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受精:人の命はいかにして始まるか

2019.07.13 01:27

オステオパシーを勉強するにあたり、発生学の理解はとても大切です。なぜなら、我々が成長発達する力と、損傷や病気時に起こる治癒の力は同じものだからです。


受精時のわかりやすいCGビデオをYouTubeで見つけたのでここで紹介します。粗訳ですが、日本語を下記に記しますので、興味のある方はご一覧ください。



受精とは、信じらないくらいの確率に直面している一つの精子が卵子に結合する壮大な物語です。これは我々全ての物語である。


性交時には、3億の精子が膣に入り込む。その後すぐに膣から流れ出たり、酸性の環境で数百万単位で精子は死んでいくが、幾つかはその周りを囲む液状の保護エレメントによって生き残る。


次に子宮頚を通り抜け、子宮の入り口にたどり着かなければならない。通常ここは閉じているが、排卵の時は数日ここは開いている。


精子は子宮粘液の中を泳ぎ、この子宮粘液は湿っていて、通り抜けやすい通路になっている。


一旦、子宮頚に入ると、精子は子宮に向かって泳ぐが、この粘液を通り抜ける時、数百万の精子は死んでしまう。


幾つかの精子は後ろの方で、子宮のひだに捕まるが、それらは最初のグループの備えとして遅れて旅を続けることもある。


子宮の中に入ると、子宮収縮の筋肉によって精子が卵子への旅のアシストされる。しかし、女性の免疫機能が異物の侵入として間違って認識し、数千以上の精子が破壊されてしまう。


次に半数の精子は空の卵管に向かい、残りの半数は未受精卵が入っている卵管に向かう。


もうこの時点では、数千の精子しか残っていない。


この旅の途中、生殖管と化学物質によって、精子の先端を覆い変化させる。その結果、精子の活動が亢進し、目的地に向かって泳ぎが活性し、速くなる。


そして、ついに精子は卵子に到達する。3億個あった最初の精子から、数ダースが残る。


卵子は放線冠 (corona radiata)と呼ばれる層に覆われており、精子は、卵子の透明帯と呼ばれる外層に到達するためには、この層を通り抜けなければならない。


精子がこの透明帯に達すると、それらは精子に特化した表面の受容体にくっつき、それが引き金になり、精子先端のアクロソームから消化酵素が放出され、層の中に入り込むことを可能にする。透明帯の内側は、卵子細胞のすぐ外側の狭く液体に満たされた空間である。

最初の精子が接触すると、受精が始まる。


無力な旅の後、信じられない確率を経て、一つの精子が卵子細胞の膜に到達すると、数分後には外側の膜が融合して卵子は精子を内側に引っ張り込む。この事象は卵膜の性質を変化させ、他の精子の接触を阻む。


次に卵子は、他の精子を遠ざける化学物質を放出する。貫通することが可能な受精膜をつくる。この反応は外側に拡がり、透明帯は硬化することで、偶然に内側に入らないように、そこで捕らえる。


卵子の外側では、精子は透明帯に接触することはできなくなる。


その間、卵子の中では男性の密集していた遺伝物質が拡散し、新しい膜がこの遺伝物質を覆い、男性前核を作り、内側では遺伝物質が23本の染色体へと再形成する。


女性側の遺伝物質は精子が卵子に結合した時に動き出し、分裂を終了させ、女性前核をつくり、23本の染色体を包含する。


男性と女性の前核が形成されると、蜘蛛の巣のような、微小管と呼ばれる糸状のものがお互いを引っ張り合う。2つの染色体は1つになり、そして受精が完了する。この瞬間に固有の遺伝コードが生じる。瞬時に性別、髪の色、眼の色、その他の何百もの特徴ができる。この新しい単一の細胞は接合子(受精卵)は人間の始まりである。


そして卵管の繊毛によってこの接合子(受精卵)は優しく子宮に運ばれる。ここで、彼または彼女は子宮内膜に着床され、次の9ヶ月間に渡って成長、成熟し、出産の準備をする。