは考えていないけれど思考力・判断力を試すためそういう形になることもある
- 特色検査の「共通問題」「共通選択問題」の図式は大きくは変わらなさそう(推測)。ただ、問題数や共通選択問題が全部で4つ以上になるかどうか等はまだ未定
- 今後統合されていく高校の新名称は前年度の秋頃に発表予定
- h24年度まで出していた学習評価(各中学校の内申の調査)をまたやるかも…?(部署が違うので伝えてくれはするとのこと)
学習犬「いいなー。こうやって話を聞くだけではなくて、こちらから現場の状況を伝えたりもしたんですよね」
M先生「そうみたいですね。学校の進度や受験と授業とのレベルの違いなど、さまざまな情報交換がされたと聞いています」
勉強ロボ「まだ信じられない。あんまり伝わらないかもしれないけれど、これってすごいことなんですよね」
スタディ「あんまり他の県じゃ聞かないもんなぁ」
M先生「実に珍しい試みだと思います」
勉強ロボ「でも、こういう会が増えれば、もっともっと公教育と私教育の距離が近づいて、もっともっとすごいこと、子どもたちにとっていいことができそうですよね」
学習犬「俺たちもさ、やってみようぜ。うーん、どうやって何から始めればいいんだろう」
キング「おぬしらでは到底無理であろうな」
学習犬「そういえば、忍のとこは学校の先生と飲み会とかやってたよな?」
忍「よくやっているでござる。私立の先生が多いでござるが」
勉強ロボ「この間お会いした時に、愛知Tさんの塾も学校の先生方と懇親会やるって言ってました。そういう機会が増えていくのはいいですよね。混ぜてもらいましょうか」
スタディ「子どもたちのためになりそうなら、怖がらず色々やってみりゃいいんだよな。学校に塾が入る時代だしな」
キング「いや、あの、ちょっと。寂しいから、無視するのだけはやめてくんない」
M先生「おや、県内最大手のボスがこんなところへどうして?」
キング「よくぞ聞いてくれた。実は…」
学習犬「ねぇねぇ、そういえばみかんくん先生や星神さまも学校の取材とかよく行ってるよなー。ブログにあげるレポートもわかりやすくていいよなー」
勉強ロボ「あの情報で助かる子達や親御さんもいっぱいいるでしょうね」
キング「…」
スタディ「個人塾は情報に弱いって昔は言われてたけど、そんな個人塾でも動けば情報が手に入る時代になったってのは、とってもいいことだと思うぜ」
学習犬「よーし、俺たちも頑張っていこうぜ」
勉強ロボ「…で、キングさんは今日はどうされたんですか?」
キング「……模試のお知らせに……」
学習犬「悪かったよーちょっとからかっただけじゃんかよー」
勉強ロボ「キングさんもなんだかんだ情報をくれるのでいつも助かっています」
キング「ハッハッハ、そうであろう。助かるだろう。また来るぞ」
学習犬「単純なやつ」
こんな風に、個人塾たちは今日も平和です。次回は、灼熱の「夏期講習」編!
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
どこかから怒られたら続きません。
そして改めて今回は素敵な会に参加させていただきありがとうございました。神奈川県民間教育協会の皆様、真摯にご質問答えてくださった県教委の岡野さん、連れて行ってくれた宮崎先生、どうもありがとうございました。心より感謝申し上げます。