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A recollection with you

春の薫り編

2016.03.24 15:37

「詩歩。眠かったら寝てもいいよ」

「ううん、ね、眠かないもん」

「言い間違える程度には、眠いんだね」

「ううっ」


いつもの言い合いが、懐かしく思えるのは、何故だろう。そんなことを思っているうちに、カウベルが鳴る。


カランカラン


「いらっしゃいませ~♪」

『こんばんは。お店のなか変わったんですね』

「あたしが春色に染めちゃいました」

『相変わらず、思いきりが良い』

「褒め言葉として受けとりますね♪

 こちらにどうぞ」

『ありがとう』

「今日は何にしますか?」

『そうですね、ブレンドを』

「分かりました。少しお待ちください」


コトコト


「お待たせしました。ブレンドです」

『いただきます。

 …今日は温かったなあ』

「ええ。早いところは、開花したみたいですし」

『そうらしいね』

「それにまあ、詩歩のおかげで、お店も春色で感じざるを得ないところもあって」

『あはは、たしかに』

「今日はこのあとどちらに」

『散歩かな。せっかくの休みだし』

「フフ、良いですね。どうかお気をつけて」

『あはは、大袈裟だな』


風はもう、暖かい。